東方葬想録   作:KUS

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作戦会議

誠斗視点

 

「話は纏まったようね」

 

俺達が話し合いを続けようとしたところで、

紫がスキマから顔を出した。

 

「紫、ちょうど良かったわ。あんたに聞きたいことg」

「後にして霊夢。今は敵のことよ」

「ああ、そうだな」

 

霊夢が紫に話があったみたいだが、紫の言う通り今はGhostだ。

 

「結局、連中はなんで誠斗を殺そうとしてるんだ?」

「考えられるとしたら機密漏洩の防止なんだが……」

「何かあるの?」

「いや、俺は依頼主と話を付けて殺し屋を辞めた。

 紫が俺を誘いにきたのは、最後の依頼を終えた後だ。

 依頼主は一応FIAの幹部、そっち方面じゃないと思うんだが……」

 

まじで何でだ?

他の幹部が認めなかったのか、それとも……

 

「「1人の独断か?(よ)」」

 

ん?今紫と声が被ったか?

 

「紫、どういうことだ?」

「そのままよ、今回の件、1人の幹部の独断よ」

 

そう言って紫はことの仔細を語り始めた。

 

紫視点

 

数時間前、外の世界:FIA本部

 

私は黒幕の正体を探る為に、あの連中の通信を傍受したの。

魔力回路を使ってたみたいだから、辿るには簡単だったわ。

そこで聞いたのが……

 

「撤退した、だと?」

『はい、申し訳ありません。

 あのままでは部下を失う可能性があり、止むを得ず態勢を立て直す為に撤退を……』

「言い訳はいらん!要はリーパーの始末に失敗したということだろう!

 貴様らの命なんぞどうでもいい!さっさとリーパーを殺せ!」

『……………了解(ラジャー)

「ちっ、他の幹部共も私の動きに勘付き始めていると言うのに、使えん連中だ。

 まあ、最悪奴らの独断と言うことにするか。

 しかしリーパーめ、あろう事か辞めるとわな……忌々しい。

 所詮は我らの駒としてしか生きられない化け物風情が一丁前に人間らしい感情など出しおって……」

 

その場でそいつを殺してしまおうかと思ったわ。

まあ、他に監視している存在がいたから、その場は何もせずに引いたけど。

 

現在

 

私の話を聞いて誠斗は納得したような表情を見せた。

他のみんなは全員怒りを抱いているのが表情から丸わかりだった。

特に紅魔館のメンバーや剣くんと凌牙くんは特に怒ってる。

 

「ねえ紫。そいつは今どこにいるの?

 今すぐ私の手で引導を渡してやるから」

 

レミリアがこの場にいる私と誠斗以外の心を代弁するかのように言った。

いや、正確には誠斗以外か。

気持ちはわかるけど、抑えなきゃいけない。

レミリアを諌める言葉を探していると誠斗が先に発言した。

 

「辞めとけレミリア」

「でも誠斗……」

「紫が言ったろ?他にも監視者がいたって。

 恐らくFIAお抱えの他の特殊部隊だろう。そいつの命はもう短い。

 あいつの為にあんたが手を汚す必要はない」

「でも………」

「レミリア」

「………わかったわ」

「大丈夫だ。どうせ死ぬ。

 なら死んで三途の川に来た時に思いっきりやればいい。

 確か生きたままでも幻想郷からなら行けたよな?」

「え、ええ。行けるわよ。」

 

代わりに諌めてくれたと思ったら、さらに怖いことを言った。

映姫に一応言っておきましょう。

 

「取り敢えず、件の幹部のことは置いといて、Ghostの狙いは俺だ。

 俺が囮になるからGhostが出てきた瞬間、総攻撃だ」

「作戦はそれでいいけどよ、内訳はどうするよ?」

 

誠斗が大まかな作戦を決めると凌牙くんが当然の疑問を口にする。

 

「まずGhost1は俺が当たる。奴は俺と決着を付けたがっていたからな」

「じゃあ問題は他の5人ね。能力やスタイルがある程度わかっているのは内2人」

「なあ誠斗、全員の大まかな特徴は?」

 

剣くんの質問に誠斗はゆっくりと口を開いた。

 

「Ghost2は異能者だ。異能は空気操作(アトモスフィア)、空気を操る能力だ。

 空気を圧縮させて弾丸や爆弾にできるし、空気を使って対象を押し出したり、

 流れを止めて擬似的な真空状態も作れる。特殊部隊にとっては使い勝手の良い能力だ」

「となると、俺は相性が悪いなあ。俺が硬化できるのは皮膚だけだし」

「Ghost2には魔法使い組で当たってくれ、パチュリーさんが魔法で能力をどうにかしてくれ」

「どうにかって……。まあ弟子の期待には応えないとね」

「私達はどうすればいいの?」

「奴の能力の発動条件は腕を交差させること、糸でどうにかできないか?」

「できるわよ。任せて」

「魔理沙は2人がGhost2の動きを止めている間に火力で仕留めろ、一撃でだ」

「任せろ!」

 

まずは1人の相手が決まったようね。

誠斗は次の相手の情報を話す。

 

「次はGhost3だな、奴の厄介な所は異常に鋭い勘だ」

「実際、本人も未来予知じみたって言ってたわね」

「ああ、噂によると、ギャンブルでも負けなしらしい」

「その情報はいらないから。早く内訳を決めましょう」

「そうだったな、レミリア行けるか」

「成程、未来予知合戦ってところかしら?」

「そう言うことだ」

「わかったわ任せて」

「さて次は……Ghost4だ」

「ダウンしてた2人組の片方?」

「そうだ。あいつは狙撃手、霧の中でも標的を正確に撃ち抜く天才だな。

 ただ、経験不足からか近接戦に弱い。剣と凌牙で行けるか?」

「成程わかったぜ、剣が探して俺が殴る感じか」

「そうだ、剣の気配探知技術を使う。剣の負担が大きいが平気か?」

「大丈夫だ、問題ない」

「それはフラグなんだが……まあ良いか。

 次はGhost5だ。こいつは偵察係なんだが、戦闘もいける。

 魔法で空飛んで光学迷彩で姿を隠しながら偵察をする」

「となると、私が適任っぽいわね」

「ああ、それとフラン、奴の光学迷彩を能力で破壊しろ」

「わかったよ!」

「最後にGhost6、盾装備のタンクだ。

 美鈴と咲夜に当たってもらう」

「消去法でそうなるのはわかっていたけど……美鈴はともかく私は何をすれば良いの?お兄ちゃん」

「美鈴が相手を盾ごと吹っ飛ばしたら足の腱でも切って動きを止めれば良い」

「わかった」

 

さて決まったようね。

 

「作戦開始は明日の朝だ。場所は近くの森……やるぞ」

「「「「「「「「「「「うん(ああ)(ええ)」」」」」」」」」」

 

作戦が決まり、皆んなの掛け声と共に会議は終わりを告げた。




紅美鈴
種族:妖怪
年齢:不詳
能力:気を使う程度の能力
紅魔館の門番を務める中華圏出身の妖怪。
誠斗が紅魔館にいた頃に体術を彼に仕込んだ。
仕事中は仲のいい同僚的な会話を誠斗とする。それ以外だと割と姉目線。
今は凌牙の格闘術の指南をしている。
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