成人が15歳と言われているここらでは騎士爵と言えど10歳にもなれば友誼や血縁を結ぶお相手を探し始めます・・。
ということで普通になら隣近所の同格前後の爵位持ちのところから選ぶのが普通とのこと。
母上も派手ではないお出かけ用の服を作ってくれたのですが・・領主の父上が入り婿なのと実家は王都の方にあるので、この近辺の知己が少ないというか訪問やお招きを受けてるのを見たことないな;
そういうボッチ領主向けに寄り親のウィン伯爵様が社交界デヴューというほどではないが近場の寄子の子供達の顔合わせ会みたいなのを開いてくれるとのこと、是非いらしてくださいと文が送られてくる。
父母に連れられて東方領都に今回はアリアもロックもお留守番ね?・・といっても速い馬車で1日くらいの距離だけど・・領の村同士くらいの距離?と聞くと
「普通になら1泊2日くらいの距離だね?なので領内の別村よりは遠いよ、あと道も平地で真っすぐだしね」
東方の雄たるウィン伯爵領の領都ウィン・・領主様はトーマス・ウィン伯爵 奥さまはミレディ様 長女さまがネレディ嬢
「チャンドラちゃんと同世代よ!お友達もできると良いわね^^」と母上
一応初めての東方領都ということで普通に宿を取り一泊し次の日の朝に迎賓館へ~。
伯爵様の迎賓館に個々集まる近隣の寄子達。
先ずは控えの間にとのことで1家に1室ずつ与えられ準備してくださいとの事、着替える人やお風呂に入る人や仮眠する人も居るらしくしばらく待つことに・・その間不自由しないようメイドさんたちが各部屋に居りお茶などを振舞ってくれる。
大領ともなると凄いですね・・と周りを見るまあ個室だし失礼はないだろうとw
充分余裕を持たせてから案内の人が来てホールに移動し・・格式順のテーブルに案内される。
まあウチと似たり寄ったりの騎士爵とか準騎士爵とかが下々のテーブルに、隣接して男爵・準男爵つづいて子爵・準子爵だけど、普通には隣接階級の爵位同士でしか婚姻出来ないのでボクに関しては男爵位までが婚約者になれる範囲といえる。
とはいえ、今回の会はウィン伯爵の寄子で色々な事情から自力で婚約者探しが難しい寄子達の会であり有体に言えば格式も低いといえばそうなので主催者のウィン伯爵様と同年代代表のネレディ嬢が挨拶したら家や子供たち同士でテキトーに交流してねスタイル。
まあ婚約成立までの準備というか顔合わせ程度ともいえる気楽な会といえる・・決まるまでに何度もこういう会に出たりお呼ばれしたりお呼びしたり文通したりの末に婚約者として王国貴族院に書類提出し正式認定という流れが王道になる。
今回参加の家々も何度も来てたりウチのように初参加だったりで・・子息子女たちにとったら遊び会と言った感じでもあるし親はまあ親同士で色々世間話したり。
「今回も定例の会に快く参加してもらい感謝する、この中から善き夫婦や友情が生れることを願います、堅苦しく無い会なので皆さん談話に会食にと楽しんでください。モチロン主役の子息子女達も楽しんで交流してもらえるとボクも嬉しいので」と簡単に挨拶を〆るウィン伯爵様。
引き続いて「はじめましての方もまたの方もよろしくお願いいたしますネレディ・ウィンと申しますお見知りおきを」と美しい声と所作で令嬢様が礼をするので・・ついこちらも会場の端から丁寧に礼をするとちょっと驚いたようにこちらを見つめるネレディ様・・場違いだったかな?
直後順番に子息子女達の自己紹介の挨拶をしていく。
とはいえ今回参加は10家ほど?内子爵辺りが2家・男爵辺りが1家・騎士爵辺りが7家・・男女は複数連れてきている家もあるので男女が総勢15人で1:2くらいで男子が少ない。
案内の人が名簿の順に読んで順番に挨拶と自己紹介を促していく爵位順ともいうw
子爵家・男爵家と続き最も年下の男子のトリがボクになる。
壇上に上がると急に周りの声が鎮まる・・胸を張り美しく凛々しく正面を向き・・
「ロック騎士爵領が嫡男チャンドラ・ロックと申します、以後ヨロシクお見知りおきくださいませ」とピシリと様式美の見本のような礼をする。
タイミングも間も絶妙に目を捕えて離さない・・最期に顔を上げて瞳で魅了しながら姿勢を戻し一拍を置きさっと壇を降りる。
・・全員がもっとその瞳に魅入られたいとのめり込むようにボクを追いかける・・たぶん会場の女子も男子も親御さんたちもこの時魅入られたのは間違いがないw母上が流石うちの子ね~と喜色満面に。
この辺は地球でのインド系の母親に仕込まれた色々だね?発声やトライバルな舞踊の基本を仕込まれたので、声や手や瞳や身体の動き拍子や間の魅了の技というか。
騎士爵領に来てくれる気立ての善い子が居るといいなあ~と。
そのあと会の終わりまでお嬢さんたちに囲まれ弄ばれた感じ?!男子連中には睨まれたが;・・ボクも男子と絡みたいのに~;
その後日・・・。
ウィン伯爵様は早々に会場を後にしたので色々知らないままにw
ただ奥さまのミレディ様が・・あのステラ先生が来ていたの?;と後悔しきり
ご様子を聞きたいとトーマス様に聞くと早々に退場したので~と;ネレディは少しは残ってたハズ?というので娘を呼んで~とメイドにお願いする。
部屋に来た娘にこの間のお見合い会にホストとして出ていましたよね?と聞くと。
「はいお母様」と言い少し顔が赤くなる。
「顔が赤いわ?熱でもあるのかしら?と御付きのメイドに聞くと「大丈夫でございます」とニコニコ答える・・疑問に思いながらも?
「あの会にロック騎士爵一家がいらしてたとか?奥様はお元気そうでしたか?」
さらに真っ赤になるネレディ
「ちょ大丈夫じゃない?!主治医を呼んで!」
「奥さま・・コレは病ではありませんよ、お嬢様によくお聞きください」と御付きメイド
「どうしたの?ネレディ・・ユックリでいいからお話しなさいナニカあったの?」
「お母さま・・あの方に恋いたしましたの!」と強い瞳で宣言するネレディ
目を見開いて驚くミレディ
「あの・・チャンドラ・ロック様と婚姻出来ないでしょうか?」
「ロック騎士爵の嫡男と?」・・頷くネレディ
衝撃に跳ね上がった心臓を落ち着けるように少し呼吸を整え我が子に答える。
「普通にだと騎士爵に伯爵家からは難しいわね・・けれど手が無いわけではないわよ?正道にならチャンドラ君が子爵以上になる事、そうじゃない方法もいくつかあるわねロック領を併合しちゃうのも手だし」
「その前になによりもチャンドラ君の心を掴むにも実力行使するにも、ネレディ女を磨くのです!」
「ハイ!お母様!!」と決意に満ちた娘の瞳を見る。
コレは少し調べてみる必要があるわね?トーマス様にも色々お願いしないと・・。
ウィン伯爵家からの熱い注目をされているとも知らず帰路のチャンドラは・・やっぱり男友達も欲しいなあ~~~とボンヤリ馬車の外を眺めていた。
※余話として、お見合い会に参加しチャンドラ君に中てられた女子達が猛烈にチャンドラ君の婚約者になろうと活動しはじめた為・・ほかの同世代男子達が思わぬ大被害を、チャンドラ君に男友達が出来る日は来るのか???