デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ! 作:片桐きな粉
よろしくお願いします
私たちは依頼者と連絡をし、無くした日に行っていたという花畑に来ていた。
「わあー!聖女さまってやっぱりこーゆーところよく来るんすかね?なんかイメージ通りって感じっす」
「そうなんです!普段は殺風景な部屋にいるだけなので、時々こう言った広々といた空間にいるのが好きなんですよ〜」
柔らかい雰囲気を纏った今回の依頼者、シトリンがそういう。
「ほえ〜」と気の抜けた返事をするモエを横目に、私は昨日教授から言われた言葉が私の頭の中を延々とぐるぐるしていた。
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「やあ、思ったよりも遅かったね。5時間後と言ったのだが」
「まあいい、それでこの子__カルア?だったか、を診た。その結果を君に渡そう。」
「__?なんだ、その顔は?言われたのだからその位はするだろう。血も涙もない訳ではないんだから....まったく、私を何だと」
「まぁとにかく、その紙を見ろ。......体力、魔力貯蔵量、その他...どの値も基準値を大きく下回っている。」
「そんでもって中身だ。私は目が良いから中まで見れるのは分かるな?」
「こいつが食事をとっているのを見た事はあるか?ある?.....そうか......おかしいな、たしかにどの臓器にも人間なら絶対に少しはあるはずのものがないのだが....これ以上の検査は色々面倒だからせんけどな」
「は?吐いた?......まあそうだろう。この体なら恐らくこれまで何も食べていなかったような状態だ。いきなりそんなことをしたらびっくりして胃に入らん。」
「というかこの子....君の子供...じゃないよな、そんな目をしなくても分かるさ。......拾った?そうか.....親は?」
「まぁ、とにかく。私から言えることは、この子を救おうとするなら多少なりとも重いなにかを抱えることになるだろう。それが業か、試練かどうかは分からないがね。」
「それと。君は表情に全部出やすい。「心配した」だとか「私のせいで」だとか思うのは結構だがこの子の前ではあまり出さない方が良いだろう。それは負担になりそうだからね」
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「____い?先輩?」
いつの間にか昼頃になっていて、モエが肩を叩いて来て私の意識は元に戻った。
「ああ、ごめんね」
「どーしたんすか?ぼーっとしてて」
何の気なしにモエがそう言って来たので、私は教授から言われたことを掻い摘んでモエにも伝えた。その時モエも寝ていたから伝わっていないだろう。
全て伝えると少し悩むような素振りを見せた後、モエは
「うーーーん.....でも、まあ私達にできるのは1つっす。今後カルアちゃんが傷つかないように、立ちはだかる脅威を全て潰しますよ!!!!」
と笑って自分の腰に納めているメイスに触れた。心強いね
「にしても、全然見つかんなかったすねー?落し物ってやつ」
結構隈なく探しているつもりだけど、如何せんその花畑がデカ過ぎる。
「確かアクセサリーだったっけ?」
詳細情報でネックレスみたいなことを言っていたような
ここからはスピードを上げて捜索をすることにした。
しばらくした後、花を傷つけないようにゆっくりかき分け、探していると
「あれ」
明らかに花ではない煌めきを持つ物体があった。
ひとまずそれを手に取り、遠くの聖女さまに伝える。
「!それです!!!」
と目を輝かせてこちらに走ってきた。
「良かったぁ....本当にありがとうございます」
結構おてんばなのかな.....
私からそのアクセサリーを貰うと、直ぐに首にそれをかけ、安心したような表情を見せた。
モエもその声でこちらに寄ってくる。
「終わったっすかーー?.....おおー、めっちゃ輝いてるっすね....誰かからのプレゼントとか?」
と顎に手を当ててそう聞く。すると
「そうなんです....昔...きゃあ!!?」
シトリンさんが語り始めようとした時、急に風が吹き、その姿が目の前から消えた。
「先輩!上っす!!!」
モエの言葉で空を見ると、巨大なカブトムシのようなものがシトリンさんを掴んでいる。
「!いやっ、離して!」
身動ぎをするが全く動かない。
即座に私たちは戦闘準備を始めた。
「グリちゃん、行けるよね」
『あたりまえよ!今度はいけるぜ』
力が増し、体が軽くなる。
横を見るとモエも炎を纏って駆け出していた。
「よし!行きますよ!!」
「勢い良いのは良いけど花燃やさないでね!!」
先に走り出したモエにそう叫ぶ。
「え”っ」
「よろしく♪」
そう言って私くらいの大きさの手をこちらに向けてくる。握手しろと。死ぬぞたぶん強すぎるんだからあなた
でも多分断っても死にますね
渋々差し出された手を握ります。あら強さに関わらずスベスベなのね。
手を握っている際ふと顔をあげる。
うわっめっちゃニコニコなんだけど.....なんかしたっけ私。
というかアルカさん?誰か来たならそう言ってくれても...と思いアルカを見ると、なんとも言えない顔をしていた。なにそれ見たことないぞ
軽く力が籠っていた握手が離されると、私の後ろにも声をかけた。
「やあ、アルカ。20年振りくらい?」
え?もしかして繋がりあったの?この子宝石商でしよ?
『うん....久しぶり、クネリア。』
と少し喜んでいるような声色だった。関係は良好らしい。とりあえずここで戦闘とかじゃなくて良かった。
爺さんであれだからまず勝てるビジョンが思いつかないからね。
「うん♪....それじゃ、お近付きの印に、ボクのお城にごしょうた〜い!!」
と腕を引っ張られ、転ぶ__と思ったらそのままくの字でボクっ娘の腕にすっぽりとはまり、抱えられた。
これってもしかして
お姫様抱っこってやつでは
敵からされるのか......まあ美少女だからええか....
ドアを開けてぐんぐん進む景色をぼやーっと見ながら、そういえばドア閉めてない......というか書き置きとかもしてないなーと思いながらまた瞼を閉じた。
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[宝石商]
今の時点ではまだ謎に包まれているが、契約済みモンスターを集め、街に繰り出している、との噂がある。真実かどうかは分からないが、少なくとも警戒しておく事に損は無いだろう。
エイシュの独り言、より