「観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生って短歌あるじゃん?初めてその短歌をよんだときは、いまいち何が言いたいのか理解出来なかったんだけど…。今ならすっごく理解できる気がする!」
日もすっかり落ち、辺り一帯を星たちがキラキラと照らしている夜。
僕と日菜は、海辺に設置された観覧車に乗り、ゴンドラ内で2人星空を見上げていた。
そんな中、日菜が突拍子もなくこんなことを言う。
「そんな短歌あったね…。でもどうしたのいきなり?」
「いやーなんていうかさ?観覧車に乗ってからずーっと考えてたんだ、わたし。」
「…何を?」
「このまま、観覧車がわたしとキミを永遠に乗せてくれないかなって。そんなことを考えてたら、なんかいきなりこの歌を思い出しちゃって。」
「確かに、日菜と永遠に一緒っていうのはすっごく魅力的だけど…でも観覧車である必要ってある…?」
「えー?あるよー!…だってさ、上を向けば星たちが輝いていて、前を向けば笑顔のキミがいる…この状況、すごく…すっごくるんっ♪ってするんだもん!こんな状況を作ってくれる観覧車って、すっごく魅力的だと思わない?」
「確かにそうだけど…。なんていうか…こうド直球に言われると…すっごく照れるね…。」
「あー!キミの顔すっごくあかーい!かわいい~!」
日菜は向かい側に座る僕の頭を優しく撫でる。
僕に向けて手を伸ばす日菜は、本当に楽しそうに僕を撫でていて…その笑顔を見て、僕も思わず笑みがこぼれてしまう。
「…それにね。観覧車が良い理由、もう1つだけあるんだ。」
「それって…?」
「だって…だって今だけは、今この瞬間だけは、キミを独り占めできるから。この狭いゴンドラっていう小さな世界で、キミが見せてくれる笑顔も悲しみも…その全てがさ、私に向けてくれてるって分かるから。想ってくれてるんだなって分かるから。やっぱり好きな人には私を見ていて欲しいもん!それがキミなら尚更だよ!」
「…日菜は僕を照れさせたいの?今日はなんていうか…もう…うわぁ顔がめちゃくちゃ熱い…日菜のせいだからね、これ。」
「わたしなにかしたかなー?…なんてね。今日はなんていうか、すっごくキミに想いを伝えたい気持ちが強くってさ!わたし、こーゆーのあんまり得意じゃないし、もうド直球に言っちゃえ!みたいな?」
「…日菜らしいね。でもね日菜、1つだけ勘違いしてることがあるよ。」
「勘違い…?うーん…なんだろう…?」
「それはね…。…別に観覧車が廻るのを止めても、僕がキミのことをずっと想うっていうのは変わらないってこと。だってさ、日菜だってそうでしょ?私たちはその…恋人なんだから。」
「…そうだね。たとえ観覧車が廻るのを止めても、この想いは変わることはないもんね。…難しいこと考えるのやーめた!早く観覧車終わらないかなー!」
「さっきと言ってることが真逆だよ日菜。さっきはあんなに情熱的に語ってくれてたのに…。」
「あーもうそれは忘れて!…でも、キミが私のことずっと想ってくれてるのに、このゴンドラはわたしとキミにとっては狭すぎるもん!それだったらさ、この観覧車も想い出の中の1つの切れ端にして、もっと色んなところにいって、もっとたくさんキミとるんっ♪ってしたい!…付き合ってくれる?」
「当たり前だよ、日菜。どこまでも一緒に行こう。それこそ、世界の果てまで。」
「大袈裟だなーキミは。…でも、大袈裟くらいが私たちには合っているのかもね。」
夜空の下、狭いゴンドラの中で2人顔を向きあい、笑顔を見せる。
ここから見える星空は、すごく、すっごく綺麗だけど。
でも、目の前にいる彼女は、私にとっての一番星。
この星空の中、その笑顔はどんな星よりも輝いて見えた。
日菜ちゃんのssをずっと書きたかったので遂に書けてうれしいです。
またこんな感じの分量のssを突発的に投稿するので、このような駄文でもよろしければ、次回も見て頂けると嬉しいです!
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