親愛なる貴方達へ   作:マアブルゥ

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現在オリジナル小説をハーメルンに投稿するために登場人物の設定を頑張って作成しています。
タイトルは【TSvtuberは婚活中】の予定で今執筆中の転スラの二次創作の小説が完結しだい投稿予定です。


いざドワーフの国へ

「なぁタケル、お前って凄い有名な冒険者ってことで合ってたよな?」

 

 宴の翌日。

村の修繕作業をしているところに、リムルが話しかけてきた。

 

 今は自分が村の補修作業を先導しているが、別に建築の専門家というわけではない。

ユニークスキルで強化した演算能力を駆使し、手探りで家を建てているだけだ。

だからこそ、今後のことを考えれば今のうちにコネを作っておきたい…ということなんだろう。

 

「あぁ、うん。そうだけど。……なるほど、そういうことか。

ドワーフの技術力を利用して戦力を増やし、人間と戦争をする……と。

……俺を前にいい度胸だ。今すぐ首を差し出せ」

 

「いや、話が飛躍しすぎだろ!俺は平和主義だから!

人間と戦争なんてしないから!

あとスライムだから斬り落とす首なんてねえよ!」

 

 まあ、冗談なんだけど。

 

「技術者が欲しいなら、ある程度は紹介でき……るかもしれないけど。

本当に雇えると思ってる?」

 

「そこはまあ、短い期間でも来てくれる人を探して、頑張って説得するよ」

 

 そういえばよく考えると俺はドワーフの国にあまり行ったことがないから自分の知名度がどの程度あるのか正直よく分かっていないから紹介するしない以前の問題だけどまあ、その時はその時か。

 

「そういえばさ、さっきドワーフとか言ってたけど……やっぱりこの世界にいるのか?」

「あー、うん。いるよ。ちなみにエルフもいる」

「ほう、エルフもいるのか……」

 

こいつ、完全に興味がエルフに向いてないか?

絶対「スライムでも夜のお店に入れるのか」とか考えてるだろ。

そういうのに金を出すつもりはないから。

 

「あ、そういえば。ドワーフ王国に俺たちみたいな魔物が入っても大丈夫なのか?」

「それは問題ない。

ドワーフ王国……正式には武装国家ドワルゴンっていうんだけど、

そこは中立の自由貿易都市で、国内での争いは禁止されてる。だから特に問題はない」

 

 ちなみに武装国家ドワルゴンは、カナート大山脈という巨大な山脈の地下にある天然洞窟を開拓して築かれた国だ。

山脈の過酷な環境を利用することで外敵の侵攻を防ぎ、さらにドワルゴンの技術力を活かした装備と、Aランククラスの王直属精鋭部隊によって守られていてその軍勢は「千年不敗のドワーフ軍」と呼ばれているほどである。

 

「で、いつ行くの?」

「できれば今日のうちに出発したい」

「そう。……リグルド、出発の準備を任せた」

「はっ!昼までには全ての用意を整えましょうぞ!!」

「あ、自分の分の用意はしなくていいから」

「かしこまりました!!」

 

 早めに出発したいということで、近くにいたホブゴブリンに準備を任せる。確か、名付けによって牙狼族から進化した嵐牙狼族(テンペストウルフ)でも、片道三日はかかる距離だったか。

自分だけなら魔法で転移してすぐに行けるが、リムル達がいる以上それは無理だ。時間のかかる移動手段を選ぶしかない。

 

とはいえ、元々は片道二ヶ月かかる場所だ。

それが三日で済むのだから、かなりマシな方だろう。

 

「さて、俺たちが離れている間も問題ないように、色々やっておかないとな」

 

 

 

「全員集まったかな?

よし、俺たちがいない間にトラブルが起きないよう、ルールを伝えるからよく聞いてくれ!」

 

 宴の翌日の午後。

ゴブリン達を村の入口に集め、新しい三つのルールを説明していた。

 

その内容は

1. 仲間内で争わない

2. 進化して強くなったからといって他種族を見下さない

3. 人間を襲わない

というシンプルなルールとなっている。

 

 まあそれでも三つ目のルールをわざわざ作ることには疑問を抱く者もいたが

「それはタケルが人間だからだ。

それに俺たちが人間に仇なす存在かどうか監視役でもあるし、

もし下手に人間を襲ったらタケルがすごく怒るから絶対に破るなよ!」

と僕を引き合いに出して説明していた。

 

 全くもって失敬だと思う。

防衛目的でもなければ殺すだけで、別に怒りはしないというのに。

 

「あとリグルド。君をゴブリン・ロードに任命する。

俺たちがいない間、村をうまく治めてくれ」

 

 頭の中で色々と言い訳を考えていたら、

統治なんて面倒だからという理由で、リムルがリグルドに村の統治を丸投げしていたが任命された本人は、感極まった顔をしている。

 

「さて……そろそろドワルゴンに行くとするか」

 

 嵐牙狼族の中でもトップで嵐牙星狼(テンペストスターウルフ)へ進化したランガの背に飛び乗る。

……大きな背中にふかふかでほんのり温かい毛皮、乗り心地は悪くない。

これならドワルゴンまでの長旅も問題なさそうだ。

 

 ただし、ひとつ問題があるとすれば――

 

「リムル……抱えてあげようか?」

「大丈夫……いや、やっぱり乗せてもらえるか?」

「分かった。……膝の上に乗って」

 

 最初は自分で乗ろうとしていたリムルだったが、

少し考えた後、俺に支えてもらうことにしたらしい。

ボヨン!という効果音と共に飛び跳ね、太ももの上に着地。

さらに粘糸で俺の身体に固定した。

 

「さて、ゴブリンのお前ら二人も護衛の練習として付いてきてもらうから。魔物が近くにいたらどう動くべきか考えながら着いてきて。

あと、嵐牙狼族はかなり速く走るけど、乗るサポートはしない。

完全に自分で乗りこなせるよう慣れてくれ」

 

 同行するホブゴブリン達の表情が引き締まる。

主を守れるよう、全力で努力するつもりなのだろう。

 

「それじゃ行ってくるから!また元気に会おうな!」

 

 リムルの掛け声を合図に、嵐牙狼族が一斉に走り出した。

目指すは武装国家ドワルゴン。

そこで村の発展のため、有能な人材を引き入れるのだ。

 

「俺たちの戦いはこれからだ!!」

「いや、そこで変なフラグ立てるのやめてくれ!!」

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