デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ!   作:片桐きな粉

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第15話 置いてかれました、残念

 

 

 

 

「教授、いる!!??」

 

 

薄緑色の髪を揺らしながら私の部屋に入ってきた。その顔には湿っている土が付いている。全く、取ることすらもできないほどに子供なのか?

 

「少しは落ち着きというものをだね....」

 

少し彼女に説教をしようとすると強引に会話を進められた。

「教授!!早くカルアちゃんに治癒!!」

 

切羽詰まった顔で私の肩をつかみ引っ張ってくる。なんと強情なんだ。

 

 

「やれやれ....」

一応公認の仕事としてやるべき事はするのでその患者の場所に引っ張られながら行く。

 

 

彼女の相棒である鳥の背中に後輩ちゃんともう1人の知らない顔があった。

モエではないから恐らくあれが彼女の言っていたカルア、という人物なのだろう。

 

 

 

ほう。

まさに病弱、または儚いという印象が強い子だ。

血は出ているが既に見る限り止まっている。ではどこに怪我が....

 

 

「目、カルアちゃんの目が....」

 

目?

 

「べつにどちらとも何ともなさそうだが?」

 

両目にペンライトを当てて確認するが特に何も異常はない。

 

 

その旨を伝えると、急にカエデが挙動不審になり

 

 

「うそ、だってさっき黒い光があって..ぇ」

 

 

黒い光?あんなもん今の時代誰も使わないだろう。あんな生産性のないもの。

 

 

「見間違えたんだろう。今どき自己再生を使うバカはいない。第一暗いからそうみえたってだけでどうせこの子のモンスターがそういう能力持ってたってだけじゃないのか?」

 

 

思い返してみればカエデの取り乱し方は異様であったが、あまり深いことは気にしていなかった。

 

 

それでも「だって....それじゃあカルアちゃんは....」

と涙を流して膝を着く彼女をみる。少し頭を冷やす時間が必要そうだな。

 

 

「じゃあ仕方ない。しばらくこの子は預かってこっちで看ておこう。君は.....そうだな、5時間後くらいにまた私の部屋に来なさい」

 

そう言って倒れている銀色の少女を背負う。

 

 

「...ふっ!よいしょ、っと....お?」

 

 

軽っ。怠けて全く運動していないこの体でも余裕で持ち上げられる程の軽さだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おはようございます。

なんか左目がむずむずするけど結構快晴の朝でした。

またまた主人公の家のベッド...だけどこれ客用のやつじゃないねこれ。

 

カエデちゃんの柔らかい匂いに包まれてなんかすっごいいい気分。

というか....

 

 

 

「んぅ....」

なんでカエデちゃんが隣で寝てるんですかねぇ....

 

 

ちょっと揺らしてみる。

寝息を漏らして少し不満げに体を揺らしている。なんだこれ可愛すぎるぞ!!!!!!?

普通にとんでもない状況なんじゃないかこれ!!?

 

じゃあ楽しむしかないか

 

 

今度は頬をつついてみる。あ、目覚めちゃった。

 

 

「んんー?....カルアちゃん、起きた.....起きた!?」

 

眠そうな声から急に大声を出されたので耳がキーンとして反射的に手を引っ込めてしまった。

 

そんな私の姿を見た主人公ちゃんは慌てて布団を蹴飛ばし手がすごい勢いで動き

「ごっごめんカルアちゃん!!というか起きたんだね...良かった...」

 

 

 

と言って私の頬を撫でてきた。情緒

 

てかなんでみんな私の顔触ってくるんだい?全然ご褒美だからありがたいので享受しますが

 

 

 

しばらく主人公からのなでなでというイベントに舌鼓をうち、主人公ちゃんが疲れたのかまた寝て。

 

 

 

 

ちょっと経ったあと、出入口のドアがバタン!と開かれ、中から後輩ちゃんが飛び出してきた。

 

 

「カルアちゃん!!!!」

 

さっきも聞いたねこれ

 

 

と思ったらその勢いのまま私に抱きついて来たので、そのまま私たちはベッドにまた倒れた。

あれ!もしかして

 

 

「....良かった...カルアちゃ、ん...わっ、私のせいで、死んだんじゃないって」

 

 

涙を流して喉が少し痙攣しながらそう後輩ちゃんが私の顔の後ろでぽつりぽつりと話す。

ちょっと、口調が戻ってますよ

 

 

その意味を込めてモエちゃんの

背中をぽんぽん、と叩くと、モエちゃんは1回私を離し、向かい合う体勢になった。

 

 

あの...私が下だとなんというか....その.....

 

なんだか良くない気持ちになりそうになったけどモエちゃんの顔をよく見ると隈が少し出来ている。目の前で死にかけたから責任感じちゃったのかな?可愛いね❤出来ればもっと見せて欲しい。

 

 

 

モエちゃんがもう1回私に被さると

「ぐえっ」

お腹に急に衝撃が来たので声が出た。

 

 

その薄くも微かに存在感のある体を私に押し付け、

そのまま私の耳元で囁いてきた。

 

 

「もう、絶対離さないっすから。私が守ります」

 

その目に光が射していなかったのは多分日光の当たり方が悪かったからだろう。

 

 

 

 

あれ.....意外と重くなっちゃった.....?

まあヨシ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カエデちゃんが起きてから。

 

あの二人はどうやら支度を始めたらしい。もうAレートなったんだっけね?デカガエル倒してたっぽいし

 

「じゃこれにしまっす?[聖女の落し物]」

 

「いいね、とりあえずスタートダッシュとしてやってみよ」

 

 

[聖女の落し物]....ということは。

もうアニメでいうと2期が始まっているのか。そろそろミソラちゃんも再登場してくる頃だろう。まっててね❤

と思い、私も2人について行こうとすると、

 

 

「カルアちゃんはここからでちゃダメ。」

と言われた。どうして

 

「どうしてもこうしてもないっすよー!少しはこっちの気持ちもわかって欲しいっす」

 

傷つくところを見たくない、と言ってそうだった。むしろそれが見たいんだけど....

 

 

まあここで行くのは不自然かぁ.....はぁ........

 

 

 

 

 

と、言うことで。

 

ぼっちで自宅待機です。

 

 

『....アタシもいるけど』

 

お、そうだったね。アルカちゃんが出てきて私に後ろから抱きついてくる。当たってます...ありがとう

 

 

 

 

そういえば味わってくれてたね。どうだったんだろう

 

 

「私の目、美味しかった?」

そう聞いた。聴き逃してねぇぞ!!!

 

一瞬息を飲む音がしたと思うと、ながーーい沈黙の後。

 

 

 

 

 

 

 

 

『..............おい....しかったよ』

 

とひねり出された声が聞こえた。

悲しい。バックハグの状態じゃその顔が見れないよ。よよよ.....

 

 

 

と1人心残りが出来た...と思っていると、玄関の前から音が聞こえた。

あれ?こんな早めにあの仕事終わるっけ?

 

 

 

1回アルカの腕を解いて....解い....このままでいいか。

 

二人で歩きながら玄関まで歩き

 

扉を開ける。

 

そこにはこれまで見てきた顔じゃない奴がいた。

 

 

 

「やあ!先日は爺さんがすまなかったね。ボクの方から謝っておくよ。」

 

 

元がオレンジから毛先にかけて全体が半透明のうねうねした髪。私くらいの背丈。あとボクっ娘。

見るからに癖が強い。

 

 

「ボクのことを知らないだろうから自己紹介を。ボクはクネリア。どこにでもいる普通の女の子だよ♪」

 

 

キメ顔で私の前にいるその子は言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

わたし、こいつみたことある。

こいつ、つよさらんきんぐひとけた。やばい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

[エリュグリン]

契約のエリュジーンアニメ1期12話で披露された主人公風野カエデの契約モンスター、グリフォン(個体名グリちゃん)が進化した形態。緑の体毛は先にかけて黄色の装飾が増え、起こす風は瞬間風速180m/sを超える。凝縮して1本の空気の刃にすることも可能。

本来のルートでは篠崎モエの契約モンスター、フメイルの能力と共鳴し、主を守るという固い決意の元死の直前で復活を遂げ、その力でフロップスを討伐した__。

 

 

 

 

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