デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ!   作:片桐きな粉

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申し訳ない....ございません。




初投稿です(天下無双)


第35話

 

 

 

 

なでなで。

 

 

なでなで。

 

 

なでな「....ねぇ」

 

 

触る手が止まった。

 

『......なに?今忙しいんだけど?』

私を撫でるのが作業なんだとしたらまあその真っ只中ですからね。忙しい...のか?

 

 

「んなわけないでしょ。さっさと話を聞きなさい。」

また呆れたアイオラちゃんがため息をついた。

 

カエデちゃん達が外で戦い始めてもう出ても大丈夫だと思ったアルカちゃんが出現して私を全身で包むまで、2秒。

 

 

早すぎるね

 

その状態で何も聞かずに3分くらいだったから痺れを切らすのも仕方ないと思われ。

 

そういえばまだ感謝伝えてないじゃん?言わんとね

 

 

「あの...」

 

「?なによ白いの」

 

 

「ありがとう、ございます。服、かしてくれて」

 

 

「嗚呼、いいわよそんなことくらい。」

 

床汚されるよりも全然良いわよだってさ。素直じゃないんだから!誰かに似て!!...ああ家帰ったんだっけあの子

 

 

『....言ってくれれば全然創ったのに、布くらい』

 

頭上でアルカちゃんがいじけてる。

あなたふたりがいる場所だと出れないんだから無理でしょ!ここは素直に感謝するの!!

 

 

 

 

ていうか...

改めて考えてみて精神年齢がこの体の実年齢の倍は行ってそうな元大人が.....らすってどうなんでしょうか?

 

A、異常ですね。泌尿器科への受診をおすすめします。

 

ってなってしまう!!!

そうならない為に別の過程を考えよう。

 

身体の精神に引っ張られたってのはどうでしょう。

そうさせてください。じゃないと私の尊厳がどうにかなってしまいそうなんです。

推定身内2人ともう1人にバッチリ見られているんです。

暖炉の周りには着ていた服が干されてるんです。

 

 

もう...ほんとに...勘弁してください....

 

 

 

 

 

 

過去を振り返って真っ白になってしまった私をアルカちゃんがずっと撫でていた。ここまでが流れね。OK?分からなくても進めるぞ。

 

 

 

 

「そろそろ私、だるくなってきたの。用件だけさっさと言うわね。」

 

「宝石商、あなた達が全部倒してくれない?」

 

 

 

無理無理無理無理。

勝てるわけが無いでしょう?原作だと癇癪を起こした貴方がある程度を一掃してくれたお陰で何とか勝てたと言っても過言じゃねぇんですよ?

だってじいさんにすら勝ててないんだから

『...無理。』

 

アルカちゃんもそうだそうだと言っています。

 

 

『これ以上カルアを傷つける訳にはいかない。』

 

あそっちか。まあ戦って傷つけてくるのはアルカちゃんなんだけどな!ガハハ!!

 

 

『壊したいならひとりで壊せばいい。そのくらいの力、あるでしょ?』

 

そうだそうだ!!ここの敵勢力削るイベントがないとだいぶハードになりそうなんだからやってくださいよ!!

 

 

あ、またため息。長寿だとため息多いのかな?

 

思い浮かぶ半透明とオレンジの狂人

 

 

...やっぱりそうでも無いかも

 

「私は遠い親戚に会いに行く予定ができたから倒しはするわよ...めんどくさいけど。」

 

 

ただね、と付け足す。

 

「倒すっていってもいまの貴方じゃお仲間に毛が生えた程度の強さしかないのはやっぱり...母体が原因かしらね。」

 

 

そうなの?私?

 

自分に指を指すとアルカちゃんがちょっと不機嫌なった。

 

 

『...何?カルアが悪いって言うの』

 

「感情で言うのはどっちでも私いいんだけど、見てくれから分かるじゃないのよ。」

 

「少なくともばっちり健康体!って訳じゃないんだから、そのくらいは自覚しなさい。」

 

 

ちなみに契約時の身体が反映される、とのこと。

みんな死にかけの状態だからモンスター側が強くなりすぎることはないんだって!パワーバランスしっかりしてるね

 

まあ衰弱に衰弱を重ねていた私の体を宿主にした事でアルカちゃんは人一倍強いとんでもナーフを食らったようだね。謝罪謝罪。

 

 

「ごめん、アルカ。私のせいで」

 

何事もことばにあらわすのはだいじだからね。うふ

ここで声色をとても下げるの、ポイント

 

 

『...』

抱きしめる力が強くなった。

よほぉー!愛が堪らないぞぉ!!!!

これこれ!注文通りで助かる〜!なんてね。ちょっと圧迫が強くて折れるかも...

 

あ、ちょっと離れた。

空いてた手のひらが私の後頭部と背中を摩る

 

 

『カルアは悪くないから。謝らないでっ』

 

あっそんな震えないで!泣かせようとした訳じゃないんですよ

これマジほんとガチね。

 

 

 

 

「どうすんのよこの雰囲気...話がまた進まない..」

 

申し訳ない...しかし私は動けないのだ...

 

こんな進捗の度合いが果てしなく終わりから遠い状態を壊してくれたのは、帰ってきた2人だった。

 

 

 

 

 

 

 

「....意外と楽に倒せたっすね。こいつ」

 

燃えカスと少しの清涼感が残った山でそう言う。

 

あの雪を纏った巨人は、どうやら本当に今回の豪雪の犯人だったらしく、倒した途端街を覆っていた雪が全て消えた。

 

攻略は簡単だった。吹雪の向く方向をグリちゃんで調節し、そこにモエが高火力で焼いた。

ただそれだけであの大きい図体はみるみる溶け、死んだんだ。

 

 

「思ったよりも拍子抜けだったねー。...でもまあ、解決!」

 

 

自分たちが強くなったのか、これが特別弱かったのか、真相は定かではないけど、終わったことなので切り替えて元の場所にもどることにした。

 

 

 

 

「ただいま戻りました〜....っ!」

戻った時にカルアちゃんがいない。いや、正確にはカルアちゃんを傷つける元凶がカルアちゃんを体で覆っていたのだ。

まるでこれから何かをしでかす直前かのように

 

私が動くよりもモエが行動をしていた。

「その手、離せ!吹火(フーカ)!」

 

がら空きなその背中に向けて豪火球を放った。

 

カルアちゃんによく似た体に当たる前、服と空気の隙間に水の柱が出現し、火を飲み込む。

 

そして何事も無かったかのようにどちらも消滅をした。

 

 

『....また、邪魔が入る』

 

そう言い残し、あの偽物は姿をまたくらませた。

 

「「カルアちゃん!」」

また何かあっては遅いのだ。二人でカルアちゃんの元へ駆け寄る。

 

 

今回は何もされてないようだった。

良かった。あと一歩あの雪の怪物を倒すのが遅れていたら、と思うと背筋が凍る。

 

 

「というか...」

 

この風景を見ていたであろう人物に怒りを含んだ問をかけた。

 

「なんで見ていて行動しなかったんですか?アイオラさん。」

 

守ってやることも出来たであろう。脅威を排除することも。だから信じて任せていたのに。

 

 

 

「話をしていたのよ。あの子...正確には今はアルカと言ったかしら」

アルカ?あの偽物の名前だろうか。

 

「宝石商を倒すのに、この白い子を使うかどうか、とかね。」

 

目を細めてアイオラさんがそう言う。

 

 

 

絶句した。

そんなことにまで利用しようとするのか。

 

 

 

隣で奥歯を噛み締める音がする。

「....自分がカルアちゃんを食べたいからって、そんな事まで唆すなんて....」

許されない。

 

敵を倒すのには力が必要。カルアちゃんが戦うってことは...

そこまで頭が回ったモエはその目的にたどり着いたのだろう。

 

 

「性格の悪い...なんて言えない。なんて自己中なの...?」

 

 

仮にも契約ならば自分の主のことを考えるのが普通じゃないの?

意味が分からないよ....

 

 

やるせなくなった私はカルアちゃんについた毒を拭くように自分の体で塗り替える。

 

偽物の跡が無くなるように、私を擦り付けて。

 

 

「大丈夫だからね。カルアちゃんの脅威は、全部私達が倒すよ。」

 

 

そんな言葉を言いながら、しばらくカルアちゃんに触れていた。

 

 

 

手を離して、アイオラさんの方向を向く時に、ちらっと見えたカルアちゃんの顔は、少し困惑しているようだった。

 

 

 

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