少しずつではありますが単行本を集めています。しかし、財布が定期的に行動不能になるので全部揃うのに時間がかかりそうです。
前書きに何書けばいいかわからない第3話をお楽しみください。
春
「おはようございます! お母さん!」
「あら~、おはよう
「はい! 日が変わってから袖を通して起き続けていたので!」
制服姿のまま階段を下りていき、リビングに座って紅茶を嗜んでいた母に朝の挨拶をする。母の趣味は結構変わりやすいのだが紅茶趣味はずっと続けている。一緒に飲んだことがあるが味の良し悪しはよく分かんない。
母に言われてしまったが、私は昔から楽しみな日の前日は眠れないのだ。元々、眠気や疲れを感じにくいのも相まって、これは最早私の生態と言ってもいい。
そんな私の様子に母は特段驚いた様子はない。いつものことだからだ。
今日から雄英生としての日々が始まる。そんな状態ではたとえ超超超高級フランスベッドがあったとしても落ち着ける訳がない。
「ふふ、似合ってるわよ~その制服。でも折角ならもう一着も買えばよかったわぁ……」
「……いえ!! ズボンだけでいいです!」
「あらそお? でも三鳥、あなたなら──」
「では、そろそろ出発します!」
母が何か言おうとしていたことを遮って気持ち早めに玄関へ向かった。
「あ、そうだ。三鳥、改めて合格おめでとう」
靴を履こうと玄関でしゃがんでいるときに後ろから声を掛けられる。礼儀良くないがそのままの態勢で返事を返す。
「────ありがとうございます!」
「お父さんも、喜んでたわよ」
「……はい」
──ああ、いけないいけない。暗くて良くない合わない正しくない。ぺちぺちと自分の頬を叩く。一種の気合い入れだ。正義のヒーローはいつでも笑顔で明るく……。
「──行ってきます」
玄関の扉を開けながら振り返る。扉から光が数本差し込み、母の髪へと届く。母の髪は私と違っていつもは曇天模様の瑠璃色だが今だけはキラキラと輝いて見える。
「はい、行ってらっしゃい」
……母の瞳に映る私は、笑っていただろうか。
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雄英高校
雄英の制服に身を包んだ人たちと共に同じ目的地を目指して歩いている。
そこら中の景色を見るために首がせわしなく動いてしまう。キョロキョロと行儀悪く上下左右を見てしまうのはお許しを。
あ、あの人は同級生ですかね、制服が真新しいです。あちらにいるのは先輩方ですかね、少し大人びていますし身体がしっかりと鍛えられています。
──そういえば、あのピンクガールは無事ヒーロー科に受かったのでしょうか。後で探してお礼を言いに行きましょう。
出来るならこの後、校舎を隅々まで探検したいのですが今日は入学初日。何か入学イベント的な催しがあるに違いありません。
それに、初日からの遅刻は印象がとても悪いので避けるべき行為です。正義のヒーローを目指すのならば、それ相応の行いをしなければなりません。
ひとまず探検はまたの機会にして教室に行くとしましょう。
さて、クラスメイトに会いに行きましょうか!
「出発しんこー!」
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「扉おっきいですねぇ!」
目算で5、6mはありますね。異形型の〝個性〟には体のサイズが大きい人もいるのでそこら辺の配慮ということでしょう。私の通っていた中学には無い物だったのでなんとなくマネーという言葉で殴られた気がします。
──この先に苦楽を共にするクラスメイトが……。
元気よく扉を開け、クラスメイトのいる教室に向けてお腹から声を発する。
「(挨拶は基本! すぅ~……よし)おはようございます!」
(あの人確か……)
(受かっていたのか……)
(すっごい美人!)
まばらに埋まった席に座る人達が私の声に反応して多数の視線を向ける。ある者は驚愕に満ちた表情を、ある者は既知の人間を見たような顔をしている。
そろそろ返事が来てもおかしくはないと思いますが……、どうしたのでしょうか。何か作法を間違えたのでしょうか。それとも静かに待つよう指示があったのか……。
まったくの検討外れな想像をしていると、そこへ眼鏡を掛けた少年がカクカクと近づいて来た。
「おはよう! 君は入試の時の人だな! ボ……俺は飯田天哉だ」
「おおー! あなたも受かっていたんですね! 私は
「ああ! 共にヒーローとなるため研鑽しあっていこう!」
疑問をそのままにしない真面目な性格の彼とは気が合うと思っていたので同じクラスになれて嬉しい。あわよくばお友達になって休日に遊びに行ったり、楽しくおしゃべりしたいですねぇ。そういう関係を……「ところで」……んにゃ?
「制服姿で気づいたが君は男子だったのだな。入試のときから分からなかったよ」
「(……なるほど)よく間違われますし、間違われてもあまり関係ないから大丈夫ですよ!」
「(関係ない、とは?)そうだ、席順は教卓に載せられているプリントを確認したまえ!」
「分かりました! ありがとうございます!」
そうして会話を一度切り上げると飯田くん──後で天哉くんって呼んでもいいか聞いてみよう──は座っていた自分の席に戻って行った。
私の席は最前列の右から2番目だったのでそこに座って他のクラスメイトを待つことにする。
左隣の席にはすでに人が座っていて特徴的な白髪リーゼントに口元を隠すマスクをしている男子生徒だ。着ている制服は袖が無いノースリーブになっている。その理由は両肩から伸びている3本2対の腕部だろう。腕と腕の間には皮膜が張っているので袖があれば、かなり動かしづらいとありありと想像できる。
飯田くんと話している時に視線を感じたが、その1人はきっと彼だろう。
「初めまして! お隣の枝瑠職三鳥といいます!」
「……ああ、俺は
障子くんはすごく落ち着いた雰囲気ですね。大人びていると言うか、同い年ですよね? ……変に詮索するのは相手に失礼ですからやめておきましょう。
──それより私、彼と何処かで会ったことある様な無い様な……何処でしたっけ?
────しばらく大人しくして(してない)待っていると扉が開いて赤い棘山頭の男子生徒とピンクパーマに角2本を添えた黒眼の女子生徒が入ってきた。その内、1人には見覚えがある。
おや、目が合いました。何やら双方驚いている様子、向こうも気付いたようですね。
私は席を立ち2人に近寄る。
「お久しぶりです、マイヒーロー! そちらの方は初めまして! 枝瑠職三鳥といいます! これから3年間よろしくお願いします!」
「試験のときぶりじゃん! 三鳥ちゃんってゆーんだ! 私、芦戸三奈! よろしくね!」
芦戸さんというのですか、私のヒーローさん。後で連絡先を交換してもらいましょう。
それでこちらの方は、と横の方にちらりと目を向ける。
「俺は切島! よろしくな、枝瑠職!」
こちらこそ、と右手を差し出して切島くんと握手する。手を上下に振るのも忘れずに。ゴツゴツとした、たくさん努力している男の子の手だ。
対して私の手は細い。ヒーローとして誰かに手を差し伸べたとき、相手が安心するような手だとはお世辞にも言えない。
切島くん達に「細っ」と言われてしまった。
(´・ω・`)ショボーン
どうやら2人は中学からの同級生で切島くんは芦戸さんから試験の時の出来事を聞いていたらしい。2人とのおしゃべりをほどほどにして私の定位置に戻る。どちらも明るい性格で笑顔が綺麗だと思った。あんまり勉強は得意ではないと言っていたので、いずれファミリーレストランで勉強会みたいなことをしてみたい。カラオケでもいいが、最後は歌唱大会になってしまいそうだなぁ。
──蒼春(アオハル)を頭の中で思い描いていると、当然扉が乱暴に開けられた。
爆発を思わせる薄い金髪と赤い目の三白眼を持った男子生徒がズカズカと入ってきた。制服をかなり着崩しており、ネクタイは着けず、ズボンは腰パンだ。
見た目で判断すると、どこをどう取っても典型的な不良である。いくら自由が売りの雄英でもこんな生徒は全校生徒の中で彼くらいだろう。
なんとなーく、天哉くんとの相性は良さそうに見えない。
そんなことを考えているうちに件の彼は自分の席についたようだ。机に右足を乗せてくつろぎ始めた。
周りの生徒はなんか色々凄いヤツ来たなー、くらいにしか思っていないだろう。
しかし、この教室にはそんな行儀の悪い行動を見逃せない男がいる。席をガタッと立ち、不良くんの元へ歩いて行く。
「君!」
「あ?」
もちろん飯田天哉くんだ。予想通りである。
「机に足をかけるな! 雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」
「思わねーよ。てめーどこ中だよ、端役が!」
天哉くんのまともな意見を見事に一蹴。言葉選びが絶望的である。そんな彼に今の所、怯んだ様子が見られない天哉くん。流石は天哉くん。私の天哉くん。
「ボ……俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ」
「聡明〜〜〜!? クソエリートじゃねえか。ブッ殺し甲斐がありそだな」
「ブッコロシガイ!? 君ひどいな、本当にヒーロー志望か!?」ドンビキ
(ややッ!? 天哉くんが劣勢になっている! 加勢に向かわねば!)
私は足早に2人の下に近づいていく。鎮圧の基本は多対一。数の暴力を喰らうがいいです、不良的サムシングめ!
「喰らえ! 正義の鉄槌パンチ!」
右手を握り締め、不良もどきの右側頭部に向けて不意打ち気味に拳を突き出す。
「あ?」ギロリ
しかし! 掛け声がデカかったので普通に気付かれてしまった!
首を傾け、枝瑠職の右拳を避けながらカウンターの右ビンタが繰り出される!
「ヘブッ!」
「え……枝瑠職くーん! 君、意外と暴力的なのだな!」
「ザコが」
顔だけはめちゃくちゃ良い枝瑠職に一切の躊躇なき強烈ビンタ。周囲のほかの生徒は一様にドン引きしている。男女平等主義とは彼のような存在なのかもしれない……。
地面に倒れ伏している枝瑠職は飯田が介抱してくれると思っていたが、当の飯田は「すまない、少し外す」と言ってその場を離れ、教室の様子を扉から伺っていた緑のもじゃもじゃヘアーと何やら話し始めている。
「デク……」
不良くんも枝瑠職のことより、もじゃもじゃが気になっているらしい。元から知り合いのようにも見える。何やら因縁があるようだ。
向こうはいつの間に来ていた茶髪の女子生徒が推定デクくんと話している。「パンチ」やら「粉砕」といった単語が聞こえてくる。話しぶりからして試験のときの出来事のようだが……。むむぅ、どうしてでしょう。彼らの話が私と無関係ではないような……。
──いい加減、体を起こして彼らに近寄ろうとする。
「あの! お三方……「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
私の言葉を遮った声の主に視線を向けるが……そこにいたのは廊下で寝袋に包まり寝そべっている、清潔感に欠ける成人男性だった。
「ここは……ヒーロー科だぞ」
そう言いながら寝袋から取り出したパウチ容器に入れられた栄養ゼリーのようなものをヂュッ!! っと音を立てて一気に飲み干し、立ち上がってもそもそと寝袋から出てくる。全身黒ずくめの衣装に首には包帯のようなマフラーのようなものを幾重にも巻いている。
((なんか!!! いるぅぅ!!!))
クラスの全員が絶句状態となっていたが、心の叫びは皆共通していた。当然だ、不審者にしか見えない。どう対応すべきか解らないため皆出方を窺っている。
そして枝瑠職はというと、通常時は初対面には挨拶から始まり仲を無理やり縮めようとすることを謳っているが、この時は静かに、表れた男の実力を測っていた。
(【HE】といった感じですが表面化しにくい〝個性〟ということもあるので一概には言えませんね。一見すると細い体で碌に動けなさそうに見えますがその実、かなり動けますね。戦闘慣れしているプロヒーローといった具合でしょうか? あのマフラーのようなものは確実にファッション目的ではないので、個性関係かサポートアイテムの類なのは間違いないとして……)
「──担任の
……ほうほう、なるほどです。この方はどうやら私たちの担任となる人らしいです。実質、私の上司みたいなものですね。──そうとなれば、初めましての挨拶をせねば。
「初めまして! 私は枝瑠し……「早速だが、
ガンスルー、である。枝瑠職は笑顔のまま氷漬けになったかのように動かなくなった。スーパーマイペース人間のようだが、こう見えて結構ココロがデリケートな枝瑠職。先の不良と飯田との一件でかなりのぞんざいな扱いを受けており、ココロが無防備状態で完全なフル無視をもらった。一種のパニック、放心状態となっている。
──そんな状態でしばらくいると誰かがポンっと肩に手を置いた。
「枝瑠職くん、担任の教師からの指示だ。我々もグラウンドへ急ごう!」
見慣れた眼鏡。あぁ、そうだ天哉くん……。
「天哉くんって呼んでもいいですか?」キュルン
「急にどうしたのだ!!」トツゼン!
そんなこんなで、天哉くんと共に更衣室へ急ぎ足で向かった。廊下を癖で走ろうとしたら天哉くんに注意されました。反省反省。
──余談だが、男子更衣室で着替えているとき、葡萄頭の子にジロジロと見られた。何か失礼なことをしてしまったのでしょうか。それとも彼が失礼な方なのでしょうか?
皆さんはヒロアカで誰が好きですか?私は玉金ヤロー以外は大抵好きです。その中でも敵連合ならトゥワイスとコンプレス、ヒーローサイドなら爆豪くんと相澤先生、ファットさんが好きです。トートロ
この小説は独自設定がほどほどに多いので混乱する方も出てくると思います。一応オリ主がポロポロと小出しにしてはいますが全体像がはっきりするのは少し先になると思います。考察も楽しみの一つということでどうかご容赦を。
この次の話を投稿するとストックが尽きかけて私のSAN値がピンチになるので少し間が開きます。頑張っていっぱい書かせていただきます。
感想貰っていることに気付きました!ありがとうございます!めちゃ嬉しい!すっごいモチベになります!なんか……悶えました。返信はまだちょっと恥ずかしいので勇気出たらしたいと思います。
今日のポンコツ日記:これはリアルの話なんですけど、授業中に眠くならないようにコーヒーを飲んだんですよ。まあカフェインで目が覚めて授業受けれるんですけど、途中から気持ち悪くなるんですよね。だから授業に集中できないんですよ。何なら吐き気も出てきます。皆さんはカフェインの摂り過ぎには気をつけてください。
オリ主のイメージ像欲しい?(絵下手な奴がマウスで描いた)
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寄越せ
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いらん
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どけ!私が描こう
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自己補填できてるので大丈夫です