対目が冴える蛇用オリ主 作:おれはきさまを倒すものだ
目が覚めた。
目覚まし時計を見ると9時半をさしている。結構話し込んでたから起きるの遅くなっちゃったな。夢の中だっていうのに。
ともかく、これで俺も目の能力持ちというわけだ。やったね!
試運転がてら家の今日の朝ごはんでも見てみましょうかね。おら! 発動!
……食パンと目玉焼きか。うーん普通。俺は前何かけて食ってた? 塩か。一緒じゃん。違ってたら戦争だったぜ?
「おはよー、って母さんは仕事か」
一階に降りてみたけど誰もいねーな。記憶の感じからして随分前から共働きの一人っ子だし、空いた時間でウロウロしてたらマリーと会ったのかな?
というか俺はマリーのことどう思ってたの? ……特にないんですかそうですか。森の中で会ったときに一回挨拶してそれっきり? かーっ、うっすい思い出だな。あんな可愛い子一回会って満足って変わってるよ。
まあ好きとか言われても困るんだけどね。カゲプロって登場人物だいたいカップリング決まってるようなイメージあるし。俺男女関係で揉めたくねーよ。
じゃあ今日は午前中に夏休みの課題終わらせてマリーの家を見にいきましょうかね。メカクシ団には入ってるから家行ってもいねーか? 個人名って具体的中の具体的だし俺の目があれば多分場所くらいなら特定できる気がするけど、さすがに不自然か? ……いつものメンバーで過ごしていると、突然現れる謎の男。出自不明のその男はまるでこちらのことを全て見通しているかのように話しかけてくる。……不審者でしかないな。やめだやめ。
どーしよっかなー。ふと思い出した体であそこらへんウロウロしてたらばったり会えないかなー。いっそのこと手紙でも投函しておくか? 昔目にしてから忘れられませんでした。一度お話ししたくて探していましたが家を留守にされていたようなので手紙を入れておきます。……微妙だな、怖すぎる。やっぱり偶然出会うみたいなのが一番なんだけどなー。
「ごちそうさまでした」
うだうだ考えててもしゃあないか。とりあえず皿洗って宿題してマリー宅へ向かおう。どうせ色々考えたところで俺って目が冴える蛇より賢い自信がないし。……あ、宿題は終わらせてある? だよね。宿題なんて夏休み始まる前くらいに終わらせておくよね。
戸締り万全。水筒もタオルもリュックにぶち込んだし、万が一のための小銭も幾らか入れてある。日差し対策のキャップも被ったし……一応お手紙も入れた。忘れもんはない。自転車、待ってこの自転車結構いい奴じゃね? ……移動距離知った父さんが買ってくれた? いい親父じゃないか……!
「行ってきまーす」
さて、マリー宅は一体どこにあるのかね。……二つ隣の市? おいおい超アグレッシブじゃん俺。毎日こんなんやってるんだったらそりゃ親もいい自転車買うわ。安物だとキツすぎるだろこれ。
すごい楽しいなこれ、ぐんぐん進むし体力減ってる感じしないし。二つ隣の県に遊びに行くくらいなら全然やってたっぽいし、それでも夜七時には家に帰れてたのを見ると大分フィジカルエリートだな?
一日平均移動距数百km。そりゃ体脂肪も余裕で一桁乗るわけだわ。というか能力よりも俺のフィジカルの方がチート気味じゃね? 中学三年生で身長170cm(前年比+5cm)、体重80kg、体脂肪率7%のムキムキボディ。筋トレで作ったわけじゃない、日々の運動が積み重なってできたまだ成長中の天然の肉体だ。しかも背筋のつき方が絶妙に貌に見える特別仕様! ……嘘だろ天然物のオーガですか?
暇を持て余してる俺って遠出して何してんの? 景色に感動するようなタイプじゃないし……山の中歩いたり喧嘩を止めたりしてるの? へー、山歩きはともかく割といいことしてんじゃん。伏黒甚爾も言ってたけど喧嘩の仲裁は最低でも二人殴れるからね。最近止めた喧嘩は……都会のカラーギャングの抗争か……ちょっと思ってたのと違うなぁ。
いやすごいんだけど、規模がでかいというか、やりすぎというか。たった一人でカラーギャング2チームぶっ潰すのはもちろんすごいんだよ。良いことだとは口が裂けても言えないけど。……一度に四方を対処できれば負けない? そりゃそうだけど、考え方があまりにも範馬勇次郎すぎる。
あ、そうなの? 俺の名前って潘馬勇司なの? ふーん。……おいじいさん肉体のほうが大概チートじゃねえかよおい!
俺とこいつの人格が似てるって嘘でしょ? 確かに暴力に限らず闘争で相手を打ち負かすのは気持ちがいいし好きだけど、戦いに慈愛だの友情だのを持ち込むことについて不純物だと断じるほどじゃない。孫悟空の覚醒シーンだって大好きだし。……おおむね一緒? そんなぁ。でも俺にこれだけの力があったなら間違いなく行使の機会を探しちゃうけどね。
おっと、この山が目的地か。自転車じゃ行けそうもないからこの辺に停めて置いて、行きましょうかね。そういえば、この山には化け物が出るみたいな話があったはずだけど、その辺俺は問題ないのか? ……ああ、まあそこらの野生生物には引けを取らないフィジカルしてるけどさ、襲いかかってくる奴らみんな半殺しにしたら襲われなくなるってのは暴論じゃん。リベンジとかされない? されても問題ないですかそうですか。
……まじで襲われないじゃん。遠巻きに見られてる感じはするけど、隙を晒す瞬間を狙われるって感じじゃない。早く帰ってくれないかなーみたいな疎ましい感情のこもった視線だ。……あれから街に行くと似たような視線を感じる? まあ、そうでしょうね。
さくさくと森を踏破して、目にする能力でマークした場所に出た。ここがあの女のハウスね……!! うーん、鬱蒼! 一応人が出入りするから周囲に背の高い雑草は生えていないが、お世辞にも手入れされてるとは言いがたい。ポツンと一軒家でも紹介されない雰囲気がある。
いるのか、いないのか。インターホンはもちろんあるわけないし、よく見たらポストもなくないか? どうしようお手紙入れれないな。正直ちょっと恥ずかしかったし見せることにならなくて嬉しい気持ちもある。
「あ、あの……! 私の家に何か用ですか……?」
後ろから声がかけられた。ここまで近づかれても気づけないとは、鈍ったかな? とりあえず無駄足にならなかったのは喜ぶべきか。
さあ、君たちはどう思う?
続かない。
なぜなら筆者が原作キャラの喋り方がわからないから。