このままペースを落とさず連載していけたらなって思ってます。
雪野ベリside
体育祭の告知から2日後。
俺達1年A組は、再び雄英高校訓練施設USJに来ていた。
今は、13号先生が今回の訓練の説明をしてくれている。
「まああんな事があったけど、授業は授業!というわけで、救助訓練しっかり行って参りましょう!」
そう言って13号先生は、張り切って俺達に声をかけた。
13号先生は俺のアシストのおかげで無傷で生還できたからよかったけど、隣に立っている相澤先生はどう見ても重傷だ。
その怪我で授業なんてできるのか?なんて思っていると、同じ事を思ったらしい麗日さんが手を挙げて質問する。
「相澤先生、その怪我で授業をして大丈夫なんですか?」
「俺の事はどうでもいい。とにかく早く始めるぞ。時間がもったいない」
そう言って相澤先生は、先にスタスタと歩き出していった。
そういや今日は二人だけか。オールマイトがいないな。
まあ、通常のカリキュラム通りって事は、授業には参加するんだろうけども。
なんて思っていると…
「相澤先生!」
「ん?」
「前回は13号先生と相澤先生と、あとオールマイトが見てくれる筈でしたけど……オールマイトは?」
緑谷くんが尋ねると、相澤先生は少し間を置いてから答える。
「知らん。放っとけあんな男」
雑だなぁ……
相澤先生、今しれっと平和の象徴を「あんな男」呼ばわりしたよね?
そんな扱いでいいのか?
◇◇◇
場所を変えて、山岳ゾーン。
ここは山岳での遭難を想定して、岩肌が剥き出しになった山岳地帯を再現してある。
なんか懐かしいな、軍学校時代も冬のウラル山脈を登ったりしてたな。
「ではまずは山岳救助の訓練です!訓練想定としまして、登山客3名が誤ってこの谷底へ滑落。1名は頭を激しく打ち付け意識不明。もう二名は脚を骨折し動けず救助要請。という形です」
13号先生が説明すると、切島くんと上鳴くんが前に出て谷を覗き込む。
二人は、底が全く見えない谷底に驚いて声を上げる。
「「うわぁああ!?」」
「深っけぇえええ!!」
「二名はよく骨折で済んだなオイ!」
二人があまりにも驚くので、俺も少し遠くから谷を覗く。
うわ、ほんとだ。
シャレにならない深さじゃんこれ。
なんて思っていると、飯田くんが、駆け出して二人を叱った。
「切島くん上鳴くん、何を悠長な事を!!一刻を争う事態なんだぞ!!大丈夫ですかぁ!!安心して下さい!!必ず助け出しまぁす!!」
飯田くんは、谷底に向かって叫び、救助者の声を聴き取る仕草をした。
そんな飯田くんを見て、切島くんと上鳴くんが呆れる。
「おめーは早すぎんだろ」
「まだ人いねーよ」
まだ始まってもいないのに一人で勝手に救助訓練をしている飯田くんに対し、二人は冷静にツッコミを入れた。
真面目なのはいい事だけど、彼は真面目すぎる。クソ真面目だ。
「うおおお!!本格的だぜ!!頑張ろうねデクくん!!」
「う、うん!」
麗日さんが気合を入れて話しかけると、緑谷くんが顔を赤くして頷く。
こいつら仲良いな……
「じゃ、怪我人役はランダムで決めたこの3人です!!」
(((助けられる方か……!)))
最初に怪我人役に指名されたのは、飯田くん、麗日さん、緑谷くんの三人だった。
そしてこの三人を救助する役として選ばれたのが、八百万さん、轟くん、常闇くん、爆豪くんの4人だ。
爆豪くんは、『待てオイ!!何で俺が助けにゃならんのだ!!』とか『谷そのものを無くしちまえば問題ねえ!!』とか、ヒーロー志望とは思えない問題発言を連発した。
こいつ、緑谷が絡むとやばいなほんと。
そしてあまりにもやる気がない爆豪くんに轟くんが指図したのをきっかけに二人が喧嘩を始め、二人まとめて八百万さんにお説教された。
二人に説教している八百万さんを見て、クラスの皆は感心していた。
「すげぇ……立派だな八百万……」
「ああ……」
切島くんが素直に感心している一方で、峰田くんはしゃがみ込んで八百万さんの尻を凝視していた。
「ご立派……」
「クズかよ!!」
葡萄が涎を拭きながら言うと、切島くんがツッコミを入れた。
こいつマジでさっさと除籍された方がいいと思う。
その後は、八百万さんのお説教を受けて反省したらしい二人も救助活動に加わる。
八百万さんの“個性”で作ったプーリーと轟くんの氷で倍力システムを作り、常闇くんが
爆豪くんだけは、ただ引っ張り上げるだけの人だったけど。
「じゃあ次の組でラストだ」
相澤先生は、最後の組に同様の指示を出した。
最後の組は、ヒーロー側が俺、麗日さん、葉隠さん、緑谷くん。
要救助者側が梅雨ちゃん、爆豪くん、峰田くん。
案の定爆豪くんは、『何でデクに助けられにゃならんのだ!!』とブチギレていた。
緑谷くんにキャッチさせると爆豪くんが荒れそうだったので、ロープを下ろす役は緑谷くんに任せて、先に俺と葉隠さんで、麗日さんの“個性”で浮かされた爆豪くんをキャッチ。
次に峰田くんを引き上げるんだけど、なんか「葉隠来い葉隠…!」って声が谷底から聴こえてきた。
「緑谷くんごめん、交代。葉隠さんが腕疲れたんだって」
「えっ、うん!」
俺と葉隠さんは、峰田くんをキャッチする役を緑谷くんに任せて補助に回った。
緑谷くんが峰田くんをキャッチすると、峰田くんは血涙を流しながら絶叫した。
「チクショオオオオオ!!なんで葉隠じゃないんだよおおおお!!」
「ご、ごめん!」
峰田くんが逆ギレしながら緑谷くんをポカポカ殴ると、緑谷くんが反射的に謝る。
緑谷くん、そいつ今からでも谷底に叩き落としていいんじゃないかな。
なんて思っていると、葉隠さんが、逆ギレ中の葡萄に向かって注意をする。
「ちょっと峰田くん!真面目にやってよ!」
マッタクだよ。
お前なんでヒーロー科来たんだ、マジで。
俺達は先に(問題児の)爆豪峰田を処理救出し、最後は梅雨ちゃんを救出する。
谷底にいた麗日さんが梅雨ちゃんに“個性”を使うと、梅雨ちゃんの身体に結びつけたロープが軽くなったのを感じる。
「緑谷くん」
「任せて!」
俺が声をかけると、緑谷くんは空中に浮く梅雨ちゃんの下に両手を伸ばした。
緑谷くんのスタンバイが終わったので、下にいた麗日さんに声をかける。
「麗日さん、OK!」
「解除!」
麗日さんが“個性”を解除すると、梅雨ちゃんは緑谷くんの腕の中に落ちた。
「保護!」
「緑谷ちゃん早く降ろして。何だかとても恥ずかしいの」
梅雨ちゃんが僅かに顔を赤らめながら言うと、緑谷くんは顔を真っ赤にして慌てる。
「あと私、足を骨折しているの。ダメよこの体勢」
梅雨ちゃんが骨折している方の足を上げながら、自分をお姫様抱っこしている緑谷くんに注意すると、緑谷くんはさらに慌てふためく。
全員の救助が終わったため、俺は13号先生に声をかけた。
「要救助者、全員保護しました」
「はい終了です!」
俺が報告すると、13号先生が全員に声をかける。
一連の流れを見ていた砂藤くんは、俺達のやり方に感心する。
「ロープやら何やらと要救助者を浮かせてキャッチか……」
「ズ・ル・ウィ☆」
「いや別にズルくはねーだろ」
青山くんが決めポーズをしながら言うと、砂藤くんがツッコミを入れた。
青山くん、これ別に競争じゃないんだけど…
1回目の救助訓練が終わると、13号先生が全員の前で話をする。
「皆さん大変素晴らしい成果でした!1回目にしては!救助とは時間との戦いでもあります。まだまだ改善の余地が皆さんにはありました。即ち!まだまだ伸び代があるという事!」
「何か呆気ねーや」
13号先生の発言に対して、上鳴くんがポロッと失言をする。
おいおい、そんな事言ったら…
「気を抜くな」
案の定、相澤先生が地を這うような声で威圧しながら上鳴くんを睨みつける。
「まだ授業は続くぞ」
そう言って相澤先生は、先に次の訓練場へと足を運んだ。
それに続けて、俺達も次の訓練場へと向かう。
◇◇◇
次に向かったのは、倒壊ゾーン。
倒壊したビルが無秩序に散らばっている市街地を模した訓練場だ。
「で、次はこちら。倒壊ゾーンです!救助訓練の1回目という事で、今回は色んな状況を経験してもらいます。この倒壊ゾーンでの訓練想定は、震災直後の都市部。被災者の数・位置は何もわからない状態で、なるべく多くを助ける訓練です。8分の制限時間を設定し、これまた4人組での救助活動を行います。残りの16名は各々好きな場所に隠れて救助を待つ事。ただしそのうち8名は“個性”を出せない状態と仮定します。その8名は私が指定します」
「それってかくれんぼ!かくれんぼじゃん!」
13号先生が言うと、芦戸さんがキャッキャとはしゃぐ。
緊張感ないなぁ…
「簡潔に言うと近いですね。では、1回目の4人組はこちら!」
そう言って13号先生が指名したのは、麗日さん、爆豪くん、緑谷くん、峰田くんの4人だった。
「何でつくづくデクとやんなきゃなんねーんだよ!!」
緑谷くんと一緒にされた爆豪くんは、案の定ブチギレていた。
ここまで来ると、13号先生わざとやってるだろ。
「被害者を運ぶにあたって胸及び臀部にやむを得ず触れてしまった場合、それは何か罪に当たるのか否か…」
うわ、葡萄がまた何か言ってる。
相澤先生ー、こいつ最低発言してるんで断罪してくださーい。
「要救助者側が隠れて2分。それでは捜索訓練を始めます!震災直後、
何が起きてもおかしくない…ねぇ。
いや、絶対何か起こるやつじゃん。
さっきからずっと姿を見せないオールマイトも気になるし。
さて…と。
適当にどこか隠れときますか。
◇◇◇
俺が隠れてからしばらくして、俺の隠れている瓦礫の近くで足音が聴こえた。
この足音は…緑谷くんかな?
「おーい、誰か助けてー」
俺は瓦礫の中から、やる気のない声を上げた。
すると緑谷くん…と、峰田くんが俺のもとへ駆け寄ってくる。
「雪野くん!」
「緑谷くん、峰田くん」
「待ってて!すぐに助けるから!」
俺が助けを呼ぶと、緑谷くんが返事をした。
緑谷くんと峰田くんは、俺が隠れている瓦礫の外で何かをしている。
「なるほど。オイラの超くっつく球を使うのか」
「瓦礫をつければ簡単梯子の完成!雪野くん、球には触れないよう登ってきて!」
そう言って緑谷くんは、鉄パイプを瓦礫の隙間から挟み込んで降ろした。
パイプには、峰田くんの球と瓦礫がくっついていて、簡易的な梯子になっている。
「なるほど」
この使い方には、素直に感心した。
球は思ったより丈夫で、俺が梯子を渡ってもびくともしなかった。
普段の言動が最低すぎて忘れがちだけど、峰田くんの“個性”ってすごく便利なんだよね。
何かの形で軍事利用できないかな。
「よくすぐ思いつくな!」
「ヒーローの“個性”活用法を考えるのが昔から好きなんだ」
峰田くんが緑谷くんを褒めると、緑谷くんは照れ臭そうに頭を掻きながら答える。
俺は梯子を登って、瓦礫の隙間から抜け出した。
「助けてくれてありがとう」
俺が二人に礼を言った、その時だった。
――ドォン!!
突然、何かの破壊音と共に足元の瓦礫が揺れる。
異変を察知した俺達は、破壊音がした方を振り向く。
「ん?」
「な、なんだ!?」
「行ってみよう」
そう言って俺は、フードを被りバイザーをつけた。
すると緑谷くんと峰田くんも、互いの顔を見合わせて頷く。
俺達三人は、音がした方へと駆けつけていった。
そこには、仮面を被った筋骨隆々の大男がいて、男は左手で轟くんを掴んでいた。
「
「嘘だろ!?」
クラスで一番強い轟くんを倒した男を見て、緑谷くんと峰田くんは、驚きと絶望が入り混じったような表情を浮かべていた。
……いや、アレ、オールマイトでしょ。
体格と声が同じだし、何よりオーラが隠しきれてない。
ああ、なるほどね。
USJ事件を乗り切った俺達の前に
「オレ、先生を呼んでくる」
緑谷くんと峰田くんにそう告げた俺は、相澤先生と13号先生を探しに行った。
俺は、スタート地点にいた二人を見つけると、
「先生、
「何てこった。俺はまだ怪我で戦える状態じゃない」
「では……!」
「では、では、逃げて下さい!正面出口まで、早く!」
俺が報告すると、相澤先生と13号先生が棒読みで指示を出す。
いや、相澤先生はともかく、13号先生、あんた普通に戦えるでしょ。
自分でなんとかしてみろって事ね、ちくせう。
「逃がしゃしないさ、全員まとめて……死にさらせぇぇ!!!」
そう言って
すると、倒壊ゾーン全体にその衝撃が伝わっていき、周囲のビルが次々と崩れていく。
「くっ……!?」
振動が俺の方にも伝わってきて、土煙が舞い上がったので、咄嗟にフードに内蔵されたバイザーを目深に被る。
煙が晴れてきた頃、目を開けると、そこには嘘みたいな光景が広がっていた。
「マジかよ……」
倒壊ゾーンのビルは、
……いや、やりすぎでしょオールマイト。
こんなの、トラウマになる人が出てきたらどうすんの?
あと、倒壊ゾーンのビルの修繕とかいくらくらいかかるんだろ。
「よぅし、周りは壁になったな。一人たりとも逃がさんぞ」
「ああ……ウソでしょ!?皆早く逃げて!」
俺の近くにいた13号先生が、
茶番だなぁ……なんて思った、その時だった。
「でやああああ!!」
爆豪くんが、爆破を放ちながら
だけどその攻撃は、
爆豪くんは、
「逃げてえ奴は勝手に逃げろ!こいつは俺が潰してやる!」
「完全に見切られておいてよく言えたもんだ」
「オラアア!!」
爆豪くんは、さらに
それを見ていた峰田くんは、涙目になりながら喚き散らす。
「バカかよ、何で力量の差を考えねえんだ!どう見ても格が違えってわかんだろ!」
違うな、力量の差を考えてないわけじゃない。
あのバカ豪も、一眼見て敵の力量がわからない程バカじゃない。
あいつなりに、自分のやれる事をやろうとしているんだろう。
まあ、普段の言動がアレだし、普通にやばい奴っていう評価が覆る事はないんだけど。
爆豪くんは、
だけど
「痛いだろうが!!」
「危ない!」
仮面男が腕を振り下ろそうとすると、飯田くんが声をかける。
すると爆豪くんは、空中で身を翻して回避し、爆破で軌道修正して
「オラアアアアア!!!」
そしてそのまま、至近距離で背中に爆破を浴びせた。
爆豪くんは、着地した状態から態勢を立て直しながら飯田くんに声をかける。
「おい!人の心配する程強えんかてめえは!ああ!?」
爆豪くんの言葉に、飯田くんがハッとする。
「棒立ちしてんなら、とっととその辺の奴等逃がしとけよ雑魚が!」
「なっ…!何で君はそう憎まれ口しか叩けないんだ!」
爆豪くんが暴言を吐くと、飯田くんがムッとした様子で前に出る。
……うん、爆豪くん、言ってる事は間違ってないんだけど、言い方が悪い。
現場で同じ事したら即炎上案件よ?
それに皆、逃げようだなんて思ってないみたいだけど?
「おいおい爆豪、その辺の奴等ってのは無えんじゃねえのか?」
「1年A組20人」
「一応全員ヒーロー志望なんだけど!」
切島くん、八百万さん、麗日さんが前に出てそう言った。
三人の後ろには、他の皆も集まっている。
ふぅん……トラウマになる奴が出てくるかもとか思ってたけど、要らない心配だったみたいだな。
「………!」
「皆!」
俺達が歩み寄ると、峰田くんは助かったと言わんばかりに笑顔を浮かべ、緑谷くんも安堵の表情を浮かべる。
だけど、圧倒的に不利なこの状況が覆ったわけじゃない。
「ほう、随分勇ましいな。しかし……ふんっ!!」
すると
「お任せ☆」
「ぬおおっ!!オラァ!!」
「ふんっ!!」
青山くんがネビルレーザーで、切島くんが硬化した手刀で、砂藤くんが“個性”を使った怪力で瓦礫を砕く。
そして耳郎さんが音波で、俺が麻酔液入りペイント弾で
「今ですわ!!」
「行くぞ!!A組!!」
八百万さんと飯田くんが指示を出すと、主に近接メインの皆が
だけどその直後、
「ぬうううう!!!」
周囲には土煙が舞い、目を向けた先には、ピンピンした
「まさか全員で挑んでくるとはな。予想外だがその程度じゃこの俺は……」
そう言って
だけど彼の攻撃は、あっさり
「あっ」
「チッ!」
爆豪くんは
爆豪くんは、
だけど、それも左腕で軽く受けられた。
爆豪くんが掌から爆破を放つと、
「かっちゃん……あっ!飯田くん、峰田くん、麗日さん、蛙す…っ、梅雨ちゃん、僕に考えがある!」
爆豪くんは、
「ふう……流石に疲れてきたな。そろそろ〆るか」
「ヘッ、笑わせんな。まだまだこっからよ」
爆豪くんがニヤリと笑みを浮かべると同時に、緑谷くんが飛び出す。
「今だ!」
「行くよ!」
麗日さんは、走っていく緑谷くんとハイタッチをして“個性”を発動した。
その直後、梅雨ちゃんの舌が緑谷くんの身体を巻き取る。
「蛙吹さん!」
「梅雨ちゃんと呼んで!」
緑谷くんが指示を出すと、梅雨ちゃんが緑谷くんを思いっきりぶん投げる。
「オラアアアア!!」
爆豪くんは、
だけど
「いくらやっても……ん?」
「解除!」
麗日さんが“個性”を解除すると同時に、緑谷くんは轟くんのコスチュームに球をくっつけ、そのまま轟くんを回収して通り過ぎていった。
「爆発のタイミングで……」
「やった!成功!」
「ケロケロ」
緑谷くんが轟くんを回収すると、
轟くんを安全な場所に移動させた緑谷くんは、デコピンで衝撃波を放つ。
「ダメか……!」
「雑魚は引っ込んでろ!」
「野郎は俺がぶっ殺すんだよ」
「ぬぅ!!」
するとその瞬間、爆豪くんが
「死ねぇ!!!」
爆豪くんは、大爆破をゼロ距離で
「ざまあ!トリモチ完璧だぜ!これでもう動けねえ!」
「ああ!軌道上からの避難誘導もバッチリ。計画通りだ緑谷くん!」
「良かった……」
峰田くんと飯田くんは
麗日さんと梅雨ちゃんは、作戦を考えた緑谷くんに声をかけた。
「デクくんやったね!」
「お見事よ!」
「ありがとう、皆のお陰だよ。それに……」
そう言って緑谷くんは、爆豪くんの方を見る。
この作戦は、作戦をいち早く察して最大級の爆破で男を吹き飛ばした爆豪くんがいたからこそ成功した。
きっと緑谷くんは、今回の作戦の成功を爆豪くんのおかげだと思っているんだろう。
一方で、爆豪くんは拘束された
「う……動けん……」
「トドメだ。クソ
爆豪くんは、凶悪ヅラで
「ま……待て!私、私……!」
爆豪くんが
「私が来てた!!」
「「オールマイト!!?」」
オールマイトが決め台詞を言うと、皆が驚く。
………うん。
知ってた。
ったく、こんな事だろうと思ったよ。
俺は空気を読んで、敢えて皆にバラさずに戦いに参加したわけだけど。
本気を出してなかったのは、お互い様ってわけか…
「HAHAHA!!!実はちょっとサプライズ的に
他の皆は、怒りの形相でオールマイトを取り囲んでいた。
まあ、俺以外の皆は殺されるかもしれないって本気で思ってたわけだし、その後でこんな風におちゃらけられたら、そりゃあ怒るわな。
皆の鬼のような顔つきに、オールマイトは冷や汗をかいて顔を引き攣らせる。
「何か……すいませんでした……」
「「「「やりすぎなんだよオールマイトォ!!!!」」」」
オールマイトが申し訳なさそうに言うと、皆が一斉に怒鳴った。
「冗談にも程があるっての!」
「タチ悪すぎだって!」
皆は、行き過ぎたサプライズをしたオールマイトを一斉に踏みつけた。
これに関しては、全面的にオールマイトが悪いから仕方ない。
皆にいじめられているオールマイトを見て緑谷くんが苦笑いを浮かべていると、轟くんが歩み寄ってくる。
「あっ、轟くん」
「ああ!?てめえもこのクソサプライズ共犯か!?」
「悪かったな」
爆豪くんが轟くんを問い詰めると、轟くんは少し俯きながら謝った。
一方で、芦戸さん、飯田くん、麗日さんはオールマイトを責めていた。
「酷いよオールマイト!」
「ごめんて……本気じゃなかったんだよ」
「しかし緑谷くんは指を負傷しております!これは学校としては非常にマズい事になるのでは!?」
「もうダメですからねオールマイト!!ねえデクくん!?」
麗日さんが緑谷くんに声をかけると、緑谷くんはその場に尻餅をつく。
「いや……でもサプライズで良かった!」
緑谷くんが満面の笑みを浮かべながら言うと、飯田くんと麗日くんは呆れたようにため息をつく。
「緑谷少年……」
オールマイトが緑谷くんの言葉に感動していると、他の皆がオールマイトを睨む。
いや、「緑谷少年……」じゃないんだよ。
「『緑谷少年……』じゃねえんだよ!」
「サーセン!!」
上鳴くんがオールマイトを責めると、オールマイトは涙目で謝った。
「デクくん、早くリカバリーガールのとこ行こ!」
「うわっ!ち……近い……」
麗日さんが緑谷くんに駆け寄って心配すると、緑谷くんは顔を真っ赤にして動揺する。
こうして最初の救助訓練は幕を閉じた。
ちなみに1回目の山岳ゾーンでの訓練の組み合わせはこんな感じです。
アニメでわからないところは想像で補いました。
救助者側 要救助者側
1組目 常闇、轟、爆豪、八百万 & 飯田、麗日、緑谷
2組目 上鳴、切島、耳郎、瀬呂 & 青山、芦戸、葉隠
3組目 青山、口田、砂藤、障子 & 上鳴、耳郎、常闇
4組目 芦戸、蛙吹、飯田、峰田 & 轟、八百万、雪野
5組目 麗日、葉隠、緑谷、雪野 & 蛙吹、爆豪、峰田