デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ!   作:片桐きな粉

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新年あけましておめでとうございます、
今年も対戦よろしくお願いします!!









第三章 離脱と加入
第31話


 

 

 

 

 

 

「は...?」

呆然とするよりも先に声が腹の底から鳴った。

 

 

「なにやってんの!!?」

 

すぐさまモエの両手首を掴み、下手なことが起きないようにおさえつける。

 

 

「あ、ばれ、ない、の!!」

 

なおも抵抗し左右に振る手を壁に押して動けなくする

 

「ッ!離してっ!!離してよ!!」

 

 

普段の口調に取り繕おうともしない切迫した態度にカエデは焦る。

 

 

まだ動こうとするモエをなぜかカエデは微塵も動かずに止められていた。

 

 

(なんで..?モエの方が力強かったのに...)

 

そう思い、彼女の姿を改めて見る。

 

 

何も着ていないが、痩せこけた頬、土をつけたような黒い隈が付いていた。

 

「モエ....あなた...」

 

何か言葉を繋げようとカエデは言いかけるが、その後の絶叫でそれはかき消された。

 

 

「私が!今度こそ私のせいなんだ!!ぜんぶ!!!」

 

キンとした声が湿度を帯びた個室に響き渡る。

 

 

出入口に立っていたカルアが大声でびくっ!と体を震わせた。

 

 

「あの時だって!!私のせいなのにだれもそれを責めない...」

 

 

「誰か私を罰してよ!!!悪い子だって!私がダメだったって言ってよ....」

 

 

「叱って、叩いて、潰して......そうすれば、少しは楽になれるのに...」

 

 

 

 

そんな独白が続いた。

 

 

「......モエ.....」

 

 

「せめてさ、カルアちゃんにつけた傷の分自分を痛めれば、許してくれるかなって....いや、ただの自己満かぁ....」

 

抑えつけていた手首を離し、座り込んだモエの吐き出すような言葉を聞いていた。

 

 

 

 

「そんなこと、しても...カルアちゃんは喜ばない。」

 

 

「分かってるよ...だから自己満足なんだって。....そうじゃないと、もう私を守れない」

 

ぽつりぽつりとつぶやくモエからは諦めの感覚が漏れていた。

 

 

 

 

 

 

「___分かった。」

 

 

その時、横からふたりとは違う声が聞こえた。

 

 

「..カルアちゃん」

 

「カルア..ちゃん..?」

 

モエがゆっくりと首を上げてその姿を確認する。

 

 

「...あぁ....」

 

自分の体を

隠すこともせずカルアに近づいていく。

 

カルアもモエがいる方向まで歩いた。

 

 

真正面まで来ると、

 

「カルアちゃん、私ね、」

 

有無を言わせず被せるようにカルアは言った。

「これから、モエに、罰を与える。」

 

「え?」

 

 

 

その言葉に疑問を覚えた。

 

カルアはモエの肘と肩を手で支えると、その間の二の腕に

 

 

 

 

 

「かぷっ」

 

 

噛んだ。

 

 

 

「____え」

 

 

噛まれた本人はその場で固まっている。

 

 

「ふんむ....んっ....んっ...」

 

カルアは懸命に噛んでいるが、いかんせん素の力が弱すぎるため、モエに痛みが加わることはなく、ただくすぐったそうにしているだけだった。

 

 

 

 

(なんか甘噛みみたいで....良くない!!)

 

「カルアちゃん?もう..」

 

そうカエデが言うと、カルアは軽く頷き、口を離した。

 

 

「ぷはっ」

 

 

離した場所と場所を繋ぐ銀色の橋が出来ている。

 

 

事を理解したモエは目をぱちぱちさせ、

 

「か、カルアちゃん?今何を」

 

と問うた。

 

 

 

 

 

「モエが傷つけてって言ったから。私を傷つけたから、私もモエを傷つけた。」

 

 

「これで、おあいこ。」と真面目な表情でカルアは言う。

 

 

「.....なにそれ、度合いが違うでしょ....ふふっ」

 

 

「.....ほんと、カルアちゃんには敵わないなぁ...」

 

 

その顔は、笑顔を取り戻していた。

 

 

 

「もしそれでも足りないなら、毎日その傷を見てね。それが、モエの、罪。」

 

 

 

「.....ふふっ!こんな弱々しい痕じゃ、今日中に無くなっちゃいますよ!」

 

 

口調も戻っている。

 

驚いた顔をしたカルアの耳元にモエは近づき、囁いた。

 

 

 

 

 

「だから、毎日痕、つけてくださいね?カルアちゃん?」

 

 

「えっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「聞いてくれよ!!メイジー!いいおもちゃを見つけたんだ!!」

 

 

 

半透明の少女が氷の城の当主と話している。

 

 

 

 

「.....はぁ、その名前、嫌いって言ったの、忘れたのかしら?」

 

心底嫌そうに薄黄色に赤のインナーカラーを携えたツインテールの少女は答える。

 

 

 

「へ?ぁー!いや〜ごめんごめん!でさでさ、その子の話なんだけど!」

 

「あんたってほんとに自分の話しかしないわね...」

「アルカが懐いてるんだよ!!」

 

 

その言葉を言った時、文字通り空気が凍った。

 

 

 

「____なんですって?」

 

 

辺りに散らばった空気から形成された光の結晶が一瞬浮いたあと、地面に落下して砕け落ちた。

 

 

そんな様子を気にすることなく少女は話を続ける。

 

 

「あのアルカがもうそれはゾッコンでね!いやー珍しいものを見たよ」

 

あっはっは!と高らかに笑う彼女を問い詰めるようにもう1人の少女は聞く。

 

 

 

「教えなさい!!どんなやつなのよ!!」

 

 

肩を掴んでぐわんぐわんさせているため

 

「わぁぁぁぁぁぁあ!!暴力反対!!暴力反対!!!」

 

と叫ぶ。

 

「.....全く、せっかちなんだから....メイジーちゃんは」

 

 

「ねぇ」

 

 

キリと鋭い視線を向けると気まずそうに目を逸らし、観念したかのように

 

 

 

「ハイハイわかったわかった。もういいませんよーだ」

とぶっきらぼうに言った。

 

 

「ふん」

ツインテールの少女は鼻を鳴らし、不満を態度に出す。

 

 

 

「んーとね....特徴を言うなら......そうだね....うーん」

 

 

半透明の少女は言い淀んでいる。それにも腹を立てたのか

 

 

「なによ、言葉濁して。はっきり言いなさい」

と言った。

 

 

 

「なんというかね...小さい頃の君たちに似てるんだよね...メイ...じゃなくて....アイオラちゃんね...うんうん覚えてる。の小さい頃にそっくりなのよ」

 

 

「__は?」

 

 

「いや!!?がちがち!本当だって!!....見るからに幸が薄そうで、線も細くて、色素もうっすいのよ」

 

 

まぁ髪色は違うけどね、と笑った。

 

 

 

「アルカちゃんほんと溺愛!って感じでね...でもなんか普通にその子の体喰ってんよ」

 

「は?」

 

 

「美味しいらしいんだけどね、その子の悲鳴を毎回聞くと吐きそうになってるの本当にかわいいんだ!!」

 

 

「は???????」

 

 

「やっぱりその場で見れないのアイオラちゃん残念だよね....今度それとなくここに来るように言っとくから〜!!」

 

「は??????????」

 

 

「じゃね〜」と波乱を巻き起こした張本人は風のように去っていった。

 

 

 

 

 

 

興味を持った。

理由はどうであれ、あのアルカが気にいる人間。

自分にも似ている、ときた。

 

 

「いいわ。来なさい、人間。私が見極めてあげる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(なんで焼こうとしてんだぁぁ!!!)

 

(カエデちゃん鬼つえええ!!このまま逆らうやつらあれ流石に力無さすぎじゃない?)

 

 

(ほーん、なるほどね。噛みマース!!!)

 

(固い。咬合力が無さすぎて全然血すら出せないぞ......えっ毎日!???)







誤字脱字報告大変助かっております。
1部カエデちゃんの苗字が完全にあの板の人になっちゃっててとても恥ずかしかった....ごめん....




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