なんかやばい物とか生きものとか集めてる秘密結社に拉致られたんだが 作:テンページ
「クリアランスを付与する?」
「ああ、ハロルド君には正式にクリアランスを付与、つまりSCP財団の職員として働いて貰うことになった。」
「マジですか、実験対象も雇用するんですね……」
「異例中の異例なんだけどね、O5…、最高評議会からの直々の命令でね、元々優秀な学歴と論文でスカウトするつもりだったらしいから、予定調和なところもあるかな。」
「そうだったんだですね…」
どうやら財団は俺を職員として雇用するらしい、後々個別にオリエンテーションを受け、俺はSCP財団に雇用されてグラス博士の助手として働くことになった。
「ハロルドくん、君が財団で働く上で気をつけることをまとめたから読み込んでおいてね。」
「了解しました、うわっ分厚い、さすが財団か…」
「呼んだらわかると思うけど、財団には気をつけるべき職員が3人居るから特にそこは気を付けてね、ガチで」
「ひとりは知ってます、幾つかのketerクラス実体に俺の顔写真を見せた確信犯のブライト博士ですよね」
「理由がカップリングを見たかったとか呆れるよね、たしかにクロステストを約束したら最低限の収容設備で済むのはいいけどハロルドくんの心労が…」
「胃が爆発したかと思うくらい胃が痛くなりましたよ、はぁ…明日は厄介なketerクラスとの実験、というより収容しなければならないなんて」
そう、明日行われるクロステストは収容違反したオブジェクトを再び収容する役目も持っている。
その件のオブジェクトというのがSCP-1048『ビルダーベア』、財団職員から言われているあだ名がキチクマである。
報告書によると最初の数カ月は大人しくしていたので放し飼いにされていたのだが突如としてこのキチクマは全身耳でできた仲間を作ってこの施設を徘徊していた、これがSCP-1048−Aである。
このSCP-1048−Aは収容もしくは破壊しようとした機動部隊に金切り声を上げ、耳の形をした腫瘍を発生させて死亡させている。
次にこのキチクマは女性の財団職員のお腹の中にいた胎児を素材に仲間を作っていた、これをSCP- 1048−Bである。
このSCP- 1048−Bはサイト−24のカフェテリアで発見されセキュリティーチームに処分された。
最後に確認されたキチクマの創作物はSCP−1048−Cでこいつは全身スクラップでできていてサイトー24の職員を虐殺したらしい、こいつらのせいでサイトー24の職員はテディベアがトラウマらしい。
なぜ今になって収容することになったかと言うと、ここ最近サイト-24でSCP-1048の目撃情報が急増している。
その中にテディベアを彷彿させる服を着た謎の少女の存在も目撃されている。
その原因はわかっている、何かろくでもない事を思いついたブライト博士は多数のketer実体に俺の顔写真を観測させ、俺の異常性の影響下にさせたようとした。
反対していたクレフ博士とコンドラキ博士が止めようとしたが時すでに遅し、keter実体の中でも危険度が高い何体かが俺の影響下になってしまった。
そのketer実体の一体がSCP-1048らしい。
この(削除済み)の(削除済み)が(削除済み)にして(削除済み)にしてやるぞキチガイがとロッカールームで愚痴っていても現実は変わらず、ついにその日が訪れた。
20××年7月12日、サイト-24にてSCP-1048捕獲作戦が実行され、SCP-■■■■である俺も参加することになった。
サイト-24に入場し、目撃が多発している収容室付近を機動部隊の隊員と共に捜索する。
すると一瞬だけブレーカーが落ち、復旧すると目の前にテディベアが出現した。
「博士、収容室付近のa通路でヤツに接触しました、1048-aやcでは無さそうです。」
「了解した、接触してみてくれ。」
「了解しました。」
テディベアに近づくと嬉しそうにぴょんぴょんとはねて『こっちに来て』と言わんばかりに手を振りながら振り向いて走っていく。
「博士、ジェスチャーで誘導してきています、ついていきますか?」
「着いて行ってくれ、詳しい状況も頼む。」
「了解しました。」
機動部隊の隊員と共に着いて行くといつの間にか物置部屋にたどり着き、SCP-1048は物を退かすと穴が空いており、その穴の中に飛び込むように入っていった。
機動隊員に目配せし、博士の指示に従いながらその穴の中に入っていく。
穴の底は最低100メートル以上、何やら地下にはそぐわない機械音が聞こえていた。
「だいぶ深いな…、うわぁ…マジかよ!?」
専用機器を用いて底に降りるにつれ、SCP‐1048が築いたとされる町が見えてきた。
「おいおい嘘だろ…」
「そんな…」
思わず機動隊員も畏怖の感情を示す、それもそのはずだ、下ではSCP-1048に作られたであろうテディベアたちがせわしなく働き、自分たちの仲間を作り続けているからだ。
町の入り口にはお兄さんと私のovetown(愛の町)
底に降りると、先ほどのSCP-1048の分身体であるテディベアが手を振り、案内役と書かれた旗を挙げながら町の最深部まで案内された。
『いらっしゃい、お兄さんと私の愛の町へ』
「は?」
最深部には本体と思われる少女がいた、いやガワは少女でも所どころおかしい点がある。
体の所々に縫い合わせた跡があり、目に光がない、恐らく少女の死体やそれに類する素材を使って目の前のSCP-1048は会話できるようになっている。
「まてお兄さんって俺のことか?」
『それ以外にだれがいるの、ねぇお兄さん。』
「その体は、どこから持ってきたんだ?」
『林の中に捨てられていたのを使ったの、たぶん悪い人に乱暴されたんじゃないかな。』
チクリと自身の記憶の奥底にあるトラウマを刺激され、俺は顔をしかめる。
『あ、今顔をしかめたでしょ、嫌だったよねぇ、私にぶつけてみない?』
SCP‐1048は欲望に目をギラリと輝かせ、俺にずいっと近づく。
「何を言ってんだ、俺は少女趣味もないし人を傷つける趣味もない。」
『そうだよねぇ、妹さんは大切にしてたもんね。』
「………誰から聞いた。」
『さぁ、ね』
先ほどから抱いていた既視感と不快感の正体がようやくわかった。
こいつは似せていたのだ、髪の色、声、顔のところところが妹に似ていた。
あまりにも悲劇的な死を迎えた大切な妹に。
それに気づくと一気に怒りがわいた、目の前のまがい物を排除せんと体を動かそうとしたその時、一人の機動部隊員に止められる。
「気を強くもて、今回の任務は1048の捕獲だ、それを忘れるな。」
「………」
「俺にも妹がいるから気持ちはよくわかる、だが今はこらえろ、それをやったら奴の思い通りだ。」
機動部隊員の言葉に、俺はハッとした。
『チッ、あともう少しだったのに。』
「危なかった、くそったれ、いい性格してるなぁほんとに。」
彼に「ありがとう」と礼を言うと再び彼女と向き合った。
「お前にはいろいろ聞きたいことがあるが、とりあえずつかまってもらうぞ、話はそのあとだ」
『……あは♡』
一瞬ぞくっとしたが彼女はおとなしくつかまり、町の分身体どもはすべて回収された。
SCP-1048ちゃんはハロルド限定で極度の被虐体質です。
彼の亡き妹に似せたのは単純に1048ちゃんの歪んだ趣味です。
タイトル: グラス博士の人事ファイル
原語版タイトル: Dr Glass' Personnel File
訳者: Ikr_4185
原語版作者: Pair Of Ducks
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/dr-glass-personnel-file
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/dr-glass-personnel-file
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: ブライト博士の人事ファイル(記録用:Dr. Bright's Personnel File)
原語版タイトル: 元記事削除済み
訳者: Dr Devan
原語版作者: 元記事削除済み
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/old:dr-bright-s-personnel-file
原語版ソース: 元記事削除済み
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: SCP-1048 - ビルダー・ベア
原語版タイトル: SCP-1048 - Builder Bear
訳者: boatOB
原語版作者: trennerdios
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-1048
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-1048
ライセンス: CC BY-SA 3.0