東方葬想録   作:KUS

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早々に終わった戦い

三人称視点

 

パチュリーの転移魔法でGhostはGhost1と

その場にいなかったGhost4とGhost5以外の全員が別々の場所へ飛ばされた。

飛ばされた1人であるGhost6は2人の人物と対峙していた。

美鈴と咲夜である。

 

「あのー、あなた方が自分の相手ってことで良いんすよね?」

「ええそうよ。貴方には今ここで倒れてもらうわ」

「そうっすか。でも自分を舐めてもらっちゃ困るっす、ねえええええ!?」

 

Ghost6が啖呵を切ろうとしたその時、彼の目の前をナイフが通り過ぎる。

避けてなかったら頭に直撃していただろう。

ヘルメットがあっても怖い物だ。

 

「御託はいいです。貴方が負けるのは決定事項なので」

「いや!セリフを喋ってる最中に攻撃はしないのがお約束っすよね!」

「ここは現実よ。そんな都合の良いものなんてあるわけないじゃない」

 

Ghost6の訴えはバッサリと切り捨てられた。

そして会話に入っていない美鈴はというと、

 

「ふうううう………」

 

精神統一をしていた。

そしてGhost6が盾を構えた瞬間、猛スピードで肉薄する。

 

「!?」

 

Ghost6は咄嗟に盾を咲夜から美鈴に向けるも、完全には打撃を防げず体をくの字に曲げながら吹き飛ばされる。

それでもしっかりと受け身を取るのは流石軍人といったところか。

 

「ううう、速いっすね。

 盾がなきゃ、今ので気絶してたかも……」

「貴方も反応が早いですね」

「ははは、そりゃどうも」

「では、」

 

行きますと美鈴が言おうとした瞬間、Ghost6が足から血を流し倒れた。

咲夜が時を止めて、ナイフで斬ったのだろう。

Ghost6は突然の痛みに呻き声を上げている。

 

「一体、何が?」

「私は時を止めることができるの。今のタネは単純、時を止めて貴方の足を斬っただけ」

「それは……チートっすよ……」

「……咲夜さん、取り敢えず拘束しましょうか」

「ええ。

 ふふ、お兄ちゃんに褒めてもらえる」

 

咲夜はさっきまでの真剣な表情から一転、

兄に褒めてもらいたい年相応の少女の顔になった。

 

Ghost6、戦闘不能(リタイア)

 

一方、誠斗とGhost1の戦場から少し離れた場所にある木の上。

そこではGhost4がスコープでせ2人の戦闘を観戦していた。

 

「………互角、いや隊長が少し押されてるかな?」

 

2人の戦闘は誠斗が少し優勢だった。

前日の戦闘でのGhost1のダメージは回復はしている。

だがそれも回復薬での即席回復だ。全快とは程遠い。

一方、誠斗は元々殆どダメージがない上に

僅かなパチュリーに回復魔法をかけてもらって回復している。

 

「援護するべきなんだろうけど……隊長が一騎打ちがいいって言ってたからなあ」

 

彼女は援護すべきか悩んでいた。

彼女の中ではGhost1の命>Ghost1の矜持である。

なので、Ghost1が死にそうになれば例え激怒されようと、愛銃の引き金を引くつもりだ。

そんな彼女に2つの影が近づいていた。

剣と凌牙だ。

 

「凌牙、見つけたぞ!その木の上だ!」

「OK!」

 

凌牙がGhost4が隠れていた木を粉砕する。

異変に気付いたGhost4は、木の上から咄嗟に飛び降りた。

 

「不覚、まさか見つかるとは」

「いや〜、あれは剣じゃないと見つけられなかったろ」

「俺以外にも見つけられそうな奴はいそうだが……」

 

Ghost4は2人を見て軍人でもテロリストでもないと感じる。

ただ戦闘慣れはしている。

まさか自警団か。

Ghost4は一瞬で2人の正体に勘づいた。

それと同時に心の底から屈辱が湧いてきていた。

特殊部隊の一員である自分が、たかが自警団程度に場所を見つけられたのだ。

それが彼女のプライドを著しく傷つけていた。

 

「……始末する!」

「おい、お相手さん結構キレてるぞ」

「好都合だ」

 

Ghost4は怒りのままに銃を放つも、この至近距離では狙いが中々付けられない。

剣は相手が冷静に距離を取ったら、足の速い自分が仕留めようと考えていたが、

その必要はなさそうだった。

 

チャキ

「?」

 

剣は腰から刀を抜く。

そして、放たれた銃弾を斬った。

 

「!?」

 

剣が銃弾を斬ったことにGhost4は動揺する。

銃弾は回避することすら至難の技だ、それを斬ったのである。

目の前の自警団が。

だがその隙を凌牙は見逃さない。

 

「隙ありだ、スナイパー!」

「しまっ!」

 

凌牙のパンチがGhost4の腹部を捉えた。

能力も使って威力が上乗せされた一撃は防弾チョッキにヒビを入れ、Ghost4本人にもダメージを与える。

だが、それだけでは終わらない。

 

「終わりだ」

「!?」

 

凌牙の後ろから剣が飛び上がる。

そして刀を振り上げた。

Ghost4は咄嗟に愛銃を盾にしようとするが、剣の一撃の方が早かった。

剣の一撃は Ghost4の防弾チョッキのヒビの入った部分を捉えた。

 

ザシュ

 

斬撃がGhost4の胴体を襲う。

斬られた場所から鮮血が飛ぶ。

Ghost4は最後まで敗北を認められずにその場に倒れた。

 

「なあ、死んでないよな」

「大丈夫だ。浅いからな」

「なら大丈夫か。取り敢えず応急手当をして拘束しよう」

 

その後、2人は応急手当をGhost4にしたが……

相手が女性だったので、帰ったら他のメンバーに白い目で見られたらしい。

 

Ghost4、戦闘不能(リタイア)

 

戦闘開始から数分もせず、Ghost2名が撃破された。

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