デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ! 作:片桐きな粉
でかいゴーレムが、あらわれた!
じゃないんですよ
名前はなんか忘れたけどこいつも人造モンスターでしょ?
なんだったっけ......どっかで見たような....うーん
あ!!!
そうだった。
巻末のスピンオフの4コマで主人公たちがユニオン街に着く前...ってやつでボクっ娘に壊されてたやつだ!!!
いや〜思い出せてよかったはっはっは〜
はぁ?
仕事押し付けやがったなあいつ
自由奔放とはいえどそれは違うんじゃないの!?
と不満を外に出しているとアルカちゃんが気まずそうにしてた。
ん〜....しょうがないなぁ!!
私以外で感情を歪ませないで欲しいのでちゃっちゃと倒しますか...
ということで使っちゃいましょーー!
「けん『オット、アブナイ』」
口を後ろから封じられた。
おい誰だ!!!
後ろを向くとキューちゃんが私に手を伸ばして声を出せなくしていた。
ちょっと監督!勝手に出番出てますけど大丈夫ですか!?
『ナイス、53。....そこで見てて』
ちょ監督!?
なんとこの指示出しはアルカちゃん直々らしい。うそーーー!!
せっかく食べてもらおうと思ったのに!!
というかなんで召喚もしてないのに出れるんですかあなた達
アルカちゃんはいいとしてキューちゃんもは何故
『....恐ラク、ワタシタチが純のモンスターで八ナイカらデショウ』
ほえ〜
そんなもんかぁ。
というか確かあのゴーレムってモンスターの攻撃は効かないんじゃ無かったっけ?
後半の方から召喚があまり戦力増強にならない場合が増えてたから多分こいつも.....
しばらくアルカちゃんの戦いを見ているとやっぱり全然効いていなかった。
まあ、だよね。
めっちゃいい状況。使わざるを得ない、ってやつ。
最高じゃないか。
キューちゃんに状況説明をし、離してもらう。
ありがとう。これで食べさせられるよ
「顕現。」
またまたまた私の元にアルカちゃんが強制的に戻ってくる。めっちゃ焦ってるね、可愛いよ❤
『なんでっ!!任せてって言ったじゃん!!』
そんな慌てなさんな。効いて無かったでしょ?
そんな感じのことを言うと黙っていた。おおよしよし、今から食べさせてあげるから元気だしてね
ということで!!
からんっ!
[両腕]
へ?
両腕?片腕じゃないの?
ほらアルカちゃんも驚いてますよ!どうなってんすか!?
でもアルカちゃんそこで戸惑ってると.....あーほら目変わっちゃった。
出来れば意識ある時に食べてもらいたかったなー
なーんて
近づいてくる雰囲気の違うアルカちゃんに腕を伸ばし、どっちから食べるのかな〜なんて思うと、私の両腕に一瞬黒い影が横切ったかと思うと肘から先がなくなっていた。
断面からは赤い水がぴゃ〜〜っと吹き出している。
!!??
口じゃないの!!?
驚きで数秒は痛みがなかったよ。
痛覚が戻るのとアルカちゃんの意識が戻る瞬間がほとんど同じで、アルカちゃんが最初に見た光景は私が断面を抱えようとしてるけどどっちもないから変な格好になってる私だろう。
「..き”っ”....こ゜っ....ふぅーっ....」
耐え.....耐えます!!!!!
ここじゃないね。一旦アルカちゃんの顔を見て安心しよう。
何も出来なかった後悔、約束を破った罪悪感、動かなかった自分に対する嫌悪でぐちゃぐちゃになっていた。
んんんんんんっっっ!!!!
これこれーー!!
大将!おかわり!!
あ、ない?そっか....
じゃけんさっさと倒しましょうね^^
再生してからがスタートです。行きましょー!
アルカちゃんは引きこもっちゃいました。気持ちの整理がつかないそうです。
鋏を片手で振り回して構える。かかってこいやー!
なんて思っていると、急に身体をそらされた。
瞬間、避けた場所に馬鹿みたいに早い速度で岩が飛んできていた。
『油断大敵デスよ、主』
動いた位置には糸が着いている。
すまんね、キューちゃん。
それじゃ解体屋さんはじめます!!
強くない?
キューちゃんの緊急回避いっぱい使ってるよ?
『少シ、ヤバいカモ』
だよね....
と
「__ぅごふっ!!?」
腹に思いっきり岩の弾丸当たっちゃった❤てへ
じゃなくてさ....
私はその勢いで崩れた街の家の残骸に打ち付けられた。
ヤバめ〜〜
どんどんその巨体が近づいてくる。
もう最初っからボクっ娘が倒してくれよ!!
無理だって!!!!
なーんて。
倒し方はもう分かっている。いまだとまだ完全に力を使い切れてないって、コト!
じゃあもうやることは分かるよね!
そろそろ戻ってきたアルカちゃんに聞こえるように私は言った。
「顕現」
『____________えっ?』
落ちた賽には、なんて書いてあったんだろう?
見えてなかったや
「大分しぶとかったわね.....」
絡んできた輩は以外にも厄介で、単純に力が強く、搦手が多い私たちでは苦戦していた。だけど
「先輩なんかめっちゃ強くなってないすか!?」
そう、モエが弾き飛ばされたとき、カエデの姿が急に変化し、持っていた剣が一回り大きくなり、その剣が空中を浮いたんだ。
そこからは一瞬だった。
前までは私よりもひ弱で戦闘もあまり得意では無かったのに。
私の強さってなんだろう.....
カエデがそのまま治安官を呼び、ゴロツキ2人組は連行されていった。
「でも、馬がやられちゃったね。せっかくシトリンさんが用意してくれたのに。」
『では、ここからは私が運ぼう』
私からユニコーンのホーキンが出てきて、馬がいた場所に自分を設置し、そう言った。
「おおーっ!さすが馬!様になってるっすね!!」
『馬じゃない。
そこからは何も無く、ユニオン街に着いた。
いや、元ユニオン街に着いた、というのが正しいか。
「なんすか....これ.....」
あれだけ繁栄の象徴だった工場からは煙が絶えず、外壁がボロボロでほぼ鉄筋だけになっている。
少し散策すると、どこもかしこも人気がない。
住宅街もタイルだけが残り、建物と呼べるものはほとんど無くなっていた。
「こんなに壊れてるなんて...」
ひとまず中心地にある協会に進むため、私たちは歩いた。
すると、
「!?まって、声が聞こえる!誰かいるかもしれない!」
カエデが叫んだ。
風を操るため少し人よりも耳がいい、と本人が言っていた。
私達もよく耳を済ませると
「.......、......、」
小さい声が微かに聞こえる。
猛烈に嫌な予感がした。私は、これを知っている?
「ちょ、ミソラちゃん!?」
堪らず聞こえてきた方角に全力で走る。
いた。子供だ。生き残りがまだ居たらしい。モンスターに見つかっていなかったんだろうか。
「___ミソラちゃ〜ん!早いっすよ〜〜」
後ろから声が聞こえる。
「こっちに居たわ。」
指を差した方に、3人で歩く。
そこには、前まで見ていた顔が、トルミンの聖女に預けたはずの姿が、その華奢な腕が、その体が。
まるで