親愛なる貴方達へ   作:マアブルゥ

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 本編を読む前に知っておいてほしい事。
①オリ主の一人称は基本的に"僕"ですが威圧感を出したい時は"俺"になります。
②オリ主はリムルの事を知らないならこういう対応をするだろうなという前提で問い詰めています。(なおかなりオリ主を知っている人が見れば驚くぐらいの優しめの対応な模様)
③感想や評価をしてくれるとありがたいです。


大森林の調査再開

 ふぅ……。

間違って勢いのままリムルを殺してしまいそうだったが、なんとか無事に――いや、“一応”無事に終わった。

 

 立場上、リムルに死なれると困るとはいえ「可哀想だからやっぱりやめた」なんて甘い判断もできなかった。そういう意味では、あの場を切り抜けたのはリムルのファインプレーだな。

 

 さて。次はリムルの処遇…もとい、監視役になるための話をしないと。

 

 

「で? 殺す気はなかったとはいえ、そこらのスライムが耐えられる攻撃はしてないけど一体何者なの?」

 

「俺はスライムだ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

「それ以上でもそれ以下でもないスライムが、俺の攻撃に耐えられると?」

 

「それは……えっと、その……」

 

 案の定、ただのスライムアピールが始まった。

いや実際、変異種とかではない普通のスライムだから嘘ではない。だが禍々しい魔力を纏ったスライムを見て、周囲が「はいそうですか」と信じるわけがない。

 

「信じられないかもしれないが、俺は元々ここじゃない世界――地球で死んで、この世界のスライムに転生した元人間なんだ」

「異世界からの迷い人は珍しくない。自分もその一人だしな」

「そ、そうなのか?」

「でも転生…ましてや魔物への転生なんて話は聞いたことがないし出来るとも思えない」

「そ、そうなのか?」

 

 転生を繰り返して生きながらえている人間はこの世界にいるにはいるがそのことは秘密にしておく、話がややこしくなるしそもそもこの世界で転生を繰り返せる存在なんて、上澄み中の上澄みだから。

 

「聞いたことがないだけで、実はいるんじゃないのか?」

 

 まぁその反論は来るよな。

世界は広い。知られていないだけ、という可能性は否定できない。が、問題はそこじゃない。

 

「仮にいたとして、自分が元人間の転生者だとどう証明する?」

「異世界の知識を話すのは?」

「同じ地球、同じ時代とは限らない。答えられたとしても他の転移者から知識を奪った可能性もある」

「俺はそんなことしない」

「だから、それを信じられないって話なんだけども……このままだと堂々巡りになる。」

「じゃあどう証明すればいい?」

 

 正直な話証明は不可能だと思う。

仮に「元人間」だと証明できたとしても、前世が善人だった保証はない。極端な話、殺人鬼だった可能性だってある。

 

 じゃあリムルがどうすればいいのか。

 

「いい?【転生者である】かはどうでもいい、それよりも重要なのが【人類の敵ではない証明】!分かる?」

「でもそれも証明は無理じゃないか?」

「転生者の証明が難しいのは、根拠の信頼性が低いから。なら信頼されている人間が保証すればいい」

「……どういう意味だ?」

「俺が監視役になる」

 

「こう見えて、自他共に認める上位冒険者ではある、国のお偉いさんも下手に扱えない程度の名声はある」

 

 《とある事件》で一躍有名になった自分が保証すれば、リムルは無害な存在として扱われる可能性が高い。

原作知識がある以上、最終的に彼が人類側に立つのは分かっている。だからこれは…未来への保険であり、ちょっとした借り作りだ。

 

「お前が監視役として付いていれば安全だと?」

「有害と判断すれば即座に斬るから覚悟しておいて。

「人類の敵にはならない。安心しろ」

 

 はい、というわけで。

無事に?リムルの監視役として同行することになった。

もちろん原作改変は自分が必要だと感じたところ以外にするつもりはない。ユニークスキル強化、そして究極スキルの覚醒には、あの事件が必要だからだ。

 

 

「これで怪しいスライムの処遇は決まったし、後回しにしてなした大森林の調査を再開する、付いてきて。

「俺の名前はリムルだ。怪しいスライム呼びはやめてくれ。……あれ? お前の名前は?」

 

「怪しい動きをすれば殺す予定の相手に名乗る義理はないからな、僕の名前は安田 尊(ヤスダ タケル)。」

「怖すぎるだろ!まっ、それはもとかくとしてよろしくなタケル!」

「さっきまで殺されかけてたのに切り替え早すぎないか?」

「死ななかったし仲良くなれたし、へーきへーき」

「仲良くなった覚えはないが……まぁいいか」

 

安全と分かった瞬間に気を抜きすぎだろ。しかも禍々しい魔力がまた漏れ始めてるし。……これも長所、なのか?

 

 

「で、大森林の調査って何を?」

「封印されていた竜種であるヴェルドラという凶悪な魔物の魔力反応が消えたから消滅の確認と勢力図の変化の調査をしてる。」

「へ、へぇー……それは大変だなー」

 

 棒読みやめろ、それは完全に自覚ある反応だから。

 

「封印洞窟は?」

「既に調査済み。消滅と見て間違いない。あとは周辺魔物への影響確認だけ」

「消滅確認だけじゃ駄目なのか?」

「ヴェルドラは魔王でさえ下手に手を出せないぐらい抑止力でもあった。それが消えたとなると今まで動けなかった魔物が暴れる可能性がある。最悪、魔王が動く」

 

「魔王もいるのか」

「今のお前じゃ勝てないから喧嘩売るなよ」

「売らねぇよ!」

「それ以外だと今のところ危険そうなのは――スライムくらいだな」

「うっせ」

 

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