一月一日
年始である。
一番最初に着いていた黒髪の少女―――ストレルカに晴れ着を着た彼女はあいさつを交わす。
「あら、あけおめストレルカ。今日は寒いわね…」
「あけおめベルカ。
…それ、極東の『晴れ着』って奴だっけ。気合入ってない?」
「
「あぁ…如何にも言いそう。あと『初詣』も日本のイベントだよ。」
「えっ、そうなの!?」
緩やかに、年明けの初会話する二人に赤い影が飛び込んだ。
「二人ともーっ!あけおめー!早くお参り行こうよー!」
「ちょっとアリビナ!危ないから飛び込むのやめて!…それとあけおめ。」
「うん。あけおめアリビナ。」
「うん!あけおめ!」
ニコニコとする彼女に悪びれる様子はない。だが、笑顔はまるで太陽の様。
ぽかぽかとした陽気が差し込んで、三人を遠巻きに眺める人々をも暖める。
「はぁ…エノス。ボーっとしてないで合流するわよ。」
「あ、うん…」
「あっ、ライカにエノス!」
赤い影は怒られたことも気にせずまた別の二人に飛び込んだ。
「あけおめーっ!」
「はぁ。あけましておめでとうございます、アリビナ。危ないから飛び込むのは…」
「…うん。あけおめ。アリビナ。」
二人もまた、挨拶を済ませて二人に合流する。
「あれ?ビオンちゃんにフェリセットちゃん、マルフーシャとスネジンカちゃんは?」
「ビオンとフェリセットは夜中まで起きた上、炬燵で寝て風邪。
マルフーシャとスネジンカはちょっと遅れるって。」
「そっか。」
時間つぶしに少女たちがワイワイと談話をしていればすぐに時間は過ぎた。
「ごめん、遅れた。」
「遅れましたーっ!」
「あっ!スネジンカちゃんにマルフーシャ!」
今度は飛びこまずに大きく手を振って。
「あけおめーっ!」
「あけましておめでとう。アリビナ。」
「おめでとうございます、アリビナさん!」
「揃ったことだし、行こう!」
テクテクと世間話をしながら歩き出す。
しばしの後、ふとアリビナは思った言葉を口に出す。
「そういえば、なんでここに神社があるんだろ?」
「日本と関わりが深い場所らしいけど…詳しくはわからない。」
「でも、ベルカのお母さんが晴れ着を持ってたってコトは、日本人が居たのかなぁ?」
「じゃないかなぁ…」
ストレルカが受け答えをし、遂に階段を上りきる。
拝礼の前に全員で手のお清めをし、鳥居を潜る。
「二礼、二拍、一拍だったっけ?」
「うん。」
全員が仲良く並んで各々小銭を入れる。
カランカラン!
サッ
サッ
パン!
パン!
サッ
全員でその場を離れながらに、アリビナが開口一番に祈りを聞く。
「うん!初詣おしまーい!何お祈りした?」
「知識。」
「家族の健康。」
「規律。」
「…特技?」
「パン屋さんの夢。」
「姉さんと一緒です!」
「…十人十色だね~」
アリビナが苦笑いをする。しかしそれはまた、この国が自由であることも指していた。
「ねぇ。アタシの家で雑煮作ってあるらしいけど…食べにくる?」
「えっ!ベルカママの雑煮!?行く!」
「お言葉に甘えさせて貰おうかしら。」
「…私も行く…」
「私は…うーん。ちょっと遅れてから。」
「スネジンカ、行く?」
「行きたい!」
皆々が燥ぐ姿は、子供が笑いを讃える様であった。
なんか雑になりました。許し亭赦し味噌。