デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ! 作:片桐きな粉
全て目を通しております。ほんとうに支えになっています
今現在、討伐を行っているカエデちゃん、ネクロちゃんを俯瞰で見ている。
なんで?さっき1匹倒しましたよ私
『なんでも何もあるか、オマエ!あの雑魚1匹に焼き切れてるじゃねぇか!』
焼き切れる?なんだそれ
『それも知らねぇのか...ガキの頃に契約をしたヤツらは決まって
魔力ですかね。わかりません!
そもそもアルカちゃんに頼りっきりなのでなにも知りません!
こんなことならもうちょいガイドブックとか読んどけばよかったかなぁ...?
でもキューちゃんの糸出したときはなんもなかったような.......意識なかったっけ、そういえば
『いきなりあの勢いで放出したらそりゃ内部に損傷もするだろ。大人しくしとけ、カエデの邪魔になる』
なんだこの羽毛。毟ってハゲ鶏にしてやろうかぁ!?おぉ!?
腕をのばして座っている地面の緑色の毛を掴もうとした時、お腹に手が回されて強制的に元の位置に...モエちゃんの膝の上に戻された。
今度は腕という名の矯正具に捕まって
「...べつに出ようとした訳じゃないんだけど」
「言い訳禁止っすよ〜」
声色はいつもと同じなのにすごい雰囲気が怖いです。助けてください
怒ってますよねこれ絶対。
いやでもワンチャン怒ってない可能性もあるかこれどうなんだろ
「....怒ってる?」
一応聞いてみた。
「?はい」
やばい
「確かにアレではなかったですけど、それでこれは大丈夫!ってなると思いますか?カルアちゃん」
ないです。ごめんなさい
「.....ごめんなさい。感情が制御出来てなかったっす。カルアちゃんは悪くないんですよ。」
「ただ、カルアちゃんには自衛の力を持っていて欲しいと思っていたんです。思ってたんですけど、その結果がこれだったんです。」
「私の身体が、弱いから」
理由これしかないでしょ。あと無理やりつけた痛み特価の対価くらい
「ッ!違う!......違いますよ。カルアちゃん。」
弱いでしょ(2回目)
低級も低級を1発打っただけで鼻血が垂れたんだぞこっちは
いくらこの状態での魔法慣れてないからとはいえアルカちゃんモードではポンポン打ってる訳ですし
「そもそも魔法は契約モンスターの補助があるからみんな打ちやすくなっているんです。カルアちゃんの契約したやつが.....」
モエちゃんが苦い顔をした
「...正直、協力してくれているとは微塵も思いません。....あのモンスターさえいなければ、カルアちゃんは怪我をすることも、あんな思いをすることも、身体を汚すことも、なかったのに...!!」
最後は震えながら言っていた。
やばい(2回目)
今回なぜか出てないアルカちゃんにヘイトがめっちゃ来てます!これ外にでた時点で敵対確定じゃないですかどうしましょう
「アルカは悪くない。私が全て望んだことだから」
「...そんなわけないじゃないですか...。頭おかしいじゃないですか...そんな契約。自分を傷つけることを前提としたものなんて、だめっすよ....?」
ん?おかしいぞ。なんかディスられたな私
「それでも、助けてくれたから、今ここにいる」
と言うと押し黙った。実際命を繋いでくれたのがアルカちゃんなのを知っている、知識としてあるからそこは飲み込まざるを得なかったのだろう。
それからふたりが戻ってくる間、締め付けられる腕の力が最初よりも少し強くなっていた。
「これだけ捕れれば十分って感じかな」
剣に着いたサソリの体液を振り払い、呟く。
数にして20以上は狩った気がする。
死体の核を全て回収し、袋に詰めている時に後ろから声をかけられた。
「自分、ほぼなんも出来なかったです...」
長い前髪が姿勢も相まって更に長く見える。
本人が言っていた通りまだまだ初心者のようで、隠れることに関しては人一倍操作が上手だったけど、攻撃の性能はまだまだのようで、一撃を入れても反撃が来るのを避け、また一撃とヒットアンドアウェイを繰り返してようやく1匹、と倒していた。
「なったばかりだからねぇ...こればっかりはしょうがないよ、ネクロちゃん」
お疲れ様、ナイスファイトと言っておいた。
そういえば、戦いの最中気になったことがある。
「あんまり見た事ない武器だったね。珍しい形」
ネクロちゃんが使っていたのは小さい鎌を2つ。ちょうど今の私のスタイルみたいだった。
「そうなんですよ...これ使い方難しすぎて...契約モンスターのやつなんですけど...」
とネクロちゃんの肩辺りが光り、小さい虫のような物が出現した。
「....カマキリ?」
にしては色が少々ピンクというか...
「ハナカマキリ型って言うらしいです。本人が言うには」
これまた珍しいモンスターだった。どうやら生態として隠れるのが上手い種らしく、その影響でネクロちゃんの魔法もそれに近しいものになったと
「名前はまだ無いらしいんです。話し声も自分しか聞こえないっぽくて、いろいろ稀有なんで困ってますよ」
と笑っていた。
どこで出会ったのか、と聞こうとした時に急いで口を塞いだ。
失言だったかもしれないと謝罪をするとネクロちゃんは「大丈夫ですよ」と言い、
「いつ契約したのか、自分にも分からないんです。記憶喪失なので」
と続けた。
「記憶喪失?」
「そうなんです。なので帰る宛てもないので隠れながら協会登録して、隠れながら施設をちょーっとお借りして...」
スレスレな生活を送ってました...と懐かしむような目をしていた。
「い、いやいや、犯罪それ...」
「待ってください!流石に登録してからはお金払ってますよ!?」
いろいろ疑問や疑惑は尽きないけど、今大丈夫なら大丈夫かと結論づけた。
宿に着いた時、ネクロちゃんの部屋がまるっきり私たちの部屋の隣だったことに偶然か運命か迷ったが、そんなこともあるかと納得して私たちは床に就いた。
隣の部屋から「隙間....隙間....ッ!」と震えるような声がしていたのは聞こえなかった。
何もいなくなった協会の裏側にて四角形の箱が動き、低い声が響く。
「見つけたよぉ......シィヤ...いや」
「いまはネクロちゃんだったかな?」
「あの時しっかり処理したと思ったのに...上手く隠れていたみたいだけど、お仲間が出来て気が緩んじゃったのかなぁ?」
湿度を帯びた笑みが箱から漏れ出る
「2回も楽しませてくれるだなんて、サービス精神旺盛だね。配信者になったからかな?」
「もう一度壊してあげるからね、待っててね、ネクロちゃん?」
設定なんて盛りに盛ったほうがお得ですからね。どんどん追加しましょう!!!!!!!!!
それはそれとしてモエちゃんの情緒がおかしいですね...一体誰がこんなことを...