デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ!   作:片桐きな粉

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第3話 めっちゃ痛いよこれ!!??

 

 

 

 

 

結構上手くいったんじゃない?

 

自己評価結構高いよ?

 

あのシーンはアニメ一期であった場所だ。あの後私が居なかった世界線では主人公ちゃん、風野カエデは嫌味な貴族みたいな敵役、ルビウスに助けられ、借りを作ってしまい、しばらくダル絡み()されるという少し可哀想な展開。

それを壊して、さらに知って貰えるならこれほど都合の良いことは無い。

あいつが来る前に私が加勢することで事なきを得た。

まさか王子様に間違えられるなんてことは考えていなかったけど、これで面識ができた。

 

 

 

 

それじゃ、さっさとこの虫倒そうか。

 

 

「顕現」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私たちは契約の力を使うにあたってひとつルールを付けることにした。

 

『アタシの力を使う時には、必ず「顕現」って言うこと。

アタシはめんどくさいから出ないよ。』

 

「分かった。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

言葉を発した瞬間、脳内で賽子が周り、出た目には

右手、と書かれていた。

 

 

『うん、それじゃいただきまーす』

 

 

 

 

なるほど、そーゆー感じに食われる部位が決まるのねーと楽観していた。

 

私の中から巨大な鯱の影がでてきたかと思うと、瞬時に私の隣を横切り、

食いちぎられた。

 

 

「___ッ!!?」

 

 

とんでもない痛みが右手から襲ってくる。けどここは声を全力で出さないように我慢して、気づかれないように忍ぶ。

そうした方があとから色々良さそうじゃん!

 

 

『ふーん、結構イケるんだねこれ。』

 

 

 

 

私の手を咀嚼してアルカはそんなことを言っている。

骨ガジガジして可愛いね?めっちゃ痛いよ?

美味しく食べてね?これからが大事なんだから♡

 

 

 

 

スーッと痛みが引いたかと思うと、全身が膜に覆われ、体が創り変わっているのを感じた。

 

なるほど、こんな感じなんだ。

 

 

とてつもなく体が軽い。まるで私の体じゃないみたいだ。これならあんな虫も倒せるだろうという信頼感がある。

 

 

『アタシの力なんだから当たり前でしょ。』

 

 

心の声を少し意識して聞かせるようにして言うと、しっかりと反応をしてきた。

良かった、とりあえず心の中に留める事と伝わる事は区別出来ているみたいだ。

 

 

 

『というかめんどくさいから早く終わらせて。』

 

 

噛んでいた骨をバキッと噛み砕いて飲んだ後、心底ダルそうに言ってきた。まだ噛んでたんだ...

 

まあとりあえず、

「了解。それじゃあ....

 

 

 

「『一撃で終わらせるよ』」

 

 

声が重なった。

 

 

でかいヤツにはでかい技で潰すって相場は決まっている。

 

私はついさっき貰った力をまるで生まれた時から使ってきたかのように熟知していた。どうやら契約すると扱い方はあらかたインストールされるらしい。

 

 

 

背中から、大きな鯱を出す。出会った時よりも何十倍もでかいその頭は巨大な蜘蛛を覆い尽くす影を創り、地面をすり抜け大袈裟に口を閉じた。

 

 

『...一喰《イチジキ》』

 

技名があるらしい。そういえばこの世界はみんな技を使う時に名前を言っていたっけ。

 

 

まあもちろんその影はアルカ由来であるため、

 

「おげっ...まずっ...食えたもんじゃないね」

 

蜘蛛が潰れたかと思うとアルカが悪態をついていた。まあ虫なんて本来食べるもんじゃないしね。毒入ってそうだし。

 

 

 

 

ひとまず目の前の脅威は居なくなった。

 

 

休ませてるカエデちゃんになんて言おうかな...どう説明しようかな...と思いながら振り返る。

 

呆然とした顔でこちらを見ている主人公ちゃん。

柔らかめのくるくるした薄緑の髪色の、かつての人気投票トップ5に2年連続にランクインしていただけあって顔が良い!!!!

 

 

 

でも....どうしよう。

 

とりあえず主人公ちゃん、カエデちゃんに向かって歩き出す。

何歩か歩いたところで、急に力が入らなくなった。

 

『あ、魔力切れだ。』

 

 

 

うそぉー!

 

 

私の体が元の状態に戻り、失った右手は手首から丸くなっている。

なるほどねー、そういう感じに無くなるのか。血が流れ続けるよりかはいいかーと楽観した直後、食べられた時の体感何倍もの痛みが私を襲った。

 

 

 

「い”ぅ”......ぁ”ぁ”ぁ”っ”」

 

 

いや痛い痛い痛い!!!!!!!!

比べ物になんないぞこれ!!!?

主人公ちゃんは正気に戻ったのか焦った顔をして私に駆け寄る。

あぁー!!こんな状況じゃなかったらその顔を見たいのに!!痛みで全ての感覚が痛覚に集中して視覚も聴覚も機能しない。

 

 

多分なにかを言っているのだろうから、とりあえず魔力切れってことを伝えて、なんとか耐えようとする。

 

 

___あ、無理だこれ。

 

本当に痛くて気絶することってあるんだなーと思いながら私の意識は無くなった。

 

 

『●●!?●●●●●●!!』

 

 

外の世界ではなく、私の中から聞こえてくる声も今の私には聞こえなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「.....あれ」

 

また変な空間に来た。精神世界だよねこれ?次からそう呼ぼう。

二度あることはって言うしどうせまた来ることになるさ。

 

 

 

 

前は真正面にアルカが居たのだが、居ない。

周囲を見渡すと、私のちょうど横にくっついていた。

 

 

えまって急に近くない?ギャップ凄いよ??

顔が良いから許される行動だよなーと思いながら彼女を見る。

 

 

 

目を合わせた彼女は気まずそうにしている。

 

 

 

『....ごめん、』

 

 

なんの謝罪なんだろう?と思う。別にこれが契約だから特に何も問題はないんだけど...

 

 

ということをそのまま伝える。

 

 

 

『そこまで痛がるとは思ってなくて...魔力がきれたら直ぐに治るはずなんだけど...』

 

 

どうやら本来ならもっと早く治るらしい。

 

話を聞くと食べた蜘蛛にはやっぱり毒があったらしく、魔力と一緒に私の体に吸収してしまったため回復阻害が発生している、とのこと。

 

 

痛みの事は...どうなんだろう。原因はわかんないって言ってた。

 

 

 

「うーん、確かに食べられた時よりももっと強かったんだけどな...」

 

 

 

と呟くと、彼女は顔を暗くし、また謝ってきた。

 

 

『本当にごめん...』

 

 

心底後悔をしているような声色で抱きしめてきた。

 

 

急にスキンシップが凄いです。落ち着いてお嬢様!!!?

 

 

精神世界(推定)なのに凄いいい匂いがする。あすっごいこれ落ち着く...

...じゃなくて!!

 

 

 

 

 

 

私は考えた。

 

あっ、いいこと思いついたー!

 

 

 

実行しよーう!!

 

 

私も抱きしめ返す。

「....いいんだよ...?私もそれで助かったし、何より私が願ったことなんだからさ。」

 

 

『....でも、』

 

「それじゃあ、これからちょっとは外に出て、私を守って欲しいな。」

 

 

と、自分の罪だと思っていることの贖罪になるような事を言う。

 

 

『....分かった。』

 

 

 

納得してくれたようで何よりです。

 

 

 

まあ、普通に力は使いますけどね!!!!!

もっと強い感情を向けて欲しいぞ!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

______________

 

 

 

眩しい。

また精神世界?と思ったけどどうやら横になっているぽいし、家の天井のようなものがみえるのでおそらく普通の世界だろう。

 

軽く身じろぎをしようとするが、何かがひっかかって動かない。

 

 

「....んっ」

 

 

吐息が漏れた時、隣から物音が聞こえた。

 

 

「__ぉっ起きましたか!!?大丈夫ですか!!?」

 

 

叫び声の方向を見ると、血がびっしりと着いた包帯を取り替えようとしている主人公ちゃんの姿があった。

 

 

 

「___ぇ」

 

 

 

 

どうやら、主人公の家に居るらしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――・・・・

モンスターが人間に名前をつけることは本来はありえない。奴らは基本自分が好きに生きるために使う道具としてしか考えていないからだ。

しかし、例外もある。

もしそうなった場合、本来形成される関係性ではなくなり、親愛、友愛、もしくは狂愛のパラメータ上昇率が上がり、元の間柄には戻らないだろう。

また、契約違反はいかなる例も出来なくなっている。

 

 

 

エリュジーン公式ファンブック、エイシュ教授より

 

 

 







そうです。とある作品に感化されて書き始めました。なんとか好きな展開に持っていきたいです。
今はアルカちゃんが好きです。
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