東方、竜と桃色玉の英雄伝   作:プルコギ

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幽体

 

ふと目を覚ますと僕はベットの中にいた

 

あたりを見回してみる

 

赤い天井、赤い壁、赤いカーペット

それぞれ違う赤が使われた赤い部屋

 

なんだ、紅魔館か、このノリだと僕はどこかで何かが起きて気を失い何処か知らない場所で誰かに助けられた。と言うよくあるベタなストーリーを歩むものかと少し期待してしまった

 

『うっ…』

 

頭が痛い

後頭部というか左耳の後ろというか、うなじの上らへんかな?そこらへんが鈍器で殴られたような鈍い痛みがする

 

 

とりあえずベッドから這い出て右を向くと直ぐに焦げ茶色の扉があった

 

『ここは僕の部屋じゃないな』

 

そのままドアノブに手を掛ける

 

 

ノブが握れない

 

 

手がノブにめり込んでる

 

!?!?

 

試しにそのまま扉に体当たりをするとスルリと透けてしまった

 

『マジで…?』

 

扉と手を交互にまじまじと見つめていると廊下の向こうから禁擲が大きめのタオルを持って歩いてくるのが見えた

 

『禁擲!あのさ!』

 

禁擲「あさーが〜お〜の〜ちぃ〜〜〜るころにぃ〜〜〜〜♪」

 

『』

 

思いっきりスルーされた、彼は僕に正面衝突してきたがさっきと同じように僕の体は透けてしまった

 

『幽体離脱してんじゃん!!!』

 

急いで扉を抜けて右に曲がりベットの上で毛布の中に丸まっている人物を見下ろした

 

毛布からは金色の髪と長く尖った耳がはみ出ている

 

手を伸ばしたが手は空をかいてしまうだけで毛布を剥ぎ取ることができない

 

『これどうやって元に戻るんだろ…』

 

なんとなく心臓のあるあたりにてをのばす

そのあとも体を探りまくるが一向に元に戻る気配が無い

 

『こうなったら!』

 

自分の体にダイブしてみることにした

失敗したら床まで透けそうで若干怖いけど軽く助走を付けて体に飛び込んだ

 

体から何かを押し出して入り込むような感覚がした

どうやら成功したようだ、手を握ったり開いたりしてみる

 

隣の部屋からか、音楽と飲み物を注ぐ音や喋り声、主に竜王とレミリアの声が聞こえてくる

 

体から抜け出してしまったからか、体が馴染んでいないようで動くことが出来ない

同時に激しい眠気が襲って来たのでそのまま意識を手放した

 

 

 

 

 

 

 

 

『…………え?』

 

 

目を覚ますとあたりは深い闇に包まれていた

 

手を横に伸ばすと右側に壁があった

左を向くと赤いカーペットが見える

ゆっくりと闇から這い出でるとそこはさっきまで私が寝ていた部屋だった

 

『なんだ、ベットの下に転がり落ちてしまっただけか……ベットの下に………』

 

左側には焦げ茶色の扉、目の前にはリンクがぐっすりと眠っている

 

そういえば飲み過ぎてずっと眠っているな

…本当はせっかく起きたところを私が間違ってワインボトルでぶん殴って気絶させてしまったんだがな

 

なんで殴ったんだっけか…確か野球してるところに酔っ払ったリンクがやってきてその時に思いっきり殴ってしまったんだ

それで近くの私の部屋に寝かせたんだった

 

とりあえず扉を開こうとドアノブに手を掛けると視界が一瞬で明るくなり廊下に出ていた

 

どうやら私は扉を秒速で開く特技を身に付けてしまったようだ

 

 

遠くから足音が近付いてくる、この足音はラディッツか

 

廊下に現れたのは思った通りラディッツだった

 

 

『よお、ラディッツ』

 

ラディッツは私に見向きもせずズカズカと歩いて迫ってくる

 

『おいおいおいおい』

 

衝突寸前で私が道を開けた

 

『コイツは人を避けることが出来ないのか!?

あやうくぶつかるところだったぞ

何故私が避けなくてはならないのだ…仮にも私は魔族の王だぞ』

 

何食わぬ顔でそのままスルーしていく下級戦士

シカトされた上道を譲らされた魔族の王

 

『う〜む……魔王の威厳というやつがなって無いからかなぁ……』

 

 

真竜王「そんな人の亡骸のような目をしてどうしたのじゃ?」

『ああ、竜王か、何でもないぞ』

真竜王「?」

『えーっと……なぜ手を握る?』

真竜王「お前冷たくね?」

『元々そんなもんだよ』

真竜王「それもそうか」

 

 

フラン「ねぇねぇ、何してるの?」

 

真竜王「ん?喋ってるだけじゃ」

『フランこそ何してるんだ?』

 

フラン「変なのー……凄く変だね」

 

 

フランは無機物を見るような目で私たちを見てそのまま走り去った

 

 

『またシカトされた…』

真竜王「また?」

『さっきもラディッツにシカトされたんだよ』

真竜王「ドンマイじゃな、」

『ホント何かしちゃったかなぁ…』

 

もしかしていじめられてるのかなぁ…

 

そんな事を考えていると次はトテトテと独特な足音が近づいて来る

この足音はメタナイトだ

 

 

『メタナイト、そんなに慌ててどうしt…』

 

メタナイト「………」サ-ッ

 

彼(?)は素早く隣を通り過ぎて行った

 

 

『』

真竜王「ドンマイ…」

 

それに続いてメタナイトより軽くリズミカルな足音のカービィがやってくる

 

 

カービィ「あら?浮かない顔してどうしたの」

『なんだかみんなに避けられているようでな…』

カービィ「そんなぁ!それは酷いね!誰が君を避けているんだい?」

『人参の兄とか君の兄とか』

カービィ「お兄ちゃんシリーズに避けられてるんだ…」

真竜王「お兄ちゃんシリーズwww」

 

 

魔理沙「捕まえてーーー!」

 

ものすごいスピードでほうきにのった魔理沙が飛んでくる

その前を飛ぶのは一匹のコウモリ

 

『任せろ!……捕まえたぞ』

 

片手でコウモリの羽をつまみ魔理沙に差し出すと魔理沙は不思議そうに首をかしげた

 

魔理沙「あれ?コウモリの動きが止まった、まぁ何はともあれラッキーだ!捕まえたぜ!」

 

『』

カービィ「」

真竜王「」

 

魔理沙「ん?2人ともどうしたんだ?」

 

真竜王「ピサロいじめんなよ…」

カービィ「これはいじめだね」

 

魔理沙「ピサロ?あの耳が長い女みたいなヤツか、そいつがどうしたってんだ?」

 

『泣きそう』

真竜王「魔理沙…」

カービィ「本人の前でそれは…」

 

魔理沙「何言ってるんだ?ついに気が狂ったか、まあいった、私はもう行くぜ!」

 

そう言って魔理沙はほうきにまたがり飛んで行った

 

 

『髪切ってこよう…』

カービィ「落ち着いて!気にしなくていいよ全然!」

真竜王「そうじゃそうじゃ!ピサロが髪を切ったらリンクと完全に一致状態になるぞ!!」

カービィ「それにしてもどうしたんだろうね、魔理沙」

『嫌われた』

真竜王「うーむ…嫌がらせにしては演技が上手すぎるなぁ」

カービィ「あれは嘘を言ってる目じゃなかったね」

『はぁ…』

真竜王「なんか飲み物でも飲もう?」

カービィ「ついでに美味しいお菓子なんかも」

 

 

 

そんなこんなで廊下をとぼとぼ歩いているとあたりをキョロキョロ見渡している霊夢がいた

 

霊夢はこちらに気がつくと足早にやってきた

 

霊夢「ねぇアンタたち……って………ど、どうしたのこれ」

 

真竜王「何がじゃ?」

 

霊夢「ピサロアンタ…」

 

『?私がなにか…』

 

霊夢「ぎゃーーーっ!!こっちくんな!!何したのよほんとに!!」

 

『』

カービィ「そっちこそどうしたんだよ!!」

真竜王「いきなりにそれは無いじゃろう」

 

霊夢「アンタらもアンタらよ!生霊なんか連れ回して何するつもりよ!!」

 

カービィ真竜王「「生霊!!!?」」

『ファーーーーッ!!!』

 

霊夢「この世に生霊ほど厄介なものはなかなか無いわよ?どうするのよこれ!」

真竜王「わし何もしとらんぞ!」

カービィ「あ、でも良かったねピサロ」

霊夢「どこが!!」

カービィ「いやいや、ピサロが無視されてたのは見えなかったからって可能性があるでしょ?」

『あー!確かにそうだな!』

霊夢「ふぅーん、じゃああんたたちにはそれ相応の霊感があるのね、因みに見えなかった人誰なの?」

『ラディッツとかフランとかメタナイトとか魔理沙とか』

霊夢「魔理沙ぁ!?」

『な、何だどうした』

霊夢「おかしいわね…魔理沙には見えるハズじゃないかしら」

真竜王「偽者か?」

カービィ「それはないでしょ」

霊夢「アンタに問題があるのかしら」

『私にか?』

霊夢「幽霊ってのは代表的なのは幽々子見たいなのとその他ボンクラがいるでしょ?」

『そうなのか…』

霊夢「強ければ見えるってものでも無ければ弱いから見えないってわけでもないの、その魂の本質や種族、死因、残留思念なんかが関係するのよ」

『いや、私は死んでないが』

霊夢「あんまり変わんないでしょ?死んでようが無かろうが幽霊は幽霊なんだから」

『うぅ…』

霊夢「メタナイトとカービィの違いって何かしら、見た目とかじゃなくて霊感とかそっちの意味で」

カービィ「さーあ…実際見ないと信じられないような人だしなぁ兄さんは」

真竜王「元々霊感あるのか?」

カービィ「あるんじゃない?てゆーか幽霊的なの倒したことあるし、強いて言うならー…う〜んあー、でもなー」

『なになに?』

カービィ「いやー、思いつきでプププランド征服し出すような人だしなぁ、結構頭イっちゃってるし、霊感なんてなさそうだなーって」

『酷い言われようだな』

カービィ「それに加えて心を虚無に帰したり感情にも本能にも身を任せず動いたり電子ペットに心宿したしできる僕すごいと思うんだ」

真竜王「もうダメだこいつ」

霊夢「何言ってるかよくわからないわね」

カービィ「そうだ、レミリアにピサロが見えるか確かめてみようよ」

霊夢「そうね」

 

 

さっきまでレミリアがいた部屋は既に誰もいなくなっており

次にレミリアの自室へ向かうとちょうど部屋に向かっている途中のレミリアに会った

 

レミリア「あらどうしたの?」

 

カービィ「ピサロはどーこだ☆」

 

レミリア「え?どこ?」

 

『見えないか』

 

レミリア「なにこれ、火の玉?」

 

『私のことか?』

 

レミリア「えぇ!?あなたいつの間に火の玉になってしまったの!?」

 

霊夢「まさかの火の玉」

真竜王「謎だな」

カービィ「謎だね」

 

 

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