正義の未熟者「私」   作:春萌枯らし

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 時間掛けて書けなかったので色々おかしいかも……。異変を見つけたら感想してください。

 アンケート機能の練習でどうでもいい2択提示してます。直感で答えてください。
 
 それでは第8話お楽しみください! 私は眠いので寝てきます。


第8話 アレらは敵なのか?

「──レモンとメロンは血の繋がらない兄弟でスイカが本当の……ややっ? たくさんの人?」

 

 いつものように登校していた枝瑠職は校門の前に多くの報道関係者がカメラやマイクを手にして陣取っているのに気付いた。枝瑠職はプロヒーローたる教師の誰かが不祥事でも起こしてしまったのかと的外れな推測を立てる。まだ会ってはいないが18禁ヒーローが怪しいと真っ先に疑う。

 彼ら取材陣はオールマイトが雄英に教師として就任した件について取材に訪れていた。断じて起きてもないやらかしを追求しに来たワケではない。今は学校のゲートを潜る前の雄英生にインタビューを続けている。

 入れないよお、と困っていると枝瑠職に気付いた女性がマイクを持って近づいて来た。

 

「ちょっとそこのあなた! もしかしてヒー、ロー……」

「ややっ、なんでしょうか!」

「おいお前なに固まっ……て…………」

 

 マスコミ関連の職業──特に直接取材に赴く記者というのは話題となる要素を持つあらゆる人間に会うことがある。例えば、大企業の社長。例えば、今話題のインフルエンサー。例えば、災害に巻き込まれた被災者の命を全て救い出した伝説のヒーロー。その中には当然、何千何万人に1人の美しさと語られる人物をいる。

 だが、彼らの目の前にいる枝瑠職はそんなやわなものではない。存在そのものが別物、そう表すに等しい姿形なのだ。中学校時代には男女生徒の初恋()()を奪ったという本人も知らないバカみたいな経歴を持つ。

 ──登校中の枝瑠職は彼らが自分に見惚れていることに気付いていない。そもそも彼らの存在にあまり興味を持っていない。“仲間”である雄英の人間の邪魔をしている招かれざる客であると認識しているため、わざわざ長時間待つ必要は無い、と考える。

 

「──用が無いのでしたら失礼させてもらいます!! ではっ!」

「あっ! ちょっと待って!」

 

 硬直していた彼らに別れを告げて人混みの中をするりするりと猫のように抜けていき、玄関口へと走り去ってしまった。騒がしかった報道陣はしばらく呆然として枝瑠職の後姿を眺め、その姿が完全に見えなくなるとオールマイトの件を少しの間忘れて各々の心根を吐露し始める。

 

「──可愛かっっったなあぁ、あの()……!」

「写真撮れた?」

「めっちゃブレてる。どんだけ早いんだよ、高性能カメラなめんな」

 

 彼らの一部は雄英に在籍している謎の男の娘?に食いついた。これは良い話題になる……と。

 

 

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 1ーA教室

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ。VTR(ブイティーアール)と成績見させてもらった。──爆豪、おまえもうガキみてえなマネするな。能力あるんだから」

「……わかってる」

(不貞腐れてる……カワイイですね!)

「で、緑谷はまた腕ブッ壊して一件落着か。〝個性〟の制御……いつまでも出来ないから仕方ない、じゃ通さねえぞ。俺は同じ事言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い……焦れよ緑谷」

「っはい!」

 

 問題児の爆豪くんとデクくん、お二方への言葉しかないのは少し寂しい気がする。総評の時に八百万さんに褒められて嬉しかったので相澤先生にも褒めてもらいたい。上の立場の方に褒められると、た~くさん伸びます。でも相澤先生のことだ、小言が無いということは問題点も無かったということだと1人で納得する。

 

 

「さて、HR(ホームルーム)の本題だ。急で悪いが今日は君らに……学級委員長を決めてもらう」

 

「「「学校っぽいの来たー!!!」」」

 

 皆内心でホッと安心しながら喜んでいる。臨時テストでもやらされるのかと思っていたからこのサプライズに嬉々としている。そして皆一様に挙手して「己がやりたい」と。ここはヒーロー科。トップヒーローとしての素地を鍛えるためにどんなことにでも挑戦する気概ある人間ばかりだ。

 

「委員長!! やりたいですソレ俺!」

「ウチもやりたいス」

「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!!」

「ボクの為にあるヤツ☆」

「リーダー!! やるやるー!!」

「ハイ! 私やりたいですやらせてください!! 就任した暁には責任を持って馬車馬のごとき働きをすることをここに誓います!!」

 

「──静粛にしたまえ!! “多”を牽引する責任重大な仕事だぞ……! “やりたい者”がやれるモノではないだろう!! 周囲からの信頼あってこそ務まる聖務……! 民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら……これは投票で決めるべき議案!!!」 

 

 騒がしかった教室を収拾つけたのは飯田天哉だ。言っていることは至極尤も、しかし彼の右腕は言動に反して自分の想いに正直なようで──

 

「そびえ立ってんじゃねーか!! 何故発案した!!!」

「日も浅いのに信頼もクソもないわ、飯田ちゃん」

「そんなん皆自分に入れらぁ!」

「だからこそ、ここで複数票を獲った者こそが真にふさわしい人間という事にならないか!?」

「私は天哉くんに賛成です!! 相澤先生、それでいいですか!!」

「時間内に決めりゃ何でも良いよ」

 

 誰に投票するかはもう決めてある。私はゆーしゅーなので皆が票を入れてくれるはず、きっと多分間違いなく。なので私が投票するのは一緒に仕事をしたいと思う人物の──

 

 

 

 

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 投票結果 ダイジェスト

 

「僕三票ー!!!?」

「なんでデクに……!! 誰が……!!」

「まー、おめぇに入るよかわかるけどな!」

「アァ!?」

「んなああああああ!!! ゼロ票ー!!??」

「1票入っているが期待に応えられなかった……!」

「お2人は他に入れたのね……」

 

 上から順に3票獲得したのは緑谷。2票、八百万。0票は麗日、枝瑠職、轟。その他全員が1票を獲得している。なお0票なことに咽び嘆いているのは枝瑠職のみとする。

 

 

 

 

 

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 お昼になったのでお昼ご飯の準備をしている。今日は母が久しぶりにお弁当を作ってくれたので麗日さんに食堂に行こうと誘われたがお断りした。

 教室に残って食べるか便所飯というものを体験するか迷って、今日は後者をしてみることにした(投票結果に傷心中だったので知り合いがいない場所を求めていたのも理由の一つ)。中学は給食だったので断念したからそれなりに楽しみである。ところで便所飯って何?

 

「んー着いてから隣の部屋の方にでも訊きましょうか」

 

 頭から抜けていたが、個室があるという事は座席予約制の可能性もあるかもしれない。ケータイ使うのは苦手なので出来ればオンライン予約のみは遠慮したい。

 ──そうこうしているうちに男子トイレの入り口に辿り着いた。行列は出来ていないから問題無く入れる。

 

「あまり人気(にんき)ないのですかね?」

「トイレに人気とかあっかよ!!」

 

 独り言のつもりだったが先客に聞かれてしまったらしい。小便器の前で私に背を向けたまま立っている鉄色の髪をもつ男子生徒が1人いたので声の主は彼だろう。

 

「初めまして! 私は枝瑠職三鳥と申します! 貴方は誰ですか!」

「俺は1年B組、鉄哲徹鐵(てつてつてつてつ)だ!」

 

 少しの会話で理解できた。彼は切島くん系のようないわゆる……(おとこ)らしい?方のようです。ヒーロー科はA組とB組の2クラスなので彼はヒーロー科、私の同期ということになる。

 

「B組の方でしたか! 私はA組の者です! まさかこんな所で会うとは思っていませんでしたが3年間よろしくお願いします」

「おう!! おめェみてぇな気持ちの良いヤツは大歓迎だ! よろしくな!!」

 

 早速お友達になれたようだ、嬉しい。というかそろそろお顔見て話したいのですが……。

 想いが伝わったのか、背中しか見せてない彼はズボンを上げてベルトをカチャカチャしている。金属の音が止むと彼はこちらへと振り返って私を見る。元々大きく開いていた目をさらに大きく開いて目が飛び出そうになっている。

 

「ぅおおっ!! お前ちゃんと男だよな!!?」

「ハイそうですよ!」

 

 枝瑠職からすればそれは珍しくもなんともない反応だが、何故初対面で自身が女性に間違われるのかを今更ながら疑問に思い始めた。自分の性別にこだわりは無いし、憧れのひとが女性なので別に間違われても悪い気は微塵もない。しかし、トイレといった性別で分かれる必要のある場においてこういう間違いはトラブルの種になりかねない。そもそも戸籍は男なのでそっちに寄せている節があると自覚している。一体どうしたものか……。

 

 ──以外にもしっかりした悩みにウンウン唸っていると、突然甲高い警報のようなものが鳴り始めた。

 

≪セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい≫

 

 雄英に入って未だ数日、警報の意味も機械音声の案内も知らない初めての事態。今はお昼時なので食堂にいれば上級生に今の状況について訊くことが出来るが──ここは1年生しか利用しない男子トイレ。不幸とは重なるものである。

 

「一体何だってんだ!! とりあえず教室戻んねェと!! 枝瑠職はどうすんだ!! ……って居ねェ!? どこ行った枝瑠職ィ!!?」

 

 鉄哲に応える人物は警報が鳴った時点で、外に向かうため廊下を駆け始めていた。警報が鳴ったこと自体に不思議がっている様子は無い。前世で後天的に身に付いてしまった本人の意思と関係のない条件反射。無線から原因が知らされる訳では無いので自身の足で特定し、事態の収束のために迅速な対応をする。

 

「まずは……管理人──あー、ではなくて、先生の指示を頂きに行きましょうか」

 

 

 

 

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 玄関前

 

「オールマイト出して下さいよ!! いるんでしょう!?」

『非番だっての!!』

「一言コメント頂けたら帰りますよ!!」

「一言録ったら二言欲しがるのがアンタらだ」

 

 報道陣の対処にプレゼント・マイクとイレイザーヘッドの両名が追われていた。雄英のゲートは通行証の類を持っていない限り、抜けることが出来ないよう防壁が起動するが、どういう訳か彼らは雄英の敷地内に入ることに成功したようだ。

 

『不法侵入だぜ。これもう敵だ。ブッ飛ばしていいかな』

「やめろマイク。あることないこと書かれるぞ。警察を待とう」

 

 イレイザーヘッドはマスコミ嫌いであるが、雄英の体裁を守るため穏便に解決する方法を選んだ。

 ──そこにヤツは現れた。

 

「相澤先生、ソレ敵ですか?」

 

 澄んだ声で問われる善意も悪意も困惑も憤慨も無い、ただの事実確認。場にそぐわないその落ち着きよう。2人のプロヒーローの背後には【くちばし】をすでに装着している枝瑠職がいた。表情はいつも教室で見せる笑顔と何も変わらない。

 

「……ここは教師(おれたち)に任せて教室で待機してろ」

 

 イレイザーは喉まで出かけていた「何故ここにいるのか」という質問を呑み込んで後に回し、生徒を報道陣の衆目に晒さないよう少し体を寄せる。しかし、すでに落ち着きを失っている彼らの目に、耳に、枝瑠職の存在がバレてしまった。

 

「あっ君!! オールマイトいるよね!!」

「答えてください!!」

「正しいことをして下さい!!」

 

 碌に相手にしてくれないイレイザー、マイクに代わって出てきた新しい標的(エサ)。1枚の金貨に群がる物乞いのように飢えた勢いのまま数字を取りに行く。──それが普通の一般人なら怖がらせてしまう行為である事も忘れて。

 

「──どうやら私の早とちりだったようなので帰らせてもらいます! ではっ!」

 

 だが普通の一般人では自身に対する報道陣の怒涛の問いかけを流し、見た目を制服姿に戻しながら現れた時のように颯爽とその場から去ってしまった。

 

「……マイクは気付いてたか」

『ウィ? なんだ?』

「いや、ならいい」

 

 相澤は誰にも気取られぬように小さくため息を吐く。予想より遥かに問題児(アブノーマル)であっても、高校1年生でたとえこんな状況でもプロヒーロー2人の背後を取る違和感を感じても、自分が教育者として導かなくてはならない。

 

「────敵だったらよかったなぁ……」

 

 その呟きは警報音に隠されて誰にも気づかれることはなかった。

 

 

 

 

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 午後

 

「ホラ、委員長始めて」

「でっ、では他の委員決めを執り行って参ります。……けどその前にいいですか!」

 

 対比を成すような佇まいの緑谷委員長と八百万副委員長。緑谷は皆に伝えたいことがあるらしい。

 

「委員長はやっぱり飯田くんが良いと思います! あんな風にかっこよく人をまとめられるんだ。僕は……飯田くんがやるのが正しいと思うよ」

「あ! 良いんじゃね!! 飯田、食堂で超活躍してたし!! 緑谷でも別に良いけどさ!」

「非常口の標識みてぇになってたよな」

「ヤヤッ!? 私ソレ見れてません!」

(なん)でも良いから早く進めろ……時間がもったいない」

 

「委員長の指名ならば仕方あるまい!!」

「任せたぜ非常口!!」

「非常口飯田!! しっかりやれよー!!」

「やったー! 天哉くんが委員長だあ!」

 

 教室はその後、飯田の委員長就任のお祝いムードのまま委員決めが進行していった。──悪意がすぐそこまで迫っていることも知らずに……。

 

 

 

 

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 おまけ

 

「私は風紀委員がいいです! 掟破りは全員漏れなく懲戒してやりますよ!」

雄英(ウチ)は自由が売りだぞ。ンな役割(もん)無い」

「そんなあ!」




 プロットではオリ主は飯田たちと共に食堂に行って、警報音に落ち着きを失った生徒たちの波に呑まれて踏んづけられる予定でした。ちなみにお昼は食べれてません。良くないねぇ。
 雄英白書も買おうか迷います。番外編とかで書きたい。そんな時間はないですが。

 ぐぉくぁんすぉまぁってまぁすう。嬉しいので!

 今日の成長日記:初めて25日目来たV どんどんいくぞー!

オリ主のイメージ像欲しい?(絵下手な奴がマウスで描いた)

  • 寄越せ
  • いらん
  • どけ!私が描こう
  • 自己補填できてるので大丈夫です
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