ナポリタン終焉世界   作:木工用

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あちきは山脇様の忠実なるしもべでゲス!

 

 

 

 

「ふわぁぁぁぁぁ...ん?ここはどこだろう?」

 

 何だかとても気持ちのいい朝だなぁ~

 でも見慣れない天井...ここは?

 

「お、起きたかい!我が忠実なるしもべ、豊後!

 ったく、今日は一段と寝ぼすけだねぇ」

 

「山脇様!」

 

「ああ!我こそは人類を滅ぼす魔王、山脇!

 今日も人類を滅ぼす実験をするよ!」

 

「はいでゲス!」

 

 朝から山脇様と一緒にいれる!楽しいでゲス!

 山脇様のしもべでいられるなら、些細なことはどうでもいいでゲスね!

 

「さあ、着いてきな!

 今日から仲間が増えるからね!」

 

「ともだ―――仲間が増えるでゲスか!?

 そいつは楽しみでゲス!」

 

 

 

 

 

 × × × ×

 

 

 

 

「どうだ豊後、今日の作戦は覚えたかい?」

 

「はいでゲス!人類を滅ぼす前に、その邪魔をしてくる"キャンサー"とかいう変な奴らを片っ端から滅ぼすでゲス!」

 

 司令官、とかいう女に作戦内容を教えられたでゲス!

 よくわからないところはショップ店員の仲間に教えてもらったでゲス!あいつは使える仲間でゲスね。

 反面、魔法使いのやつは終始無口で一言も話さないし、あちきと目も合わせなかったでゲス。無能でゲスね。

 

「よくわかってるじゃないか!流石だね豊後!

 さあ、今日も頑張るんだよ!」

 

「はいでゲス!」

 

 初めてのヘリは、心細くはあっても、不思議と怖く無かったでゲス。

 

 

 

 

 

 × × × ×

 

 

 

 

「世界征服開始でゲス!

 ていっ、やあぁ!」

 

 キャンサーとかいう奴ら、聞いてた話より全然弱いでゲスね!

 ボッコボコにしてやるでゲス!

 

「豊後殿は凄いでござるなー。拙者も負けてられないでござるー」

「ぶんちゃん、流石ですわ♪」

 

「ふっふっふー!あちきは山脇様の一番のしもべでゲス!当然、一番強いのはあちきでゲス!」

 

 あちき以外の奴らは一体倒すのにも苦労してるでゲスね。特に占い師の奴が服のせいでまるで動けてないでゲス。そんなに邪魔なら脱いだらいいでゲスね。

 

 

 

 

 

 

 × × × ×

 

 

 

 

 

 

「お、ぶんちゃんだ。任務帰り?お疲れ~」

 

「ん?お前は誰でゲス?」

 

 帰ってくるなり、司令官女の部屋から別の女が出て来たでゲス。

 出迎えなら山脇様が良かったでゲス。

 

「あ~。あたしは茅森月歌。バンド怪人。山脇様の忠実なるしもべでゲス!」

 

「お~!お前も山脇様のしもべでゲスか!

 バンド怪人ってことは、歌が上手いでゲスか?」

 

「うん。それなりには。

 じゃ、じゃら、じゃらららら~♪じゃららららら~♪じゃら!」

 

「お~!」

 

 こいつ!歌が上手いでゲス!

 こいつの美声で人類をメロメロにしてやれば、世界征服に一歩近づくでゲスね!

 ついでに今の曲は山脇様の登場テーマにしてやるでゲス!光栄に思えでゲス!

 

「お前、今日会った中で一番有能でゲス!お前なら二番目のしもべにしてやらなくもないでゲスね!一番は当然、あちきでゲス!」

 

「あはは...他の皆は?」

 

「全然でゲスね。山脇様への忠誠心が感じられないでゲス」

 

「ぶんちゃんは厳しいなぁ...でも、許してやって欲しいんだ。何せ、まだしもべとして歴が短いだろうから」

 

「む~...仕方ないでゲスね。お前の言葉に免じて今日は許してやるでゲス。

 明日からみっちり鍛えて、山脇様のしもべとして相応しい強さにしてやるでゲス!」

 

「ああ、よろしくぶんちゃん」

 

 そうと決まったら、さっさと報告して山脇様のところに帰るでゲス!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ―――本当に頼むよ、ぶんちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 × × × ×

 

 

 

 

 

 

「お帰り豊後!ケガは無いかい?」

 

「ただいまでゲス!あちきは無事でゲス!」

 

 山脇様に今日あったことを報告したでゲス!

 山脇様はちゃんとあちきの話を聞いてくれたでゲス!やっぱり山脇様は、ずーっとあちきの魔王様でゲス!

 

「明日はあいつらをみっちり鍛えてやるでゲス!...ふわーぁ......」

 

「ん、今日は疲れただろう豊後。寝ちまいな。明日も頑張るんだよ」

 

「はいでゲス...お休み、ぼんちゃん...」

 

「ん...お休み...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 × × × ×

 

 

 

 

「お前ら、もういいよ」

 

 豊後が寝たのを確認し、自身の涙が止まるのを待ってから、仲間を呼んだ。

 

「すまないね。お前らには苦労をかけるよ」

 

「いいえ、これが世界のためなら...」

 

「ん...すまないけど、明日も頼むよ...」

 

 そう言って、自身も布団に入った。

 寝間着に着替え、右目のアイパッチを緩め――星に願う。

 

 

 

 どうか、明日も無事に帰られますように。

 

 

 

 

 

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