デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ! 作:片桐きな粉
「にしても、生きてたんだね?連絡とかなかったからてっきり」
『....アタシたちがしぶといのは知ってるでしょ....』
と言うとあっはっは!と目の前のクネリアは笑い、
「それもそうだ!!....じゃあまずボクがアルカをあの時追い出したのは間違ってなかったってことでいいかい?」
と問いかけた。
『うん。....今私が自由になってるのはあなたのおかげ』
と素直に感謝を伝えた。
「えっ!そんな....いやいや........、それじゃあ、感謝ついでに戻ってくる気はないかい?」
『無い。ごめんだけど、今はカルアに付くよ』
「そっか.....もう宝石商には戻ってこないんだね」
少し残念そうにクネリアは答える。
『そう。....今のアタシは、ただのアルカだから』
「それもそうだね!!元はと言えばボクからの提案だったし。
....これでボクたちはようやく公式に平等な立場となった。そこでだ」
クネリアは急に体をアタシに向け、
「ボクたちで契約を交わさないかい?....といっても、モンスター同士だからただの口約束だが」
『契約?』
「そうさ。....ボクは暴力反対だからね。少々いまの当主の考えが気に食わない。次来る敵を教えるから、それをついでに倒しといてくれないかい?.....報酬は、そうだね....あの子のお仲間を強化してあげるよ」
その空間にいたひとつの気配が無くなり、誰もいなくなった広間に、少女の声が響いた。
「アルカ戻って来ないのは残念だけど.....これも仕方ないかな....」
「でも♪」
「新しくイイコ見つけちゃった❤まさかアルカがあんなにお熱だなんてね.....これじゃあ入る隙がないじゃん!」
「でもでも♪....それじゃあ2人まとめてでも......?どっちもボクの好みだし❤」
なんかすっごい恥ずかしいことをした気がする!!!
気づいたら後輩ちゃんのことをぎゅってしてた。やべ、ドン引きされるぞ!って思ったけど撫ででくれたので多分大丈夫でしょう。
というか.....ずっと撫でてるねモエちゃん...そろそろ離しても
と手の拘束を解こうとすると
「あっ!ダメっすよ!!」
とモエちゃんから抱きしめてきた。
「カルアちゃんが初めて年頃な反応しててちょっと可愛いっすねー♪」
と揺らしてくる。やめてくれ、ご褒美だ。
てか嘘、戻ってきた時自分が使ってたベッドだと思ったけどこっち後輩ちゃんの方じゃん!?通りでなんかいい匂いがすると思ったわい
それからしばらくカエデちゃんが来るまで離してくれなかった。とっても良い時間でした。ありがとう
数日後。
私が後輩ちゃんの料理を吐いて以降、私の分は胃に優しい流動食みたいなのが増えていった。いまではちょっと固形が戻ってきたけど。
それでなんだけどさ.....
「はいっ!カルアちゃん、あーんっす」
毎回私の隣に来てモエちゃんがスプーンを向けてくるのはちょっとなんというか.....介護っぽくていや!
「もう自分で食べれる....あと、モエの食べるのも遅くなっちゃうから」
とそれなりに制そうとしたんだけども
「もう!そんなこと言って...だって、つい数日前まで大怪我してたんすよ?見た目は治ってても......それに、またあんなとこを見たら私.....嫌っす」
と真っ直ぐな目でこっちを見てきた。
助けを求めるために逸らした目を主人公ちゃんの方に向けると
「......」
おい!なんだその微妙そうな顔は!!!
という感じに、私の生活はモエちゃんによって食事、着替え、お風呂その他諸々全てキャリーされていきましたとさ!おしまいおしまい
___とはならずに
「え!?モンスター大量発生!?場所は....すぐ近くじゃん!?」
はい始まりました2期後半のメインイベント、レイドですわ
先に言っておくと先導したのはあの聖女ちゃんね。もちろん変態貴族もくる。でもたしか大きい敵は....うーーんと、誰だっけ....
なんかチビのおじさんの印象しか無かったけど....まあ印象に残らないならなんでもいいでしょう。どうせ強化した二人で勝てるっしょ
と楽観視していると、急にアルカから
『アタシたちも行くよ』
との声が来た。珍しくやる気があるね。
『まあ.....うん』
濁したな今。じゃあボクっ娘関連じゃん!!教えてくれよそこの相関図をよぉ!!
ということで私も玄関を飛び出す直前の二人に駆け寄り、
「今度は、私も行く。」
と言った。
「ダメだって!」
「そうっすよ!!だって「お願い。....それが、必要」」
通れ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
言葉を遮って懇願した。結果は.....
「...わかった。」
「ちょ、先輩!?ダメって言ってたじゃないすか!」
やった〜〜!!
許可げっちゅ!
「ただし!!!」
追加で何かあるらしい。よく聞きます
「絶対に無理しないこと!怪我だけは絶対にしないで。戦わないで逃げてね」
おっけー!と首を縦に振る。
つまりは怪我(自傷以外は)しないで、(目的以外は)戦わないで逃げて、(2人の前以外で)無理しなければいいんだね。楽勝じゃん!!任せてください
よっしゃー!いくぞ!!!!!!
ということで来ました時刻は大体午後の7時あたり。
街のハズレの森奥からガサガサ聞こえてきます。
いや〜〜!襲われちゃう〜〜!
そのまま私に突っ込んでくる、なんてことはなく。
私に近づいてきたゴキブリ型のモンスターを隣にいたモエちゃんが
「ていっ!」
と持っていたメイスで叩き潰していた。
おお。
虫、いけるんだね......
モエちゃんは更に後ろに自分のモンスターを召喚し、様々燃やしながら突き進んでいた。
「よっしゃー!どんどん進んでいきますよー!」
「おっけー!グリちゃんも風飛ばしてこー!」
『はいよ!!』
うわっかまいたち飛んでった。
ブーメランみたいに弧を描いてどんどん割いていく。小さめ(この世界基準)のモンスターだからサクサク切れる。凄いね
今の私じゃ普通に敵いません。顕現すれば行けるけどね!!
また後ろをちょこちょこと歩いていく。
すると、
「___おや、また出会ったな。小娘」
また来たよ。ルビウスさんちっす。死んでください
でもまだ死なないんだよなー....はぁ
モエちゃんはすぐさま私を自分の後ろに隠し、
「カルアちゃんは近くのどっかに隠れててくださいね。」
とカエデちゃんからも言われた。
あれ、知らない流れだぞ....?
ルビウスさんって部下に任せて最後出てくるくらいで今回終わりじゃありませんでした...?
「雑魚が2人に増えたところで....まあ今回私は非常にイラついていましてね、鬱憤ばらしに付き合ってもらいましょうか!?」
とでかい声を出している。ちょうるさいんだって
「3度目の正直っす。今日は確実に仕留めます」
「了解。援護するよ」
と2人は戦闘態勢に入り、攻撃を始めた。
あれ、またぼっちになっちゃった.....
隠れてろって言われてもここ暗すぎてわかんないよぉ....
と少し歩いていると、
「いてっ」
誰かにぶつかった。
んー?....なんかどっかで見た事あるような
「なんなの.......ってアンタ、」
あ、声でわかった!ミソラちゃんだ!!!!
そういえば合流してたね。失敬
「アンタも討伐依頼?」
と聞かれたので頷いておく。
ミソラちゃんは「そ」とだけ言って歩き出した。
私もそれについて行く。
「__ちょっと!?なんで着いてくんのよ!?」
と言われてしまった。まあまあ良いでは無いか
協力した方が楽とそれっぽいことを言って無理やり納得させ、一緒に歩いていると、空気が急に重くなり、目の前に巨大な気配が現れた。
「なに、これ.....?」
ミソラちゃん驚いてるね。アルカちゃんがこっちの道さしてたから何となく気付いてたけど多分こいつかな?
『そう。これを倒すのが....クネリアからの依頼』
え!?ボクっ娘からの注文なのこれ!?
だって私の目の前にいるのはさ、
どう見たって女の子だよ?なんか機械っぽいけど
『ギ、ギギ.....目標を確認、排除シマス』
喋り方も機械なんですか?
そうして私たちの戦闘は始まった。
―――――――
個体名[アンバーオルカ]
元宝石商。遠い昔の研究者が自然発生モンスターを人為的に創った人工モンスターNO.2。
自由奔放なNO.1、命令に忠実なNO.0と違い、全てにおいて自堕落。何にも興味を示さない。
ある日、研究所の一室が何者かによって壊され、NO.2が脱走した。
それ以降の事は分からないが、人工モンスターはそれ以降も増え続けているので、もうその研究者の眼中に無いのかもしれない。