デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ! 作:片桐きな粉
ルビウス嫌いなんだよな〜〜〜
まずその見た目。いかにも貴族。
全てを見下すような憎たらしい目でこちらを見てくる。
んでもって性格。見たまんま。傲慢だし残虐。
そして最後に...まあまあ強いところ。
こいつが強いせいでほとんど毎回の章で主人公ちゃんがルビウスと戦わされる強制イベントが発生していた。
「どうした?さっきまでの力は無いのか?」
うざってーーーーーー!!!!
「だかそちらの方が今は都合が良い。食らうが良い!
あの技も何回も見た。当たった相手を一定時間そのままの状態に固定して、抵抗力を無くすことに特化した害悪魔法。
確か3回目くらいの戦闘でカエデちゃんがでっかい鏡用意して逆に当ててたっけな。
でもまあ今はそんなもの無い。
『!!』
起き上がりかけた私に向かって流れてくる光を、アルカは私を守るように包んでその体で受けた。
「あ、アルカ...?」
アルカはそのままの状態で一切の動作もしなくなった。
それは待って本当に予想外
どうすればいい?
「おや、狙いが外れたか。まぁ良い。この際2人増えたところで楽になるだけだし、そちらも貰っておこう!光栄に思うが良い!!」
はいキレましたー!
アルカちゃんを傷つけていいのは私だけです。
てかあの綺麗な体傷つけるとか信じられないし。もう倒すしかなくなっちゃったよ。
私は亜空間からあの時作り出した武器を出現させる。
どうやら武器は契約の対象には使われないらしく、そのまま出てきた。
持ち手を添わせ、グリッブして持ち上げようとする。すると
「......おっ....?」
重力に任せて持ち手以外の場所が回転して地面に刺さった。
これ重すぎないか?力貰わないとこんなにも基礎能力が変わるのか
「ほう?それが貴様の武器か。気に入った、より手に入れたくなったではないか!!」
あーっはっはっはっは!!とまじで不快な音でルビウスが笑っている。ちょっとほんとに黙っててくれ。
「私も腕試しがしたくなってね。連れ去るまでの暇、少しチャンバラに付き合ってもらおうか、小娘」
と変なオーラが纏ってるなんかうねうねした剣を取り出して言っていた。
ちょまってほんとに重くてこれ引きずってるけど持てないよこれ!
ルビウスが斬りかかってくるのをゼーゼー言いながらバックステップで避ける。
ずっとこの重いのを持っているせいか、この体が弱いのか知らないけど普通にもう体力がありません。 やばいです。
「逃げてばかりで何もしてこないではないか。もっと楽しませろ!!」
と攻撃の手を緩めない。辞めてくれーーー!
1度しっかり距離を取りたいんだけど...と思った時に普通に持ち手を弾かれて私の武器が遠くに飛んでいった。
ちょいメートル先の地面に転がっている。取りには行けないだろう。
.....仕方ない、か。可愛い子がいる前でしか使いたくないんだけどな。アルカもいま動けないから、見る人もいない。
「....顕現。」
力を使いましょう。
…
「?」
ルビウスが見てくる。
あれ?いつもなら勝手に発動されるのに
「顕現。.....顕現っ!........」
何回言っても全く反応しない。どうして。なんで!!!
私にこの世界で初めて焦りが生まれ、額には汗が垂れる。不味い。
「...あの時の力は嘘か幻想か?....はぁ、どちらにしろ期待外れだ。」
まるで興ざめと言わんばかりの声でそう行ってきた。
不味い不味い不味い不味い不味い不味い
「そろそろ終わらせてしまおう。支配閃光《ドミネート・レイ》」
ああ、終わった______
「______ちょっと待ったーーーーー!!!!!」
汚ったない色の光が私の体を貫く前、誰かが私の体を押し、私は地面をゴロゴロ転がった。
そのまま10mくらい飛ばされた私は、その押してきた本人に話しかけられた。
「大丈夫っすか!?怪我してません!?」
と聞かれた。
顔を上げた先には、薄紫の髪を肩まで伸ばした主人公勢の後輩ポジション、篠崎モエがいた。
「大丈夫っすか!?」
私はさっき蹴り飛ばしてしまった少女に駆け寄ってそう声をかけました。
その気弱そうな少女は私の顔を見ると一瞬驚いた顔をして、直ぐに表情が戻って「ありがとう...ございます」
と言ってきた。
「もう大丈夫っすからね、お姉さんが悪者倒してあげるっす」
と自分も鼓舞して少女の前に立ち、戦闘態勢をとる。
「おやおや、邪魔が入ったと思ったらあの緑髪の仲間ではないか。私の噂は聞いているのではないか?」
「...んなもんタコが出来る程聞きますよ、なにやら子供を攫う変態が最近増えてるってね!!」
私は自分の武器のメイスを振り、目の前の悪党に叩きつける。
あいつはすぐに避けたらしく、少し奥から声が聞こえてきた。
「そんな小悪党とは一緒にしないでいただきたい。私はルビウス。いずれこの世界を支配する王となる男ですよ」
ルビウス。聞いたことがある。
このまえカエデ先輩から奴隷商人の話を聞いた時に名前が上がっていた。
そして私が介入する前に放とうとしていた魔法の色。
「...まぁつまりは悪。ってことには変わりないっすね。フメイル!!」
私は自分のモンスターを召喚する。
『あいよ!!!』
フメイル。私の契約モンスターのクジャクの羽を模した人型。
フメイルが私の持っているメイスに光を当てると、持っていた物が燃え盛り、形を変える。
「ほぉ....これは少し楽しめそうだ」
と目の前の悪党はなんか言っているけど、犯罪者の声は聞こえない。
「さぁ、制裁の時間っす。覚悟してください」
そう言い、私は再び武器を振りかざし、ルビウスと対峙した。
「さっきまでの威勢はどうした?こんな弱っちい炎で何も燃やせないぞ?」
「ハァッ!!」
さっきからずっと私は振り回している。当たっているのにまるでダメージを食らっている素振りが無い。これじゃあ私が振り回されているじゃないか。
「貴様もダメだ。少しは楽しめると思ったのだがな...そろそろ時間だ」
とルビウスは私に向けてその蛇腹な剣を向けた。
「....ッ!」
覚悟を決める。アレを使うしか......
と決意する直前、空中から聞き覚えのある羽ばたき音と声が聞こえた。
「カルア!いる!!?」
と叫んでいる。
キョロキョロと探し、私を見た。
「先輩。さきこっち手伝ってもらっていいですか。負けそうっすわたし〜」
と敢えて軽い返しをする。普通に勝てないから助けて欲しい。
「いまはそんな........まぁいいわ。相手は....ルビウス?」
やっぱり先輩は知っていたっぽい。
「あの時のガキか。貴様はもう良い。今の目当てはあの銀の小娘だったのだが....2対1では卑怯ではないか。私はもう帰らせてもらう」
と急に姿を消した。
「....銀...?ッ!モエ!カルアちゃんどこか分かる!?」
と普段からは考えられないすごい剣幕で突っ込んできた。
「カルアちゃんって子は知らないですけど...さっきあの悪党に襲われてた子助けたのが確か銀髪だったような...?」
というとまた顔が近づき、
「どこ!?」
と聞いてきた。
ひとまず元いた場所に戻り、噂の少女、カルアちゃんがいることを確認する。どうやら疲れて眠っているようだ。綺麗な顔が
「良かった...カルアちゃん....」
と先輩は眠っている少女の手を掴み安堵している。
この子ってカエデ先輩と面識あったんだなーと思って近くまで寄ってみる。
その時、私の気の所為かもしれないけれど。
確かにその少女から、カランコロン、と何かが何個か落ちたような音が聞こえた。
お気に入り数が1000人を突破しました。非常に嬉しいです。本当にありがとうございます。これからも楽しんでいただけるとと嬉しいです。
追記
週間ランキングに初めて100位以内に入りました。見てくださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます!!!!!
これからも頑張るぞ!!!!