イナズマイレブン 闘将と呼ばれた男のヴィクトリーロード   作:ネオニューンゴ

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 銘蘭学院サイドはオリジナル必殺技を覚えています。実は結構書くのが楽しい反面この学校の選手、素直に変換して出てくるのが鳳仙だけという恐ろしい所もありました。しかも未だになんて読むのか分かんない選手もいます。


第12話 お嬢様の戦術!VS銘蘭学院!

 北陽学園戦に向け日々練習に励む俺達南雲原中サッカー部。DFの3人は必殺技を物にした、試合で使うのが楽しみだと3人はとても喜んでいた。何と驚く事に四川堂先輩がキーパーとしての必殺技『氷結の舞』を習得したらしい。野球部の設備を百地先輩が改造しキーパー特訓用のマシンを用意しそれで猛特訓した末に完成させたようだ。忍原先輩と桜咲先輩の連係必殺技『春雷』は未だ完成に至っていない。え?俺⋯⋯?まぁうん、木曽路によると並より下手程度にはパスもドリブルもトラップも進化した、との事だ。そして柳生先輩が特訓している必殺シュートだが⋯⋯。

 

「いきますよ!柳生先輩!」

 

「おう!いつでも来い風凪後輩!」

 

「『フォールサンダー』!」

 

「『天空ライトニング』!」

 

 完全な完成には至っていない、というのも柳生先輩1人で撃つのに至っていないのだ。発案者であり特訓にちょくちょく付き合ってた俺がボールを蹴り上げ柳生先輩が宙返りの要領で高く跳躍しオーバーヘッドキックを放つ、これにより撃てるにはなっているが思うような高さに自分でボールを上げた後シュートの体勢に入るのが難しいらしい。それでも6割程は成功するらしいが。

 しかしそんな事はどうでもいい、この必殺技を完成たらしめていない最大の要因、それは必殺技の名前が決まっていない事だった。

 

「何度言えば分かる風凪後輩!この技は『天空ライトニング』だ!」

 

「なんすかそのダッセェ名前!絶対『フォールサンダー』の方がいいです!」

 

 こうして俺と柳生先輩はこの必殺シュートの名前で言い争っているのだ。

 

「なんだ『フォールサンダー』って!せめて『サンダーフォール』だろうが!」

 

「柳生先輩は『天空』の部分が安直過ぎるんですよ!」

 

「「あぁん?」」

 

 いくら柳生先輩が先輩とはいえこれだけは譲れない、負けられないのだこの戦いだけは!

 

「はぁ⋯⋯くだらない⋯⋯」

 

 するとそんな俺達のやりとりを見ていた千乃会長が本当に心底どうでも良さそうに溜息を吐きながら呟いた。その瞬間俺は顔をグルンと千乃会長の方へ向けズンズンと千乃会長の方へ向かう。

 

「いくら会長とはいえ聞き捨てならねーっす、くだらないとはなんですか!」

 

「お、オイ風凪後輩やめとけって」

 

「うわ~死んだな風凪」

 

 木曽路は何故か俺に合掌し柳生先輩が肩に手を置き俺を宥めようとしてくるが俺はそんな柳生先輩の制止を振り切り千乃会長へと更に詰め寄る。

 

「ちょ⋯⋯ちょっと?近いわ⋯⋯」

 

「今や全国サッカープレイヤーにとって必殺技は切っても切れない大切な物、その名前決めが下らないってのは流石に聞き捨てならねぇっす!」

 

「あの⋯⋯鼻息がかかるのだけど⋯⋯」

 

「なら千乃会長はどんな名前が良いと思いますか!?教えて下さいよ!」

 

「ほ、本当に⋯⋯」

 

 何故か千乃会長が顔を赤くし始めたがそんな事は関係ない、今大事なのは必殺技の名前についてなのだから。

 

「いい加減にしろ風凪!」

 

 四川堂先輩の一喝により俺は千乃会長から無理矢理引っ剥がされる。

 

「そんな!四川堂先輩!まだ話は!」

 

「これ以上会長を汚すんじゃない!」

 

「あー⋯⋯とりあえず風凪君、百目階段ダッシュ10本、今すぐ行ってきて下さい、これは部長命令です」

 

 そんな横暴な!いくら部長とはいえそんな命令が許されるのか!?こうなったら俺も徹底抗戦の構えを⋯⋯。

 

「おとなしく行かないと必殺シュートの名前は『天空ライトニング』になります」

 

「行ってきます!」

 

 笹波、卑劣な奴だ⋯⋯だが諦めない、俺は必ず『サンダーフォール』の名を勝ち取ってみせる!

 ちなみに事情を聞いた桜咲先輩によって柳生先輩の必殺シュートは間をとって『天空サンダー』と名づけられた。なら今度は未完成状態の2人で放つ今の名前をどうするかで口論になりまたも桜咲先輩によって『フォールライトニング』と名付けられてしまった。

 そしてその日の練習終わり、笹波によって南雲原中サッカー部全員が集められた、なんでも香澄崎先生から話があるらしいとの事だ。

 

「はい皆集まってくれてありがとう、今週の土曜日に練習試合を組めたからそのお知らせね、今度の相手はなんと!熊本の名門お嬢様学校銘蘭学院よ、頼み込んでくれたら快く引き受けてくれたわ」

 

「よっしゃー!お嬢様学校キター!」

 

「っし!おっし!」

 

 木曽路と俺は喜びのあまりハイタッチを交わす。お嬢様学校か、きっと可愛い子やキレイな子がわんさかいるんだろうなぁ⋯⋯ん?なんだ?何で俺と木曽路以外喜んでないんだ?

 

「あれ、桜咲先輩も柳生先輩もかっこつけてないで喜んでいいですよ?」

 

「一緒にするな」

 

「右に同じく、というか周りを見てみろ」

 

 周りを見渡すと俺達の事をしらーっとした冷たい視線が俺達を突き刺すように囲んでいた。唯一香澄崎先生だけが苦笑してる位だ、え?これって俺達がおかしいのか?何か釈然としない物を感じつつその日は解散となった。ちなみに解散後女性陣全員に足を踏んづけられた挙句その日の練習の片付けは俺と木曽路がする羽目になった、解せぬ。

 

 そして試合当日、銘蘭学院との試合となる。特に忍原先輩、古手打さん、雨道さんは同じ女子サッカー選手相手という事で気合が入っているようだがそれはどうやら向こうも同じようだ⋯⋯と柳生先輩に教えて貰った、俺はその辺の女性の機敏?というやつはよく分からん。ちなみに俺と木曽路は銘蘭学院の皆様がお帰りになられたらお互い可愛いと思った子を言い合おうと密かに結託していた。試合開始前に笹波からお互いのチームのスターティングメンバーと試合のプランを伝えられる。

 

      【南雲原】

 

FW    忍原 桜咲

 

MF    木曽路 柳生

 

     星   風凪

 

DF 古手打 古道飼  幕下 雨道

 

GK      四川堂   

 

       【銘蘭】

 

FW      雅名

 

MF  清見津 鳳仙 天条

 

   妃睡  綾小路 冠城

 

DF  銀鐘  姉ヶ崎 雛菊

 

GK      御香美  

 

 

「銘蘭は中盤が厚い陣形をしている、守備も攻撃もしっかり人数を使ってしてくるから頭に入れておいて、それと今日の試合、勿論勝つことも大事だけどそれ以上に練習してきた事を意識してやってみよう、特にDF陣の3人とGKは実戦で必殺技を試すいい機会だから積極的に、MF陣は相手との人数差がある分パスコースの見極めは慎重に、FW陣はゴールを狙いに行く動きだけじゃなくて時にはボールを貰いに行ったり自分で相手DFやMFと勝負する事も増えてくると思う、相手戦の位置をしっかり見て」

 

 作戦を伝えられた俺達は意気揚々とグラウンドへ走っていく。試合が始まればサッカーに集中だ、ピッチに入った瞬間俺は頭を切り替える。今目の前にいるのは倒すべき敵、そこに男も女も関係ないのだから。

 

「古道飼、幕下、古手打さん、雨道さん、気合入れて守ってくぞ!」

 

「うん!」

 

「おうよ!」

 

「⋯⋯そうだね」

 

「⋯⋯臨むところですわ」

 

 女子2人からの反応が薄いのはこの前の一件を引きずっているのだろうか、しかし表情は真剣そのもの、きっと試合に入れ込んでいるんだろう。

 試合は南雲原ボールから始まる、ボールは桜咲先輩から忍原先輩、木曽路へと回される。その間銘蘭イレブンがとった作戦は動かずじっとこちらの出方を伺っている、嫌な感じだ⋯⋯。

 何となくだがそう感じた俺は木曽路へ声を上げる。

 

「木曽路1回ボール下げろ!」

 

「へへっ何ビビってんだよ風凪、相手が攻めさせてくれるってならいくしかないだろ!」

 

「ターゲット⋯⋯ロック」

 

「遊んであげなさいエリザ、天未」

 

 木曽路は果敢にドリブルで敵選手へと向かっていく。 それに対して銘蘭は茶髪でフィジカルのある冠城エリザと濃い青髪の天条天未を向かわせる。冠城が先にスライディングを仕掛け木曽路からボールを奪い取ろうとする。

 

「来た来た、だけど『分身フェイント』!」

 

 しかし木曽路の『分身フェイント』が炸裂し冠城を躱す事に成功する。しかしもう一人、天条が近づいて来ている、木曽路は前線にパスを供給しようとするが⋯⋯。

 

「遅い!『ホーネットニードル』!」

 

 まるで蜂の一差しを思わせるような鋭いスライディングが木曽路を襲う、木曽路は懸命に避けようとするがボールを奪われあっという間に銘蘭の攻撃のターンだ。

 

「ちっ!何やってやがる!」

 

 星さんが先手を打たせたいと天条に向かっていくが天条はすぐにパスを選択、パスを受け取った雅名はすぐにこちらに攻めてこず味方選手が上がって来るのを時間を使いながら待つ。

 

「ボールを寄越せぇ!」

 

 しかし時間を使うという事はこちらの選手も戻ってくるという事、前気味に攻めていた柳生先輩が戻ってきて雅名の前に立ちはだかる。

 

「『エレガントブレード』!」

 

 しかし雅名はボールを浮かせ横向きに一回転するとその周りを宝石が囲む、そして指をパチンと鳴らすとその宝石が弾け飛び柳生先輩を吹き飛ばした。その間に銘蘭攻撃陣は完全にラインを揃える事に成功する。

 

「来るぞ!まずは俺が出る、古手打さんと雨道さんはサイド警戒!奪ったらボール回すかもしれねぇからそのつもりで!」

 

 俺は雅名に走って向かう⋯⋯ふりをして中央に位置する謎の仮面をした鳳仙蘭花へと向かう。予想通り雅名は俺が走ったのを見ると鳳仙の方へパスを出すがそれは読んでたぜ!

 

「あら?よく分かったわね?それでどうするおつもり?」

 

「どうするもこうするも!こうすんだよ!『ストームカット』!」

 

 俺は必殺技を使い鳳仙からボールを奪うとドリブルでボールを前へと運ぶかサイドのどちらかにパスをするか迷う。

 

「ターゲットロック」

 

 結局自分で上がる事を選択した俺だが鳳仙を抜く際聞こえた言葉にブルリと背筋が震える、何でか分からねぇがこの試合序盤に得点を重ねた方がいい気がする。そう感じた俺はスピードに任せた強引なドリブルで上がって行き相手チームの選手が俺を囲む前に敵陣へとボールを運んでいく。

 

「チッ!ディフェンダーは流石に釣れねぇか、木曽路!」

 

 攻撃の潤滑油となる木曽路へパスを繋ぐ、これで相手はフィニッシャーが桜咲先輩か忍原先輩か読めない筈⋯⋯!?

 しかしここで俺の判断は間違いだったと思い知らされる。何と俺が木曽路にパスをした瞬間相手のディフェンダー2人が木曽路へ向かっていくのだ。

 

「うわぁ!」

 

 そのまま同時に2方向からスライディングをされまたしてもボールは銘蘭へ。これには俺も思わず天を仰ぎたくなるもそんな暇は無い、急いで自陣へと守備のために戻っていくが相手チームはミッドフィルダーが豊富なためすぐに中盤にボールが戻される。

 

「んの!オラァ!」

 

 星さんが意地を見せサイドに寄っていた選手に対するパスをカットをするもボールの勢いを殺しきれずラインを割ってしまう。だけど十分過ぎるワンプレーだ。

 

「ナイス星さん!お陰で戻る時間が出来た!」

 

「へっ!任せろってんだ!」

 

 お陰で俺は何とか自陣へ戻る事に成功する。しかしこうも縦に走らされるとキツイなオイ。だが一息つく間も無く銘蘭はスローイングで冠城へとボールが渡る。すると何を思ったのか冠城は俺の方へと突っ込んで来た、んの野郎⋯⋯上等じゃねぇか!

 

「抜かせねぇ!」

 

 冠城は力に任せて突っ込んでくるがそれならこっちの得意分野だ、俺も合わせて冠城に突進していく。激突した末ボールを奪ったのは俺だった⋯⋯が。

 

「風凪後輩!後ろだ!」

 

「さぁて今度は私の番よ、『テンプテーション』」 

 

 な、何だ!?コイツいきなり試合中に妙なポーズしやがって⋯⋯う、動けねぇ⋯⋯!?

 

「フフ、私のフェロモンでイチコロね、さぁ天未!」

 

「はい!『ホーネットニードル』!」

 

「ぐああああ!」

 

 俺は無抵抗のまま相手の必殺技の餌食となり吹き飛ばされる。く、クソ⋯⋯情けねぇ、これがお嬢様学校と対戦だと浮かれていた俺への罰なのか!?

 

「これ以上好きにさせるかよ!『オラオラ四股踏み』!」

 

 ここで幕下の積極性が光る、なんとディフェンスラインを大きく上げた幕下の必殺技『オラオラ四股踏み』が決まり一進一退の攻防が広げられる。

 

「幕下さんこちらに!」

 

 ボールを奪った幕下が雨道の声に反応しそのままパス、ボールを受け取った雨道は前線に中央にいる柳生先輩か木曽路へパスをしようとするがここで笹波が待ったをかける。

 

「雨道さん!そのままサイドからボールを持ってあがるんだ!」

 

 ピッチの外から試合を見ている笹波には何かが分かったのだろうか、俺はまだ分かっていないがそれでも笹波が突破口を見出してくれたのなら試合は動く筈だ。俺は自分の不甲斐なさを呪いつつただ勝利する為に声を上げながらピッチを走るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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