誤字報告・ご感想ありがとうございます!
注釈に抽出元を追加しますた。ご確認よろしくお願いします。
「予選通過は上位42名!! 残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい! まだ見せ場は用意されているわ!!」
通過者42名のうちA組のみんなは通過できたようです。青山くんはお腹を押さえながらの42位だったのでもう少しで予選敗退だったかもしれませんね。
B組の人は鉄哲くんしか知らないので詳しくは分かりませんがきっと全員通っていることでしょう。
「そして次からいよいよ本戦よ!! ここからは取材陣も白熱してくるよ! 気張りなさい!!!」
どうやらここからは自身のアピールの場になるようです。己の有用性を存分に見せなくてはいけません。
肝心の種目は何になる事でしょう。
屋内で行う競技は会場がドームである以上なさそうなのが残念ですが精一杯やれるだけのことはやりますよ!
「さ〜て第二種目よ!! 私はもう知ってるけど〜……何かしらぁ~……何かしら!!? 言ってるそばからコレよ!!!」
「騎馬戦……! 俺ダメなヤツだ……」
「個人競技じゃないけど、どうやるのかしら」
ふむふむ。どうやら今度は騎馬戦らしいです。見ることが出来ないので
何故って?
……。
「参加者は2〜4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ! 基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど一つ違うのが──先程の結果にしたがい各自にPが振りあてられること! そして与えられるPは下から5ずつ! 42位が5P、41位が10Pといった具合よ。そして……1位に与えられるPは……」
「──……1000万!!!」
自分は何点だろうかと計算していたら信じられない点数を聞かされた。
もちろん1位は皆ご存じの緑谷くんだ。周りのみんなからの視線を一身に集めている。当の本人は信じられない量の汗をかいて眉間がしわしわになっている。
「良かったですね緑谷くん! 点数一番多いじゃないですか! 羨ましいです!」
「え、えるしきくん……これ、そういうのじゃないよ……」
「そうなんですね! 頑張ってください!」
自分のしたことに自信が持てていない様子だったので激励の言葉をプレゼントした。
謙虚なのは緑谷くんの良いところですがもっと堂々としたほうがいいですよ!
狙われても“Plus Ultra”で乗り越えましょう。頑張ってください!
──その後も細かいルール説明が続く。
私がチームメンバー以外の全員の足を撃って使えなくすれば勝利も容易なのでは、と考えていたら……
「──〝個性〟発動アリの残虐ファイト! でもあくまで騎馬戦!! 悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード! 一発退場とします!」
というルールもあるらしく、これでは【赤属性】は使いにくい。【青】なんて以ての外だ。
【白】や【黒】を使えばいいが、だとすれば私の〝個性〟を私の次くらいに知っている人たちと組みたい。とっさの連携もしやすく、何より説明をせずに済む。
──
(あまりうかうかはしていられません! さて、彼らはどこ「なあ、あんた」──……!)
「やや? はい! なんでしょう!」
挨拶は返す。相手が誰であろうと失礼な真似はしない。
──そして私の意識は暗い場所まで沈んで、途切れた。
「意外とあっけなくいけたな」
目から生気を失った枝瑠職に近づくのは、体育祭前にA組を視察に来た普通科の1人──
彼の〝個性〟『洗脳』は彼の言葉に返事をした者を洗脳状態にする対人に特化したもの。初見で対応するのは困難を極める。
「意趣返しみたいなことしてるのは許してくれよ……」
心繰が枝瑠職を操ったのはいくつかの非合理的な理由がある。
枝瑠職は予選で途中までトップ争いをするほどの活躍を見せていた。そんな凄い人間にも自分の〝個性〟は通用するのだと安心感を得たかった。
そして、羨ましかった。
枝瑠職が一度だけ見せた、様相の変貌。そのシーンを切り取れば敵とさえ受け取られるであろうその姿に心繰は恐れ慄いた。“ヒーロー科にいて大丈夫な奴なのか?”──きっと他にも同じことを思った人はいるだろう。しかし枝瑠職はそういうことを気にしている素振りを見せず胸を張って笑顔を絶やさなかった。
恥ずかしくなった。
自分の〝個性〟を“敵向きの個性”と悪く言われるのが好きじゃなかったのに、同じようなことを自分は人に思ってしまった。
自分とは何もかも違うありし姿にコンプレックスを刺激された。
「はぁ……なにやってんだろうな俺──……ウッ!!?」
自己嫌悪に陥りそうだった心繰に向かって突然、枝瑠職は飛び込んで心操を押し倒し馬乗りになる。
そして両手を下にいる人間の首に伸ばし、ゆっくりと力を入れ始めた。
「な、んで……! グッ……!」
理解できない状況に心繰は混乱する。
洗脳は間違いなく機能しているから枝瑠職が勝手に動くはずがない。だというのに今起きている状況がそれを確実に否定してくる。
自分より背丈の低く軽いはずの体が非常に重く感じ、簡単に引き剝がせそうな細い両腕はどうしてか自分の手を添えるだけに終わってしまう。
目は虚ろで感情を映さないがその口元の笑みは崩れていない。
──今この場には人の目が無数に存在する。痴情のもつれにも見えなくはないが、場に合わないあまりの不自然さに(そもそも枝瑠職単品でも人目を引くが)人目を引いてしまっている。当然、このやり取りも教師陣に見られている。
イレイザーの手元には心繰の簡単なプロフィールがあり、そこには〝個性〟の詳細も記載されている。心繰に話しかけられ洗脳の術中にハマったとしてもそれを止めることは公平性を期すために行わないつもりだ。
ミッドナイトはそのことをイレイザーからの無線で聞いているので、万が一が起こるまでは静観を貫くつもりでいる。
誰にも止められない、停滞した空間。
──それを拒絶する存在が露わになる。
「──ああ、意識を失うとこうなるのか。熟睡してくれることが無かったから気付けなかった」
声を出した口の在処は心繰にも理解できる。しかしその言葉の真意はまるで理解できない。
「ありゃ? おっとっと……! まったく……私が失礼したね。代わりに謝らせてもらうよ、すまない」
自分の上に跨っていた人間が意思をもってそこから退き、立ち上がってこちらに手を伸ばしている。
洗脳がとっくに切れているが、そんなことは気にせずその手を取って自分も立ち上がり自然と相手の表情を確認する。
その時に気付いたが、左目がエメラルドの色から同心円状の模様が入った金色のものに変わっている。
分かりにくいが左側の髪も紺色混じりの夜空のようなものだったのが、少し癖毛の濡羽色になっている。
そして声。自分より弱い者へかける穏やかな声色。だが嘲笑のようなものでは決してない。
時折みせる幼げな言葉の数々に……親近感や安心感を覚える。
「魅了のようなものか……強力だが相手が悪かったね。〝個性〟というものは実に面白い。
口調も変わり、朗らかさも全く見せない。多重人格……なのだろうか。
「この事はどうか内密に頼みたい。もちろんコチラもキミの〝個性〟を他言したりしない。いいね?」
「……わかった」
「ありがとう。キミは素直な子だ」
有無は……きっと言わせてくれる。でも自分はそうしなかった。初対面のひとだが悪い人では無いと思わせられた。
会話が終わりそうだったから今度はこちらが訊きたいこと話す。〝個性〟が効かなかったことより、浮上してきた疑問を聞かざるを得ない。
「あんたは……誰なんだ?」
「誰……かぁ」
目の前の人物は心操の問いかけに顎に手を添えて少し思案した後、意地悪そうな笑みを浮かべて口を開いた。
「ではここは敢えて──誰ぞ彼、と返そう」
「それ……どういう意味?」
「好きに捉えてくれ……おっと、そろそろ時間らしい。じゃあね、キミの未来が明るいことを切に願っているよ」
髪と目が元に戻っていく。ソレは纏っていた雰囲気の一片すら残さず消えた。
「んぅ……ややっ!? いつの間に私の前に!? 瞬間移動ですか!!」
「こっちも何が何だかって感じだよ……」
「そう……ですか! 不思議なこともありますね!」
枝瑠職は違和感を感じている。記憶が僅かに飛んでいる気がするのと、憑き物があるみたいに体の左半身、特に肩甲骨と目のあたりがムズムズする。かゆい。
今考えていてもしょうがないことではありそうなのと、動きにはさほど影響しなそうだから一旦は無視することにした。
それはそうと時間は今あとどのくらい残っているのかそれが気になって仕方がない。
「私、組みたい方がいるので失礼します!」
「じゃあ最後に一つ聞いてもいいか」
「……? なんでしょう!」
「俺は心繰。あんたは……?」
「枝瑠職です! 名前は三鳥です! それでは!」トテトテ
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「あの人……また会えるかな」
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探し人は簡単に見つかった。近くには切島くんと瀬呂くんがいて、二人は誰かを探しているように周りをきょろきょろとしている。天哉くんはいないがこの際仕方ない。敵として会えることを期待しましょう。
他の集団はメンバーが固まっててすでに作戦会議している人たちばかりだったからそそくさと近づいて、急いで声を掛ける。
「勝己くん!! 私っ! 私と組みませんか!」
「おお! 探してたぜ枝瑠職! 俺たちと騎馬組もうぜ! なァ爆豪!」
「俺の馬になれ」
「考えうる限り最悪の誘い方だぜそれ。断られてもおかしく「分かりました!」──いいのかよ。おまえはそれでいいのかよ」
「使われる方が性に合っていますので! 馬車馬の馬のごとく働きます! 文字通り!」
「それじゃ時間もそんな残ってないけど作戦会議するか!」
「てめェが仕切ってんじゃねェ!」
「いいですね! やりましょう!」
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作戦会議ダイジェスト
「枝瑠職の防具を皆に渡せたら騎馬全体の防御力が上がると思ってたんだがどうだ?」
「口田にやってた奴な」
「いや、やめておいた方が良いと思います! 単純な防具とは違って逆にダメージを上げてしまう場合があります! 周り、特にB組の人の〝個性〟を知らないのでリスクの方が大きいです!」
「結構ピーキーなんね」
「ですので私は狙撃や〝個性〟の妨害に徹して騎手たる勝己くんが楽々攻められるように支援する方向が良さそうです!」
「マジか。そりゃ心強ェ!」
「おめーら二人が枝瑠職を入れたがってた理由、分かってきた気がするわ」
(こいつが他の騎馬にいるだけで〝個性〟を雑魚にされる可能性が常に付きまとう。
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《さぁ起きろイレイザー! 15分のチーム決め兼作戦タイムを経て、フィールドに12組の騎馬が並び立った!!》
《(寝れなかったよ……)……なかなか
《さァ上げてけ
私たちの騎馬の編成は騎手に勝己くん、前の騎馬に切島くん、右翼が私、左翼に瀬呂くんといった配置だ。私は右利きなので武器を使う上で都合がいいように右翼を任せてもらえた。
武器の中で両手斧やハンマーは片手で扱うには少々長く手に余りそうなので基本は使わないことにする。
それと作戦会議であーは言ったが、防具は私のアドリブ次第で装着させることになるだろう。私に触れてさえいれば貸し出しも返却も自在だ。返却自体は所持者の意思でも出来ることを最近発見したが、今回はどのみち私が請け負うので伝えていない。
騎馬戦そのもの自体、初めてのことなので思考を絶やさないように最善を尽くし続ける。
ミスなんてしない。絶対に。
《よォーし組み終わったな!!? 準備はいいかなんて聞かねえぞ!! いくぜ! 残虐バトルロワイヤルカウントダウン!! 3、2、1……》
「狙いは……」
《スタート!!》
「実質それの奪い合いだ!」
試合開始の合図とともに緑谷くんの騎馬へと押し寄せる無数の騎馬。
まずは鉄哲くんが騎手の騎馬と騎手に葉隠さん、騎馬に口田くん、芦戸さん、耳郎さん計4人の騎馬が先頭に向かっていった。
案の定、緑谷くんは大変人気があるようです。かくいう私たちもそう、緑谷くんの追っかけです。これを言うと勝己くんは絶対に怒るので口には出さない。
──B組の方の〝個性〟で緑谷くんの騎馬は地面に足が沈んで「逃げられない!」状態でしたが背負っていたジェットバックによって空へと脱出した。やはり序盤から戦闘を続ける消耗戦はリスクだと考えるのか、緑谷くんは逃げに徹したいようだ。
「サポート科のか! ずっと空飛ばれてたら取れねぇぞ」
「瀬呂くんのテープで全員を固定して勝己くんにエンジンしてもらいましょう!」カツキバク号ハッシン!
「おお。そりゃ良いや。おめーら準備良いか?」
「ナメたこと思いついてんじゃねえぞ!! 俺さえ行けたらいいんだよ!!」
「1000万狙う騎馬多いけどどうするよ。一旦他んとこ行くか?」
「とにかくデクんとこに近づけ!! ずっとだ!! 次浮く時がありゃ……!」
──その時はすぐに来た。障子くんが峰田くんと梅雨ちゃんを包み込んだ騎馬の妨害によって緑谷くん騎馬が空への回避を余儀なくされた戦況を見て勝己くんは……
「ちょオイ!? 爆豪!!?」
緑谷くんの騎馬が再び空中へと避難するルートをある程度予測し、一人それを爆破を使って向かっていった。誘い込まれたようにそこへ飛んできた緑谷くんへ向かって、上体に思い切り力を入れて右手を振りかざす。
「調子乗ってんじゃねえぞクソが!」
「常闇くんっ!!」
BOOM!
「何だこいつ──……」
おしい。もう少しで直撃でしたが間一髪、影の
勝己くんは空中戦も出来なくはないが、攻撃に爆破を使っている間は移動に爆破が使えない。片手ずつなら出来なくもないがどっちにしろ同時では威力が分散してしまう。車のエアコンみたいだ。
《騎馬から離れたぞ!? 良いのかアレ!!?》
主審ミッドナイトさん曰く「テクニカルなのでオッケー!」らしい。しかし、地面に足を着いたら退場させられるようなので騎馬に戻る際に隙を突かれないように立ち回らなくてはいけない。
──勝己くんのことは瀬呂くんに任せるとして、私の役目は一つ。
「【くちばし】*1」
右手に現れたピストルで狙うは緑谷くんが背負っているジェットパック。
何度も逃げられては面倒だから壊させてもらう。
本来ピストルの距離ではないが、角度さえ合っていれば私なら問題ない。よぉ~く狙って引き金を引く。
──bang!
放たれた弾丸は人の腕や影の生き物を横切り、ジェットパックの左ブースター部分へ命中した。
「うわっ! まずい……バックパックがやられた!!」
「枝瑠職の狙撃だ! ダークシャドウも俊敏な弾丸に反応が遅れた!!」ゴメンヨ!!
「私のベイビーがァァァ!!!」
悲惨な声が聞こえてくる。恐らくサポート科の方の自信作だったのでしょう。覚えていれば後で謝りに行こう。
《A組枝瑠職の狙撃によって緑谷のサポートアイテムが一つおしゃかに! 逃げの手段をじわじわと減らされていく! つーかサラっとやってたけどさっきのピストルだよな!? なんちゅう精度だよ!》
「緑谷くんたちはもう飛べません! 影の幻想体は私に任せてください!」
【黒属性】は〝個性〟によって生まれた生成物に対してより効果的なダメージを与えることが出来る。あの影さんは勝己くんの爆破にも何とか耐えていましたが、それも【黒属性】の連射の前には大きな隙を晒すことに違いない。
《やはり狙われまくる1位と猛追をしかけるA組の面々共に実力者揃い! 現在の保持Pはどうなっているのか7分経過した現在のランクを見てみよう! ……あら!!? ちょっと待てよコレ……! A組、緑谷以外パッとしてねえ……ってか爆豪あれ……!?》
「────単純なんだよ。A組……」
──BOM!
……【孤独】*2──bang!
「……っと危な! あー怖い怖い。類は友を呼ぶって言葉はどうやら本当みたいだね」
「チッ!! んだコラてめェ返せ!!」
爆豪は即座に、枝瑠職はその後を追って背後にいる人物へ攻撃したが、少し遅くれたためにハチマキを
「ミッドナイトが“第一種目”と言った時点で予選段階から極端に数を減らすとは考えにくいとは思わない?」
「あ?」
取ったハチマキを片手にB組
「だからおおよその目安を仮定しその順位以下にならないよう予選を走ってさ、後方からライバルになる者たちの〝個性〟や性格を観察させてもらった。その場限りの優位に執着したって仕方ないだろう?」
「クラスぐるみか……!」
「まあ全員の総意ってわけじゃないけどいい案だろ? 人参ぶら下げた馬みたいに────」
「失敗した失敗した失望される頼られたのに頼られたのに認められないどうしようどうすればまだ挽回できる……どうすれば、どうしたら……私は……私…………──あ」
全部返してもらえばいいんだ。
貴方が持っていたものも全部返してください。
……ダメ?なら…………こうしましょう!そうしましょう!それがいい。
USJで一度。予選で一度。【E.G.O】の再現とは少し変わった使い方。
記憶の中の存在を己の肉体を媒体として現実へと引きずり出し融合する。
──右手に現れたハートのステッキを振り、魔法の呪文を唱える。
「愛と正義の名のもとに!」
────魔法少女がやってくる!
心理描写むっずい……!
唐突だけど枝瑠職はゲームしなさそう。
ロボトミ最後に開けたのが12月らしい。やばい。途中でやめるのが一番良くない。でも同じ風に放置しているゲームが後6つくらいある……。あばばばば……。
感想待っております!
オリ主のイメージ像欲しい?(絵下手な奴がマウスで描いた)
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寄越せ
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いらん
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どけ!私が描こう
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自己補填できてるので大丈夫です