ハイスクールO×O ~目指せ!おっぱいドラゴン!~ 作:貴司崎
現在駒王町の管理者をやっているクレーリア・ベリアルは優秀な若手悪魔である。確かに戦闘能力は同じ年頃であった時の従兄弟であるディハウザー・ベリアル……は比較対象が悪過ぎるとしても、原作時間軸のリアス・グレモリーやソーナ・シトリーと比べれば劣るだろう。
だが、幼い頃から従兄弟でありレーティングゲームの王者であるディハウザーに憧れていたので自分もいつかはゲームに出たいと普通の上級悪魔の子女が行わない修行をしており、眷属も下級から中級悪魔の出ではあるが領民の生活を第一とするベリアル家への恩や『
まあ修行を続けて行く内に従兄弟程の才能が無い事を自覚してしまい最近は余り修行をしなくなっていたが、その代わりに領主としての勉強に励んで冥界の学校でもトップクラスの総合成績を出す結果に繋がっている。
加えて穏和なベリアル家で育てられた事もあって貴族悪魔らしい傲慢さも皆無だったので、様々な種族が暮らす駒王町で管理者をさせるに相応しい若手悪魔だとバアル・グレモリーの両家から認められて、実際に教会とのアレコレがあるまでは領主として過不足なく活動出来ていた。
「……うぐぐ……」
「がはっ……」
……そんな若手悪魔としてはそれなりの実力者であるクレーリア・ベリアルとその眷属達はボロボロの状態で地面に倒れ伏していた。死に至る程の負傷を負った者は居ないが全身にまるで“雷にでも撃たれた”様な傷を負って自力では立ち直れない状態であった。
「……うーん、上級悪魔とその眷属にしては弱過ぎない?」
「いや私達が弱いんじゃなくて……青蘭が強過ぎるんだと思うんだけど……ぐふっ」
それを疑問符を浮かべて見ているのはO×O所属の元櫛橋家出身転生者である櫛橋青蘭であり、彼女は小鳥サイズまで縮小した自身の独立具現型
ちなみに此処はO×Oが駒王学園の地下に設置されている多目的亜空間であり、今日は青藍が許可を取った上でトレーニング用に使わせて貰っており、その一環としての模擬戦で彼女1人でクレーリア眷属をボコボコにしたのだ。
「上級悪魔の学生って言うのは中級の堕天使を滅びの魔力で一瞬で消滅させたり、湖一つ分ぐらいの水を自由自在に操る魔力を行使出来たりするもんじゃなかったっけ?」
「そういうのは数百年以上生きて来た上級悪魔の中でも更に上澄みの話だからね! 私ぐらいの歳でそんな事が出来るのはディハウザー兄様みたいなごく一部の例外だけだから!」
上級悪魔の基準が原作キャラや管理人率いるダンタリオン眷属な人の発言に“一般的な上級悪魔”のクレーリアは反論するが、直ぐにダメージの影響で床に突っ伏してしまったので青蘭は室内に取り付けられた回復装置を起動しつつ式神を呼び出して倒れた彼等を回復効果の範囲内に放り込んだ。
この多目的地下空間は学園での非常事態用の避難所などとしても使うので幾つかの設備や資材が置かれているが、悪用されぬ様に教師や生徒会など一部の生徒にしか存在が明かされておらず生徒が使用するには教師の許可申請が設備ごとに必要となる。
「念の為に“闘技場”に加えて“回復設備”の使用申請をしておいて良かったわ。風紀委員長なんて面倒事を押し付けられたんだから活用しないとね」
「今更だけど学校の設備で回復が出来るとかこの街はどうなっているんだろうね。回復って限られた存在だけが使える奇跡だと思ってたんだけど、悪魔の私達も回復してるし」
「回復ってこんなお手軽に使える物じゃないでしょうに」
「悪魔を回復出来る神器があるんだから悪魔の回復が出来るモノぐらいは作れる……ってのがウチの技術部の言葉だけどね。各支部などの重要拠点には大体配置されてるし、冥界のダンタリオン領やシトリー領にも試験的に配置されたと聞いてる」
回復の光の中に居るだけで徐々に傷が治って行くのを見てクレーリアとその『
尚、設置と機動にはその地の地脈や龍脈などのパワースポットに合わせた設定が必要なのでほぼオーダーメイドで作られており、コストも相応に掛かるので量産は未だに不可能なのだが。
「簡易式だから回復効果は限られるけど訓練で受けたダメージを持ち越さない程度は出来そうね。悪魔なら人間より耐久力があるのだし、お陰で貴女達を躊躇なくボロボロに出来る」
「いやまあ確かに私達を鍛えてくれって頼んだのはこっちだけど、もう少し加減と言うか……」
「痛くなければ覚えませぬ。……いつか正臣さんと再会して結ばれる為にも上級悪魔としてもっと頑張りたいと言っていたのは嘘だったの? クレーリアが真剣だと思ったから訓練に付き合ってるんだけど」
「それは嘘じゃ決してないわ! ……でも私ディハウザー兄様と比べて悪魔としての才能がないし……」
一度は自分の才能の無さから戦闘訓練よりも勉学を重視する様になっていたクレーリアが再び訓練をする様になった理由は、彼女が愛して今は会えずとも必ず再会すると誓った教会のエクソシスト『八重垣正臣』の為である。
何処かの神社の巫女さん(人妻)に色々言われた上に家族ともじっくり話し合った彼女は、悪魔とエクソシストが結ばれるにはただ『自分達を認めて欲しい』と言うだけでなく認めて貰える様に自分達が出来る限りの努力をして結ばれる“環境”を得なければならないと思う至ったのだ。
「ただの上級悪魔じゃエクソシストと結ばれるなんて環境が許さない、だったらそれが出来るだけの実力と実績を得る所から始めないと。それに家族もまだ正臣との関係を認めた訳じゃないし、そもそも私達のせいで迷惑を掛けてしまったんだから認められるには私が本気だって具体的に示さないとだし」
「だから戦闘訓練もやって実力を付けると。この業界で成り上がるのに一番手っ取り早いのは戦闘能力を上げる所だからね。冥界の悪魔業界ならレーティングゲーム、ウチでも上級悪魔と戦えるレベルの実力者は重宝されるわ。私は幹部になるにはまだ遠いけど」
「元五大宗家でそれだけの実力ならなら将来的には組織の幹部が約束されてるでしょうに」
「ウチでは元五大宗家
いちおう上級悪魔とその眷属である自分達を苦もなく圧倒した青蘭の言葉を最初は冗談だと思ったクレーリア眷属だったが、その表情が真剣そのものな所を見て『O×Oって一体どういう組織なんだ?』と困惑してしまう。
尚、青蘭はその才覚からO×Oでも次期幹部候補に数えられており、もう少し戦闘以外の組織運営や指揮官としての場数を踏んで
「まあクレーリアも才能がないって訳でもないでしょうよ。魔力量的には上級悪魔の平均よりもちょい下程度みたいだし、生と死を反復横跳びする感じの鍛錬で鍛えれば大丈夫でしょう」
「どんな鍛錬をするつもりなの!?」
「魔力ほぼ無しの悪魔が肉体鍛えて魔王級のパワーを得るよりは楽な鍛錬よ。そもそも貴女の『無価値』の特性は地力が高い程に効果が発揮されるのだし。後は力の応用の範囲をもう少し磨くべきね」
「確かに私はディハウザー兄様みたいな力はないけどさぁ。この『無価値』って特性とかは消せるけど単純な魔力とか自然現象な雷には大した効果を発揮しないし」
その後もクレーリア眷属は体力が回復次第筋トレなどで体力錬成や魔力を扱う基礎訓練をやり、締めの模擬戦で再び青蘭にボコボコにされながらも諦めず先を目指そうとするクレーリアとそんな『王』の為に頑張る眷属達は厳しい鍛錬に対しても弱音を溢さずやり通したのだった。
「今日は此処までにしましょうか。そろそろクリスマスだから少しだけ詰め込んだけど、余り根を詰め過ぎても学校に支障が出るしね」
「ゼェ……ゼェ……これで少し……? ま、まあクリスマス辺りにはちょっと仕事が入る予定だしこのぐらいにしておこうかな!」
「声が震えていますよクレーリア。……確かにちょうど
「………………ふーん、差し支えなければどういう仕事なのか教えてくれる?」
クレーリア眷属の『女王』曰く、先日バアル家より駒王町の近くではぐれ悪魔の目撃情報があったらしい、しかも上級悪魔の特性と思われる反応もあったので昔の戦争や内乱などが原因で家が断絶して人間界に流れた貴族悪魔の末裔である可能性もあるらしい。
現政府の方針からそういう上級悪魔の血を引くはぐれ悪魔を出来るだけ保護するのも人間界に領地を持つ上級悪魔の役目であり、そのはぐれ悪魔の実態を調査し貴族の末裔と分かったのなら保護、そうでないか出来そうにないなら人間界を荒らすはぐれ悪魔として対処せよという依頼らしい。
「戦闘訓練も大事だけど上級悪魔としては領主としての仕事もしっかりとしないといけないしね。本気で上を目指すならそこを疎かにしてはいけないんだよ。……それに正臣と会えないならクリスマスはどうせ暇だし」
「……成る程、そういう感じね。……私もその任務に同行させて貰えないかしら?」
「えっ?」
思いもよらぬ提案に驚きの声を上げるクレーリア。青蘭とは駒王町の裏事情を知っているクラスメイトだった縁で友人になったがあくまで普通の学生としての交友が主で、互いの“裏の仕事”に関しては所属勢力が違う事もあって首を突っ込まないのが普通だったからだ。
「それはO×Oとしてですか? それとも貴女個人としての提案ですか?」
「半々かしらね。上の方からはクレーリアがこれ以上何かやらかさないか出来るだけ見張ってろとは言われてるし」
「はうっ、やっぱり信用は落ち込んでるよねー」
「どっちかと言うと貴女を心配しての依頼なんだけど、流石に悪魔の仕事にまで着いていけとは組織としての依頼は受けてない。だからこの提案は私の独断。……最近駒王町周辺で“不審な悪魔らしき異形”の目撃情報があってね」
一応この街の管理者である自分達も知らない悪魔らしい存在の情報を初めて知って驚くクレーリア達だったが、最近のアレコレが原因で伝えられなかっただけと言われればぐうの音も出なかった。
「だからちょっとO×Oでも警戒度が上がっててね。教会と悪魔側がアレやソレやでちょっと機能停止中だから学生の私にも調査の話が回ってきたのよ」
「ううっ(罪悪感) ……それでこっちの依頼がその“不審な悪魔”かもしれないから同行したいって事?」
「それとクレーリアの見張りも兼ねてるけど、その悪魔とやらが駒王町に害をなすかどうかを確かめたいのもある。……まあ無理にとは言わないけど」
「分かったよ、むしろ青蘭程の実力者が手伝ってくれるなら大歓迎だよ。……それに青蘭とか花蓮さんとかに色々と迷惑かけちゃったから、そっちの仕事で手伝える事があったら手伝わないと罪悪感がガガ……」
自分の想いを諦める気はないがそれはそれとして色々と周りに迷惑を掛けた事は自覚しているクレーリアは青蘭の申し出を受け、改めて考えると今度のクリスマスは仕事という現実に少しゲンナリしながらも当日の予定の擦り合わせをしながら地下室を後にしたのだった。
──────◇◇◇──────
367:雷鳥使い
……以上がクレーリアが受けた依頼の詳細です
私もそこには同行する手筈になりました
368:☆聖剣巫女
オッケー、ジェネリック赤龍帝チームの情報と合わせるとそこで仕掛けてくるかしらね
しかしクリスマスにはO×Oでお世話になってる人達へのプレゼント企画もあるのに面倒な事を
369:☆結界師神主
まあそっちは一般のO×Oメンバーに任せる予定になってるから問題はないだろう
息子用のプレゼントも既に買ってあるしな
後友人相手にスパイの様な真似をさせてしまってすまんね
370:雷鳥使い
いえ、大丈夫です
それにクレーリアの安全の為なら貴方達が味方である内にこの一件を解決する事が一番でしょうし
371:★管理人
私はクリスマスと年末年始の準備で忙しくて駒王町には関わり難いですが
それでも暇で腕効きのメンバーには依頼を出しておきますので
仕掛けてくる時期が分かれば対処は楽ですね
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「……情報ではここら辺の廃ビルを拠点にして件の悪魔は活動しているみたい」
「調べてみた所、確かに悪魔の魔力の痕跡がありますね。貴族悪魔固有の波長までは確認出来ませんが、ビルの中に入ったままで出た痕跡がないので今もこの廃墟の中にいる可能性は高いでしょう」
そして雪が降り始めた曇天のクリスマスイブ、クレーリア眷属一向と青蘭はバアル家から齎された情報に基づき悪魔が居ると言う隣町の廃工場までやって来ていた。
早速眷属の『女王』を中心として眷属達が探知の魔力で悪魔の反応を感知したのを見て、クレーリアは仮にとは言え駒王町の領主を務める『王』として真剣な表情で指示を出し始める。
「とりあえず工場周辺に隠蔽と逃走防止の簡易結界を張ってから中に入ろう。だけど最初は話し合いから始めるからこちらからは手出ししない様にね。……青蘭はまず後ろで待機していてほしいかな」
「まあ人間の私がいても話が拗れるかもしれないからね。その為に隠密効果のあるコートを持って来たから異能者のオーラと気配を消して大人しくしておくわ。……危なくなったら手は出すけど」
そう言いつつ青蘭はO×O技術班謹製の複数体系の偽装隠蔽術式が刻まれたローブに付いたフードを目深に被ってクレーリア眷属の後ろに着き、それを確認してからクレーリアは結界を張り終わった眷属を率いて廃工場の中に入って行った。
工場内部はゴミや壊れた機材などがまばらに散乱していながら埃を被っている廃墟同然の佇まいだったが、所々で最近誰か使用したかの様に埃がなかったり一部の機材が人の手によってではない方法で壊されているなどの痕跡が残っていた。
「工場内の痕跡の位置と残留魔力の反応は一致していますね。どうやら工場の奥の部屋に今回のターゲットはいるみたいです」
「……このまま進むわ。念の為に全員警戒は怠らない様に」
「この工場内の状況は明らかに普通の生活をしていた雰囲気じゃないものね」
廃工場内部の異様な雰囲気から奥にいるのは“ただの人間界に逃れた悪魔”ではなさそうだと察しつつも、もし人間界に被害を出す様なら見過ごせないと先に足を進めるクレーリア達。
……そうして奥の部屋に入った彼女達の目に入ったのは異様な魔力を発しながらボロボロのローブを纏って蹲る1人の悪魔の姿であり、それを見たクレーリアは悪魔の魔力を制御出来ていない未承認悪魔の可能性を考えてまずは上級悪魔として話しかけた。
「貴方が最近この辺りで目撃情報原作あったって言う悪魔ね。私は元72柱のベリアル家出身の上級悪魔クレーリア・ベリアルよ。出来ればその物騒な魔力を納めてこちらの話を聞いて欲しいのだけど……」
「………………ゥゥゥ……ッ」
「え? どうしたの……ッ!?『ゥゥゥグウウウアアアァァァァァッ!!!』
「クレーリアッ!?」
出来るだけ相手を刺激しない様に話し掛けようとしたクレーリアだったが、その悪魔が苦しげな呻き声を出したので様子を見ようとして近付いて次の瞬間ローブの奥から生えた“巨大な腕”によって殴り付けられてしまう。
それによって部屋の外まで弾き飛ばされたクレーリアを追って『女王』が駆け寄り、他の眷属も『王』に害を成した相手を敵と見做して戦闘態勢を取るが、それよりも早くその悪魔は纏わりつくローブを鬱陶しげに払いながら人と獣が混じり合った様な異形の姿に変貌していた。
『ガアアアアアアァァァァァッ!!!』
「コイツ“はぐれ悪魔”かよっ!?」
「全員広間まで後退! クレーリアは「ぷはぁ! 訓練しててよかった魔力障壁! 散々雷に打たれた甲斐はあったよ!」……大丈夫そうだから合流してこのはぐれ悪魔を討伐するわ!」
『了解!』
訓練の成果か殴られる寸前に魔力による障壁を展開していたお陰でかすり傷で済んだクレーリアの安否を確認した『女王』の指示で眷属は後退、それを追って来た異形の悪魔を牽制しつつ戦闘が可能な広間に誘導した。
異形の悪魔はその上級悪魔クラスのパワーで通路や壁を破壊しながら追跡して来たが『
『ガアアアアアアァァァァァッ!!!』
「よしっ! 捕縛完了!」
「魔力で攻撃するわ! 合わせて!」
まともな判断力が残っているかも怪しい異形の悪魔は捕縛術式のトラップに引っ掛かり、それによって動きが止まった隙に上級悪魔であるクレーリアを中心にした魔力による一斉攻撃が放たれる。
彼女達は真面目に訓練をして来て信頼関係もある眷属であり、最近の厳しい修行の成果でもある連携によって異形の悪魔と互角以上に戦う事が出来ていたが、それでも異形の悪魔は異様な耐久性とパワーによって攻撃を耐えながら捕縛術式を力付くで破ろうとする。
『アアアアガアアアアアアァァァァァッ!!!』
「コイツタフ過ぎないか!? 本当に単なるはぐれ悪魔なのかよ!」
「捕縛術式がもう耐えられない!?」
「一応は上級悪魔の私の魔力攻撃でも殺しきれないなんて……青蘭、お願いがあるんだけど」
「アレを倒すのに協力すれば良いのね。つまらないプライドに拘らずに最善を選べるのは貴女の良い所よクレーリア。……来て、イズチ」
異形の悪魔の異常な耐久性を見たクレーリアは自分達だけでは手に負えなくなると判断して直ぐに後ろで戦闘を見ていた青蘭に声を掛け、それを受けた彼女は徐に手を悪魔に向けると雷を纏った鳥──『イズチ』と言う名前を付けた自身の神器を呼び出した。
現れたイズチは小鳥サイズではあったが強力な電撃を纏うと共にその身体を雷そのものに変化させて異形の悪魔に向けて飛翔、文字通り雷速で飛ぶ雷鳥は次の瞬間には悪魔の土手っ腹を貫きながら大出力の電撃を流してその全身を焼いていた、
『アンギャァァァァァッ!!?』
「全身に防御魔力を纏っていたから耐久性が高かったんでしょうけど、強度そのものは大した事がないなら障壁を貫いて中身に直接電撃を浴びせれば良いだけね」
「やっぱ青蘭ってめっちゃ強いよね。模擬戦の時よりもイズチちゃんの電撃強いし速いし」
「模擬戦時には相手の実力に合わせて手加減するぐらいは出来るわよ。貴女達がまともに障壁を使える様にする訓練も兼ねていたしね」
「うんまあその技術は今回役に立ったから何も言えないなぁ」
呑気に会話している様に見えるのはそれだけ異形の悪魔とイズチの戦いは一方的な様相を示しているからであり、異形の悪魔は闇雲に腕を振り回すもののその身を雷に変えて飛び回る小鳥を捉える事は出来ず逆に身体を貫かれて電撃を流され続けていた。
青蘭の神器『天翔ける雷精鳥』は北米の霊鳥にして雷の精霊である『サンダーバード』そのもの故に研鑽次第で雷への変化などの強力な能力を発揮し、独立具現型の格としては
「まあ魔力で無理矢理パワーを上げていても知性も技術もないなら動きは読みやすい。これなら私の方で支援しなくてもイズチに任せるだけで十分ね。それよりも他の考慮すべき事があるわ」
「え? ……いや、幾ら何でもあんな理性も知性もないはぐれ悪魔がこんな所にいるなんておかしいか」
「はぐれ悪魔は人間界に潜むに当たりそれなりに狡猾ではありますからね。力に溺れて傲慢になる者もいますが行動が迂闊になった時点で他の異能者や異形に目を付けられて殺されますから」
自分達が現れた事で最後のタガが外れて暴走した可能性もない事はないが、それでもただのはぐれ悪魔にしては異様な部分が多い相手だった事もあってクレーリア眷属達も現状に疑問を覚え始めていた。
そうしている間にも散々肉体を貫かれて電撃を浴びせ掛けられていた異形の悪魔は全身が黒焦げになって地面へと倒れ伏しており、それを見たクレーリア眷属はとりあえず捕縛して情報を引き出すべきかと拘束用の術式を使い始めた。
「まあ正直言って何か話が聞けるとは思えないけど調べてはおくべきでしょうね。バアル家への報告もあるし……」
「この異常な強化自体が不自然極まりないので消滅させる前にデータを取っておくべきかと」
「それよりも注意しておく事があるわ。この悪魔と戦う状況が何者かによって仕組まれた事である可能性を考慮する事……よっ!」
そう言うや否や青蘭は準備していた札をクレーリアに投げると札に込められた対象を守る結界術が彼女の周囲に展開され、その直後にあらぬ方向からクレーリア目掛けて放たれた圧縮された魔力の砲撃が結界にぶつかり軌道を逸らされて天井に風穴を開けた。
そんな一連の動きに驚きながらも警戒するクレーリア眷属を後目に青蘭はイズチに魔力が放たれた方向への攻撃を指示、それを受けて雷の小鳥が神速でその方向に現れた気配に向けて飛翔するも複数の魔力による防護結界に阻まれたので突撃を中止して青蘭の手元に帰還した。
「一体何!?」
「何処から攻撃が……!?」
「私が戦い始めた辺りで僅かに気配が漏れてたから防御札を用意しておいて正解だったわね。それよりも新手が来たんだからしっかりしなさい。……しかも囲まれてるわね」
周りに険しい目を向けていた青蘭がそういうと共に誰も居なかった筈の工場の暗がりから滲み出る様に十数名の人影が現れ、そいつらは最早隠す意味はないと言わんばかりに先程までの異形の悪魔とは比べ物にならない濃密で研ぎ澄まされた魔力を放ち始めた。
同じ悪魔故に自分達よりも遥かに格上の相手だとそれだけで察してしまったクレーリア眷属は一瞬硬直するが、
「貴方達は一体何者なの!? 私をベリアル家の上級悪魔だと知って狙って来てるの!?」
「貴族悪魔が狙われる理由なぞ幾らでもあるだろう。お前の存在が不都合になったから我らが派遣されたに過ぎん」
「若い貴様らには分からんだろうが貴族悪魔同士の暗闘なぞ昔は珍しい事ではなかったのだがな」
「何より貴様は知り過ぎた。恨むのなら迂闊な行動を取った己自身を恨むのだな」
不穏な言葉と共に魔力を高めながら自分に殺気を向けてくる悪魔達をクレーリアは気丈に見返しながらも、申し訳なさそうに自分の眷属達と友人の青蘭に目を向けた。
「ごめん、多分ウチの家の事情に巻き込んじゃったっぽい。私が時間を稼ぐからみんなはその隙に逃げて」
「王である貴女を置いていける訳ないでしょう!?」
「それにそもそも連中は私達を誰一人逃すつもりはないわよ多分。……さっきの会話をしている間に工場の周りにこっちが張った逃走防止と隠蔽の結界に被せる形でより強力な結界を張ってる。多分転移も無効にされてるわよ」
何か勝手に悲壮な気配を漂わせているクレーリアを半ばスルーしつつ青蘭は真剣な表情になりながら前に出て、懐から短筒の様な物品を取り出し軽く振るって放電しながら輝く光の刃を展開して本気の戦闘体勢を取った。
この武器は『雷羽の剣』と言うO×Oが推し進める『健康的聖剣計画』の一端として作られた彼女専用の武器であり、イズチの尾羽を内部に組み込んで独立具現型神器であるサンダーバードの雷を神器の所有者を介して“雷光の剣”として形成する聖剣である。
「見慣れぬ形状だが聖剣か。神器と言いただの人間ではない様だが始末させて貰うぞ。この場に居合わせた不運を呪うがいい」
「待って!? 彼女は関係な「どいつもこいつも私の事を随分と舐めてくれるじゃない。……イズチ、この工場は
『KIIIIEEEEEEE!!!』
周りの態度と現状にちょっとストレスが溜まっていた青蘭の名に従ったイズチは掌サイズの小鳥から全長数メートルの霊鳥へと巨大化し、全身から凄まじい勢いの雷鳴を鳴り響かせながら
それを見て即座に敵の悪魔達は魔力による攻撃を放とうとするが神速で飛翔するイズチの方が動き出しが速く、その大きな翼を振るいながら暴風と共に雷で出来た羽を無数の矢として撃ち放った。
「くっ! 全員雷撃防御用の魔力障壁を使え!」
「あの神器は独立具現型だ! 本体を始末しろ!」
「さっきの戦闘を見てイズチへの対策は準備してたと。……だけど本体狙いに私が対策してないとでも? 水蛇よ、絡め取りなさい!」
だが、敵も悪魔としては上澄みで戦闘にも慣れているのか雷の羽を防ぎつつ神器所有者である青蘭本人を狙って来ており、それに対抗して彼女も札を使って水で出来た蛇を複数呼び出して敵の足を止めつつそこにイズチの電撃を通電させていく。
この術はサンダーバードが
「……コイツら単に魔力が大きくだけじゃなくて相当戦い慣れてるな。クレーリア達は自分の身を守る事を最優先に考えなさい!」
「……余所見をしていて良いのか?」
「チッ!」
しかし『騎士』の駒でも使っているのか悪魔の内の一人が神速で雷と水蛇を避けながら手に持った剣に魔力を込めながら斬りかかって来たので、青蘭も雷羽の剣を振るって雷光を撒き散らしながら防戦する。
それでも歴戦の剣士であるのか鋭い剣筋を見せる悪魔に対し、剣術自体は護身程度の腕しかない彼女は聖剣から悪魔の弱点である雷光を撒き散らす事で辛うじて防戦するものの徐々に押され始めた。
「その聖剣は面倒だが貴様は剣士ではあるまい。彼方の鳥も閉所では真価を発揮出来ない様だしな」
「ふん、味方を庇いながらではなぁ! ……だが厄介な事に変わりないのは事実、使うつもりはなかったがその足掻きに免じて我が“滅び”を見せてやろう!」
「ッ!? イズチ避けなさい!」
そしてイズチの方も巨体では高速飛翔がし難い閉所である事、更にクレーリア眷属を巻き込まない様に電撃を放っている事によって思った通りに戦えておらず、更に敵のリーダー格の悪魔による『消滅魔力』で出来た魔力弾が電撃を消滅させてしまう。
謎の悪魔達……大王派の工作員のリーダーである男はバアル家の分家筋の生まれであり、当主にこそ選ばれなかったもののその実力と大王派への忠誠心を買われて裏の仕事を任される者達のリーダーに選ばれた悪魔だった。
「消滅魔力!? まさかバアル家が……!」
「痕跡を残したくなかったから使わなかったが思ったよりあの人間と神器は強い、私と『騎士』達が相手をしている内に他の者達はクレーリア・ベリアルを始末せよ。どの道全員を始末すれば如何様にでも隠蔽出来るからな」
『了解』
悪魔の世界でも特に有名なその魔力を見てクレーリア眷属は驚愕するが、大王派の悪魔達は秘密裏に事を運ぶ為に抑えていた魔力を全力で解放して彼女達へ向けて火炎渦・氷の槍・風の砲弾などの特性を織り交ぜた強力な魔力攻撃を解き放った。
クレーリア眷属達も鍛錬の成果か協力して魔力障壁を展開したものの上級悪魔クラスの全力攻撃を何度も防ぐには地力が足りておらず、間も無くして障壁は突破されてしまい生命には別状なかったものの吹き飛ばされてしまう。
「思ったよりも良い障壁を貼るな」
「くっ!? 走れ雷鳥! イズチ!」『KIEEEE!!!』
「破れかぶれの攻撃では当たらんよ。ましてクレーリア眷属を庇っているならではな」
それを見て青蘭は斬りかかって来る敵悪魔を捌きながら数枚の札を取り出してリーダー格に投擲、それらの札は小鳥版のイズチに良く似た雷鳥へと変化して飛翔し、それらを率いたイズチが雷を纏いながらリーダー悪魔へと突貫した。
だがリーダー悪魔は瞬時に複数の滅びの球体を形成して小型雷鳥を消滅させつつイズチへ向けて射出、それを雷化によって躱そうとするも消滅魔力は肉体が変化した雷すらも消滅させてしまいイズチはダメージを負って突進の軌道が逸れてしまう。
『KIEEEEEEEE!?』
「我が滅びは雷すらも消滅させる、電撃に変じた程度で逃れられると思わん事だ」
「イズチッ!? 消滅魔力がここまで面倒なモノとはね!」
更にリーダー悪魔は次々と滅びの球体を今度は青蘭に撃ち放ち初め、更に電撃から復帰した他の悪魔も魔力攻撃を放ってきたので彼女は消滅魔力だけは避けつつローブの内側に縫い付けて仕込んでおいた防護魔法の札を起動してどうにか防御するも、そこに先程まで斬り合っていた敵悪魔が迫る。
コイツはリーダー格の『騎士』の駒を得た眷属悪魔でその剣技を以て大王派の敵を暗殺してきた実力者であり、今も魔力砲撃を防ぐのに手一杯の青蘭の死角に神速で滑り込み剣の一閃でその首を刎ね……た瞬間に彼女の身体は花弁となって散った。
「何ッ!? 偽物……いや緊急回避の術も準備していたか」
「転移封じは結界から外に出さんだけだからな。それを見抜いていたとはやる。……加えてクレーリア眷属と合流すると」
消えた青蘭は倒れたクレーリア眷属の元へと転移しており即座に札を取り出して彼女達へ防御結界を展開、更に突撃が失敗した様に見えたイズチにも事前に『攻撃が失敗したらクレーリア達の元へ行く様に』と独立具現型神器との精神感応によって指示を出していたので無事に合流する。
そしてクレーリア眷属達が防御結界に守られているので配慮する必要がなくなったイズチが大電撃を放って彼女達を攻撃していた悪魔達を吹き飛ばし、それに対抗してリーダー格の悪魔が滅びの魔力で電撃を消滅させた上で配下と合流した事で戦闘が一旦仕切り直しとなった。
「ちょっとクレーリア大丈夫? ……悪いけど流石にアレだけの上級悪魔から貴女達を庇いながら、しかも死人を出さずに戦うのは私じゃ無理ね。自分の力不足を晒すようで申し訳ないけど」
「だ、大丈夫……やっぱり私が時間を稼ぐから貴女だけでも逃げて……」
「ようやく力の差を理解出来たか。だが既に私の滅びを見られた以上は活かして返す気はないがな」
後ろには結界に守られながらも悲壮な表情を浮かべるクレーリア達がおり、逆に前からは殺気を滲ませた悪魔達が迫っていたが、そんな状況であるにも関わらず青蘭の表情には自分の力不足を悔しがる風ではあっても悲壮感などは何一つ見られなかった。
「……そういう事なので、後はお願いします花蓮さん」
「分かったわ、後は任せて頂戴な。それにそう落ち込む事はないわよ、貴女はやるべき仕事を全て果たしているんだから」
青蘭がそう言った瞬間その隣に一人の女性──駒王町の管理者である筈の『土御門花蓮』がいつに間にか現れてごく自然に会話に混ざっていた。
「え? ……どうして花蓮さんが……?」
「なっ!? 駒王町の管理者だと!? 一体どこから現れた!?」
「結界によって内外を行き来する転移は封じていた筈だが……一体どこに隠れていた」
「青蘭ちゃんに呼ばれて普通に
駒王町の管理者の登場、何より彼女が“いつそこに現れたのかを誰も認識出来なかった”が故にその場にいる全員が驚きの声を上げるが、当の花蓮自身は特に驚く様な事はしていないと言う風な対応を返していた。
尤も彼女が出て来る事自体は認識出来なかったが『そのぐらいは出来る』と知っていた青蘭は唯一動揺風魔しておらず、周りが浮き足立っている隙にイズチを小鳥サイズに戻してクレーリア眷属を覆っている結界に入り内側から結界を強化していたが。
「青蘭ちゃん結界の維持と強化は頼むわね、旦那の方は今外にいる悪魔を処理してるし。……さてとそこの謎(笑)の悪魔共、O×Oより派遣された駒王町の管理者として、悪魔側から派遣された管理者であるクレーリア・ベリアル及びその眷属に対する危害は認められないわ」
「……人間が冥界の事情に首を突っ込むのか?」
「冥界からの若手悪魔の管理者に命の危機があった場合には阻止するのも仕事の内なんでね。そもそも冥界の事情とか言って良いのかしら? それはつまり貴方達が単なるはぐれ悪魔とかじゃないって事になるけど?」
忌々しそうな表情のリーダー悪魔に対して余裕の笑みを浮かべた花蓮はそう宣い、それを受けて悪魔達の雰囲気が困惑から殺意へと変わっていった。
「さて、大人しく捕まるなら手荒な真似をせずに済むけど? 出来る限り生かして捕えた方がこっちとしても都合が良いしねぇ」
「戯言を。……人間側の管理者には手を出す気はなかったが仕方あるまい……やれ」
リーダー悪魔がそう言った直後、魔力によって姿と音を隠しながら花蓮に接近していた『騎士』の悪魔がその首目掛けて剣を振るった。今まで多くの敵の首を刎ねてきた暗殺剣の使い手である騎士悪魔であれば無手の女一人始末するのは訳ない。
……そう考えていたリーダー悪魔と騎士悪魔だったが剣が首に届く寸前に花蓮の姿が消失して、再び転移かと騎士悪魔が辺りを見渡そうとした瞬間その全身を何かに斬り刻まれてその場に倒れ伏した。
「なっ!? 一定何が……!」
「あの女は何処に……!」
「……ま、これで正当防衛は成立って事で。後急所は外したから死んではいないけど対悪魔用の麻痺毒を出す聖剣と対悪魔用拘束術式を刻む聖剣で斬ったから、悪魔によく効く聖なるオーラと合わせて暫くは動けないわよ」
その異常な光景に動揺する悪魔達の横側から花蓮の言葉が投げ掛けられ、慌てて彼等がそちらを向くと両手に日本刀──神器『
ここに来てようやく大王派の悪魔達はまだ何が起こっているのかを測りかねてはいたが、それでも目の前にいる人間の女は自分達を滅ぼし得る聖剣の使い手であると認識して警戒心を最大限に高めた。
「こうして側から見てても動きが追えないとか花蓮さんの実力は底が知れないわね。独立具現型の使い手とは言え本体の地力はもっと必要か」
「え、えーっと、青蘭コレって一体どういう事なの?」
「襲われたから組織で使われてる極秘回線(掲示板)を使って花蓮さんを呼んだだけよ。まあ少なくとも貴女達の安全は保証されてるから安心して。……花蓮さんはO×O幹部の中から
そんな光景を見せ付けられていたクレーリア眷属は急変する状況を理解しきれていなかったが、内側から結界を補強しつつも平然としている青蘭との会話でとりあえず冷静さを取り戻して負傷した者の応急処置をする事にした。
……そうして彼女達が見ている中でO×O幹部メンバーであり駒王町管理者の土御門花蓮──“絶対の絶望”に抗う転生者達の中でも最強戦力の一角とされる『天魔の神子』の戦いが始まった。
あとがき・各種設定解説
櫛橋青蘭:O×O次期幹部候補
・五大宗家である櫛橋家の分家筋の生まれで高い才覚から将来を嘱望されていたが、神器が家で崇める聖獣と相性が悪く家伝の術式が余り覚えられなかったので一転して微妙な立ち位置になった。
・その後神器の事で色々といびられたりしたので転生者だと判明して接触してきたO×Oの誘いに乗って櫛橋家を出奔、学生として駒王学園に通いつつO×Oのメンバーとして活動していた。
・クレーリアとは原作の事件に関わる人物という事で管理人からの依頼でO×Oメンバーとして接触したが、それから一緒に高校生活を送るに連れて友人になっており正臣との一件を知った後は花蓮達に相談してどうにか二人を幸せに出来ないか裏で動いていた。
・神器『天翔ける雷精鳥』は霊鳥サンダーバードが封印された独立具現型であり『イズチ』という名で呼ばれていて、高速での飛翔や放電による攻撃の他に雷の精霊でもあるので身体を雷に変える事も出来る能力を有している。
・戦闘スタイルはイズチを戦わせつつ自身の陰陽術を中心とした法術で援護する独立具現型のスタンダードなスタイルだが、本体狙いへの対策として聖剣による剣術や結界術による防御技術も磨いている。
・総合的な戦闘能力は上級悪魔も単独で討伐出来るレベルであり上層部からも学園を卒業した辺りで幹部を任せられると見られているが、雷撃による範囲攻撃が主戦術なのでクレーリア眷属を守りながらだと出力を抑えざるを得なかった。
・更に襲撃して来た大王派悪魔は生け取りにした方が都合が良いと聞いていたので調整が難しく押されたが、周囲の被害を無視して全力で戦って良いならもう悪魔達相手でももう少し互角に戦えた模様。
・実はO×O加入初期に花蓮の戦いを見て以来憧れを抱いていて聖剣や剣術を学び始めたのもその影響なのだが、次期幹部候補と言われても実際の幹部の上澄みとは天と地ぐらい差があると思っているので幹部やっていけるか悩んでいる。
大王派暗部:実力は高い
・リーダー格含めて党首争いから漏れるなど色々と問題があった悪魔の中で実力がある者を集めて作られた裏工作部隊であり、表向きは目立たない普通の貴族悪魔と眷属だが裏では大王派の害になる者達を暗殺し続けていた。
・長年大王派の敵を処理し続けて来ただけあって戦闘能力も高く、冥界合宿後のシトリー戦辺りのグレモリー眷属よりも総合戦力としては上(おっぱいパワー除く)なぐらいの実力者達であり裏工作の経験も豊富。
・特に自分達の活動を隠蔽する為の結界や隠密や偽装の術に長けており、今回は証拠を残さず事故死に見せかけてターゲットを抹殺する為に隠密性と遮断性を有して事が済んだら魔力痕跡を偽装する効果がある結界を使ってもいる。
・ただし長い年月を大王派の名の下で裏稼業を担っていたのでその立場への歪んだプライドが肥大化しており、下級・中級悪魔などを見下し人間に至っては相当に軽視してしまっている悪癖があり、それもあってO×Oの情報収集を疎かにする致命的な慢心を招いてしまった。
読了ありがとうございました。
悪魔達の貼った結界は普通に強力です。少なくとも青蘭だけだと脱出するのにかなり時間を取られるぐらいには。そんな結界から情報を抜いたジェネリック赤龍帝チームは3人それぞれが幹部候補です。