なんか俺、巻き込まれてる気がするんだけど!?   作:のびえもん

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……なんでウチにアイドルが来てんだよ!って、力強っ!なんだコイツ!

─────翌日

 

 

 

俺は2人を玄関前で待っていた。だが……

 

………さっきからなんかすっげー視線感じるんだけど。なんでだ?親父がそんな俺を見るわけねぇし。うーん、気のせいか?わっかんねぇ!

 

「………彼が、私を、私たちを助けてくれた人。」

 

はっ!今見られている感じがするぜ!あの電柱からだァ!

 

サッ!

 

誰もいねぇ……気のせいか……。普段視線なんて向けられる事が無いから、分かると思ったんだがなぁ……。やっぱ勘なんてアテにならんもんだな。大人しく待つとしますか。

 

 

 

「お待たせ、平人。待ったかな?」

 

光陽が先にやってきた。

 

「いや、待ってない。大丈夫だ。」

 

昨日、集合時間を伝え忘れていたので、今日の朝、連絡が来て焦った。そして、午後1時くらいに集合となった。

 

「お待たせしましたー!」

 

走ってやってくる風川さん。そんな走らんでも、近所なんだからすぐ着くでしょうよ。なんなら多少遅れたって大丈夫なのに。

 

「じゃあ、家に入ってくれ。」

 

ドアを開けて上がらせる。

 

「なんで家の中で待ってなかったのさ。」

 

「気分。」

 

「気分ですか……空野くんらしいですね。」

 

「「おじゃまします」」

 

「そんじゃ、上の俺の部屋でちょっと待っててくれ。俺はキッチンでやることあるから。光陽、俺の部屋に風川さんを連れて行ってくれ。」

 

「わかったよ。」

 

「初めて異性の部屋に入ります……。緊張しますね……。」

 

2人が階段を上がるのを見て、俺はキッチンへと向かう……さっき感じた視線の主を見かけたので、外に向かう。

 

「確かここら辺に……あっ。」

 

「………。」

 

すげー怪しい格好をした人を俺は見つけてしまった。黒のキャスケット帽に、グラサン。淡いピンクの半袖と、紺色のプリーツスカート。あと斜めにかけるタイプの茶色のショルダーバッグ。

 

髪は帽子で隠しているんだろう、見えない。胸でっか。なんだこれ……ってか!そんなことはどうでもいい!

 

合わねぇ……!なんだこの絶望的にグラサンとキャスケット帽が合わないその服装は!なんでその帽子とグラサンを付けた!要らんだろそれェ!

 

まぁ、とりあえず話を聞こうじゃねぇか。どうして俺に視線を送っていたのか!

 

「あなたですよね、今朝から俺に視線を向けてきてたの。なんでですか?」

 

と、俺が聞いた瞬間

 

「………ありがとう。」

 

礼を言われた。

 

「ゑゑ……(困惑)」

 

どういう事だァ!まるで訳がわからんぞ!俺の質問に答えてくれよォ!!

 

「あの時、あなたが助けてくれなければ、私たちはまだ、捕まったままだった……。」

 

長くなりそうな雰囲気だ……。このまま聞いてると2人に怪しまれるから、家に上げた方がいいかもしれねぇ……!

 

「その話は俺の家でしましょうか。なんか悪い人じゃなさそうですし……。」

 

「……いいの?」

 

「そんな格好しながら礼を言ってくる人を、そのままにしておいたら、俺が怪しまれるじゃないですか……。いいから入ってください。」

 

「………わかった。」

 

 

 

謎の女の人を家に上げちまった。どうすっかなぁ……。

 

「とりあえず、家の中なので、グラサンと帽子、取ってください。」

 

「………はい。」

 

その女の人は、言われた通りに取った。そしてその顔を見て驚いた。

 

「…………えーと、確か、アイリス・クローデル………?」

 

「……うん。よく分かったね。」

 

「え?ん??」

 

ハァン?どうなってんだよこれはァ!不審者だと思ったらアイドルでしたってなんだよ!終わりだろこんなん!

 

「今日は、あなたにお礼をしたくて来たの。」

 

んん?礼?

 

「あの時、助けてもらったから。捕まっていた時に。」

 

あーそういや、昨日知ったアイドルがここに来たことに驚いて、忘れてしまったが、俺と風川さんはこの人助けたんだった。

 

ってかあそこまで近くにいて、なんで推しのアイドルだと気づかなかったんだ……風川さん。

 

つかそれはそれとして、どうやってアイツらは世界的アイドル?とやらを攫ってきたんだよ。マネージャー辺りがグルとかじゃねぇと連れてこれねぇだろ!

 

……考えてもわかんねぇわ。それよりさっさと返答しねぇと……。

 

「あーあの時かぁ……。礼なんて要りませんよ。俺たちも捕まったから脱出ついでに助けただけですし。」

 

「それでも、私たちを助けてくれたのは事実だから。お礼の品も持ってきた。」

 

「お礼の品。」

 

「うん。これ、私たちのサイン入りのシャツ。あと、あなたたちの学校へ行った後の日に予定されているライブのチケット。」

 

恐ろしい物を俺に差し出してきた。

 

「oh......受け取れないんですけど。」

 

コレ目当てに暴動かなんかが起こる気がしてならねぇ。結構マジで。それはそれとして、俺弱っちいから、人に襲われたら即奪われる自信しかない。

 

「お礼だから、受け取って貰わないと困る。」

 

押し付けてきた。

 

「あの、本当に大丈夫ですから。」グッ

 

「受け取って欲しい。」ググッ

 

力強っ!押し返される……!俺の腕力、弱すぎ……?

 

……お礼の品ってそんな押し付けるみたいに渡すモンじゃねぇだろ!

 

「……平人ー?下で何をしてるのさー?」

 

おっ、光陽!……いや待てよ?なんか嫌な予感がする。来させないようにしよう。

 

「いや?何もしてねぇよー?」

 

言ってるそばから階段を降りる音がする。

 

「何もしてなかったら、早めに上に上がってこれるでしょ……って、Palette Daysのアイリスさん……!!??」

 

あっ、終わった。

 

そういや、アイリスさんしかいねぇけど、他の2人は何してるんだ?あと、なんで視線だけ送って隠れたんだ?




次回もよろしくお願いします。
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