剣が白玉楼に落ちた時と同時刻・霧の湖
凌牙視点
「いてて……」
目玉のある気味の悪い空間から落ちた俺が最初に感じたのは何も見えないだった。
辺り一面を深い霧が覆っており、辛うじて湖があるのが分かるくらいだ。
辺りを見ても一緒にいたはずの剣の姿は見えない。別の場所に飛ばされたのだろうか。
取り敢えず俺は霧の海から出るために移動することにした。
だが霧の中で周囲が見える筈もなく、近くに何があるか遠目でも確認しようがない。
なので適当に歩くしか出来なかった。
〜少年移動中〜
しばらく歩いていると、大きな屋形が見えてきた。
全体が真っ赤で……はっきり言うと趣味が悪い。
屋敷に近づいて見る、よく見ると門番の人が居た。寝ているが……
あわよくばここが何処か聞ければいいが・・・そう思っていた時期が俺にもありました。
近いた瞬間、門番の人が物凄いスピードで突っ込んできた。
拳を握っており、殴りかかる気満々である。
まあ、向こうから見たら俺は不審者だろうし、侵入者だと思ったのだろう。
俺は咄嗟に能力を使用し、体を硬化させ防ぐ。
しかし、すぐに2撃目が来た。
速すぎて回避が間に合わないと感じた俺は同じように体を硬化させる。
だが俺が感じたのは内臓への直接的な痛みだった。
「がはっ…」
体表ではなく体内への直接的な攻撃。
彼女はそういった類の装備をしていない。
ガントレットすら付けておらず素手だ。
だとすると、攻撃の正体は……
(気による衝撃波か)
だが彼女は俺に考えをする時間を与えてくれない。
3撃目、衝撃波も飛んでくるとなると俺の能力では相性がかなり悪い。
俺は攻撃を受け流す選択をする。
何撃か受け流しながら、こちらも攻撃を加えるが、回避・防御・受け流しの三拍子で防がれる。
……状況はかなりまずい。こちらの攻撃は決まらないが、あちらの攻撃は何度か決まる。
それが俺に焦りを感じさせた。
結果、彼女に致命的な隙を晒してしまった。
相手に攻撃を加えたが、無駄に大きな動きをしてしまった。
その隙を突かれ、俺は腹部に直撃をもらってしまい、意識を失った。
美鈴視点
「ふぅー、何とかなりましたね」
私、紅美鈴はいつものように紅魔館で門番をしていて居眠りをしてしまっていた。
そんな中、こちらに近づく気配を感じた敵意はないようだがここにはよく敵意のない侵入者(本を一生借りてるだけだぜ!?)がくるので、
私は反射的に相手に突撃した。
一撃目は防がれてしまったが2撃目は叩き込むことに成功し、そのまま戦闘を続け先ほど倒した。
よく見ればいつもの盗人(だから借りてくだけだぜ!?)じゃない。青い髪の青年だ。年はあの子と同じくらいでしょうか。
そう考えていると、紅魔館の方から咲夜さんが走ってきた。
「美鈴!どうしたのっ……!?」
咲夜さんが私に話しかけた瞬間、息を呑んだ。
「咲夜さん、この人知ってるんですか!」
「事情は後!取り敢えずこの人運ぶわよ」
そう言った咲夜さんと私はこの人を運んだ。
凌牙視点
「知らない天井だ」
目が覚めると俺はベッドの上にいた。
まだ体が痛い。ここはどこだろうか。
「起きたんですね」
近くから聞き覚えのある声が聞こえた。
「咲夜……ちゃん?」
「はい、お久しぶりです」
目の前にはかつて行方不明になった俺の親友の妹が居た。
「何でここに?」
「色々とあったんです」
その後、俺は咲夜ちゃんから話を色々聞いた。
ここは紅魔館という吸血鬼が主の屋敷であること。
ここが幻想郷という場所であるということ。
咲夜ちゃんが行方不明になった後のあれこれを聞いた。
俺は取り敢えず屋敷の主に会うことにした。
屋敷の主、レミリアさんは俺の事情を説明するとしばらく考えた後、ここで過ごしていいと言ってくれた。
これが俺が幻想郷での生活初日の出来事だった。
キャラ紹介
上城凌牙
種族:人間
年齢:21歳
能力:
誠斗の幼馴染兼親友。日本出身。
身のこなしが軽く体術が得意。
誠斗と剣、咲夜とは幼い頃、よく一緒に遊んでいた。
中学卒業後は剣と自警団をやっていた。
自警団の活動終了後、紫によってスキマに落とされ幻想入りをした。
性格は剣と同じく明るく社交的、だが剣よりは頭が回る。
能力の“
ただ、硬くなるのは体表だけで体内には能力の影響がない。
なので、体内に直接ダメージを与える攻撃は防げない。