選抜レースの次の日、シンクロンは調子『絶不調』になりながら机に突っ伏していた
「あ”ー・・・」
「…ちょっとシンクロン、大丈夫?」
「・・・あ?ドーベル?」
そんな調子のシンクロンに隣から話しかけてきたのは、『メジロドーベル』だった
「どうしたのよ、今日は…目のクマ、酷いわよ?」
「ちょっとねー…昨日まであった探し物を寝ずに探してたから、眠くて眠くて…」
「寝てないの!?」
「なんなら授業終わったらまた探しに行く…」
「…はぁ、しょうがないわね、私も探してあげるわよ」
「・・・いいの?」
「いいわよ。その…友達が、困ってるから…手を差し伸べるのは、当然でしょ?」
「ドーベル…!あ”り”がどー!!!」
シンクロンは、泣きながらドーベルに飛びついた
「ちょっ!泣くほど!?ああもう離しなさい!制服が乱れるでしょ!?」
「ごめんごめん…」
「まったく…で?どういうのなの?特徴は?」
「ちょっと待ってて…」
シンクロンは、ポケットからホルダーを取り出した
「1枚のカードなんだけどね、これを見て」
「これ?…何これ」
「『
「探し物はこれかな?シンクロン君」
その声が聞こえると同時に、シンクロンの右からカードが出てきた
「あっ、こ、これ…!『スターダスト・ドラゴン』!」
「あ、あったの?よかったじゃない、見つかって」
「ありがとうございます!いやー助かりました・・・」
シンクロンが顔を後ろに向けると、ルドルフとその後ろにマルゼンが立っていた
「チャオ〜。昨日ぶりね、シンクロンちゃん」
「シンボリルドルフさんとマルゼンスキーさん、どうしてここに?」
「昨日シンクロン君が落としたカードを偶然見つけてね、君を探してたら偶然いたから、こうしてカードを返しにきたんだ」
「ありがとうございます」
シンクロンはルドルフからカードを手渡された
「シンクロン。先輩と知り合いなの?」
「うん、この前の模擬レースの時にちょっとね」
シンクロンはカードをホルダーに入れて、ホルダーをポケットにしまった
「ところでシンクロン君、そのカードについてなんだが…今日の放課後空いているかい?」
「明日でもいいですか?昨日寝てなくて眠くて眠くて…」
「し、シンクロン!」
「おっと、これはすまない…では明日の放課後でどうだろうか?」
「いいですよー。それじゃあおやすみ…」
シンクロンは机に突っ伏して寝始めた
「し、シンクロン!まだお昼だよ!?」
「5限には起こして…」
「えー…?す、すみません先輩方!」
「いや、気にすることはないよ」
「寝てないって言ってたけど…よっぽど大事なカードだったのね、それ」
「そうみたいだな…それでは、私たちはこれで失礼するよ」
「は、はい!」
「じゃあね〜」
そう言ってルドルフとマルゼンはその場を後にした
〜〜〜
次の日の放課後、空き教室にて。シンクロンとドーベルは、ルドルフに指定された空き教室に来ていた
「…ドーベルまで来なくてもよかったんだよ?」
「一応よ…心配だから」
「ありがとう、それじゃあ…失礼しまーす」
シンクロンは教室のドアを開け…
ガチャッ
「…」
「…シンクロン?どうしたの?」
「開かない」
「え?」
「どうやら鍵がかかっている様だ…あれ、来る時間早かったりした?」
「そんなことは…」
「2人とも〜!」
2人が声のした方を向くと、マルゼンスキーが走ってきた
「お待たせ、待ったかしら?」
「い、いえ…」
「マルゼンスキーさん昨日ぶりです。シンボリルドルフさんは?」
「ルドルフはちょっと先生に呼び出されちゃってね…私だけ先に来たのよ。今鍵開けるわね」
そう言ってマルゼンスキーはポケットから鍵を取り出し…
「…あ、あら?おかしいわね、確かこのポッケに…あら?あらら?」
「マルゼンスキーさん…もしかして、鍵落としたのでは?」
「ちょっ!」
「あ、あはは…ごめんなさいね、私ったらうっかりうっかり…メンゴ!」
「はぁ…それじゃあ、鍵探します?」
「ごめんなさい!2人とも、お願いしてもいいかしら?」
「わ、わかりました・・・」
そうして3人は、マルゼンスキーの通ってきた道を片っ端から探した
〜〜〜
探し始めてから30分後…
「はぁ、ないわね…」
「そうですね…」
「…マルゼンさん、もう一回ポケット探ってみてくださいよ。本当にないんですか?」
「う、うーん…何回探しても、ガラケーくらいしか…」
「ガラケー…」
「…あら?」
マルゼンスキーがポケットからガラケーを取り出すと、ガラケーから軽快な音楽が流れ始めた
「音楽…?」
「…あ、ルドルフちゃんから。もしもし?」
『マルゼンスキーかい?いまどこにいるんだい?』
「いま、シンクロンちゃんとドーベルちゃんの3人で、教室の鍵を探してるのよ」
『鍵?鍵ならここにあるが…』
「え?」
『…まさかマルゼンスキー、待たせていることばかり考えて鍵を借りるのを忘れていたのかい?』
「あ、あはは…そうみたい」
『まったく…空き教室で待ってるから、君たちも早く来るといい』
「ごめんなさいルドルフちゃん!すぐ行くから〜」ピッ
マルゼンスキーはガラケーをとじ、ポケットにしまうと2人の方に向き直った
「・・・えーっと…」
「ごめんなさい2人とも!鍵持ってなかったみたい!」
「いやそういうオチかい」
「あはは…ま、まぁ。あったのならよかったです…」
「ごめんなさい…ルドルフちゃん待ってるから、すぐ向かうわよ!」
「は、はい!」
「りょーかいです」
3人は空き教室に向かった
〜〜〜
「失礼しまーす」
3人は空き教室にやってきた
「来たか、3人とも」
「ごめんねルドルフちゃん!私が鍵を忘れたばかりに…」
「いや、気にすることはないよ。さて・・・ドーベル君も来たのか」
「は、はい…お邪魔、でしたか?」
「いや、シンクロン君が良ければ、同席は構わないよ」
「別にいいよ、ドーベル。それでシンボリルドルフさん、なんの御用で?」
「君に一つ、聞きたいことがあってね…」
「聞きたいこと」
「ああ。君が昨日、選抜レースで首からぶら下げてたあのカードのことさ」