デメリット有りの能力で、可愛い子達を曇らせたいぞ!   作:片桐きな粉

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第8話 後輩ちゃんの手料理です

 

 

 

 

「___ルアちゃん!カルアちゃん!!」

 

 

「...んぁ」

体を揺さぶられてだいぶ可愛い声が出てしまった。

 

目を開けたら主人公ちゃんが私を起こしていた。

 

「大丈夫!?また怪我してない!?」

とまた顔を近付けてくる。ちょっと顔良いんだからそんなに安売りをしないで欲しい

 

 

 

「ちょ先輩!?流石に近いっすよ!威圧感見えます」

 

あ、モエちゃんだ。助けてくれた人。後輩系だけど過去編で評価が一変したすごいキャラちゃんだね。覚えてるよあのエピソードがあった年の人気投票4位までいってたもん。

でもそういえばどうやってここまで来たんだろう。

 

一旦モエちゃんの方を見て感謝を伝える。

 

「....あ、りがとう...助けてくれた人」

まだ眠いから話し方がゆっくりになっている

 

 

「お、目が覚めたんすね、全然いいっすよ!!」

 

と快活な笑顔を私に向けてきた。くそっこいつも顔が良い。次はこの子にしようかなー?

 

 

「...でも、なんでこっちにいたの?」

 

と聞く。

 

「んー、まぁ隠しても面倒くさくなるんで言いますけど、私仕事終わってから散歩するのに最近ハマってて、たまたまこの山辺りを歩いてたら明らかに怪しいヤツが怪しいことしようとしてたんで止めに行ったっす」

 

 

というと、カエデちゃんは

「だから最近打ち上げ来るの毎回遅れてるんだ...」と言ってモエちゃんは気まずそうにアハハ....という顔をしていた。

 

 

 

 

 

「ねぇ、」

 

急に主人公ちゃんが真面目な顔をして私の肩を掴み、目線を強制的に合わせてこう問いかけてきた。

 

 

「カルアちゃん、私に隠し事、してるよね」

 

と。

うーーーーーーーーーん、流石に種をばら撒きすぎたか....?

 

でも、今じゃないよね。ある程度察して貰ってからまたしないと意味が無い。料理に近道がないように愛されにもそれなりの時間がかかるものなのだ。

 

多分疑われている本人は私の中に戻っているけどまだ動く気配はない。あれあの停止技って効果どんくらいあったんだっけ。

 

まあそれは後ででいいでしょう。

いまは隠し通すよ!!

 

「....1日2日で、そこまで言えるようになるほど、私たちは仲良くない。」

 

「紫の人、カエデ、助けてくれてありがとう。もう会うことは無いかもしれないけど、元気で」

 

 

といい、背を向けて歩き出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___ちょーーっと待ってください!この後先輩の家で遅めの昼ごはんの予定だったんすよ!ね?先輩!?」

 

「....え?まぁ、そうだけど...」

 

と急にテンションを変えた後輩ちゃんに戸惑いながらもそう答えた。

 

 

「私料理得意なんすよ!!リクエストあったら全然作るんで良かったら一緒にどうすか!?」

 

 

 

歩き出した私の足が止まる。

 

 

 

料理。食べ物。

「.....食べ物。」

声に出てた。

 

そういえばこっちに来てから何も食べてないなーと思う。

 

食べさせはしたんだけど食べたことは一度もないなー!

 

 

と考えると私のお腹からきゅるるるるーと可愛い音が聞こえた。

 

 

どうやらお腹の音は2人にも聞こえていたらしく、モエちゃんが

 

「ふふっ、それじゃあ決まりっすかね?」

と私の隣に来て、手を握ってきた。わぁいい匂い!手がすべすべだ!!!

 

 

 

「わたし、篠崎モエっていいます、よろしくっす!カルアちゃん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうぞ!食べてください!!先輩も!!」

 

 

カエデちゃんの家で開かれた簡易パーティもとい昼ごはんは、少し大きめのテーブルを埋めつくさんとする料理が並べられてあった。

 

 

「こっちが淡水魚のフライ、これがアボガドロサラダ。んでこっちがメインの五面鳥の姿焼きです!そんでこっちが....」

 

「おおーー!!」

主人公ちゃんが感嘆の声を上げた。

 

 

あの魚は見るからに鮎だし、アボガドロって何だよアボカドじゃないのあれ?あと7じゃなくて5なんだ....と本編であまり語られなかったエリュジーンの食事情を目の当たりにする。

 

まあでもいわゆる異世界飯みたいなのじゃなくて良かったと心から思う。多分カエルとか出てきたら普通に食べれないもん。

 

 

 

「おいしーーーーー!!!!...あれ、カルアちゃんこれ嫌いだった?」

 

だいぶ早いスピードで食べ進めていたカエデちゃんがふとこちらを見てそう言ってくる。そういえばこの子大食い特性だったね完全に忘れてた。あんまり語られないんだもん

 

「....いえ...食べたこと無いのが多くてどれがいいのか分からない...」

とそれっぽいことを言って誤魔化す。すると

 

 

「それじゃあこれどうっすか?癖がなくて食べやすいっすよ!」

 

と別の皿から丸いもの出してきた。なんだこれ

 

 

「出た!もえちゃんの得意料理!私これ1番好きなんだよねー」

 

と言って箸でその皿からひとつ持っていく。

モエちゃんは「あっまた!」と口を膨らますが満更でも無さそうだ。

 

 

私も食べてみよう。

 

 

「.....いただきます」

 

 

1口。

 

 

私の口にこの世界初の味覚が襲いかかってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふっ、そんな顔してくれるなんてこっちも作ったかいがあるっすー♪」

 

多分今私の顔はとんでもないほど綻んでいるだろう。だって美味しすぎるんだもん。

 

感覚としては前の世界で言ういももちみたいな感覚で、あまじょっぱい。

普通に初めて味覚を知ったみたいな反応をしてしまった。

 

 

「次はこれどうっすか?」

 

食べる。

 

 

「これはどう!?」

 

食べる。

 

 

「これはどうすか?」

 

 

次々にくる刺激にどんどん幸福になっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、体の容量的にも、臓器的にもあまり宜しくなかったようで

 

 

 

「...!」

 

すごい何かがせり上がってくる感覚がある。

一旦全ての動作を止めて下げようとするが、もう食道辺りまで来てる。

 

 

2人はそんな私の反応を見て不安そうに見てくる。普通に間に合わないです

 

 

 

「.........コプッ...は、離れて...」

 

と言ったあと、テーブルと2人にかからないように後ろを向き、胃の中の物を全て出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「申し訳なかったっす....」

 

モエちゃんは言葉の通り本当に申し訳なさそうにして私に謝ってくる。別にこれは私の管理不足だし、こういう曇らせはあんまなんだよな....

 

 

「気にしないで。...こっちも、ごめんなさい...」

 

と私も謝る。

 

気まずーーーーーーーーーーーーーーー

 

普通に床を汚してしまったことも普通に申し訳ない。本当に申し訳ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後処理と掃除をしていたら普通にまた夜が来てきた。

 

 

 

「せんぱーい!!もう夜ですし、私泊まってっていいっすかー?」

 

 

「んー?いいよーー!」

 

軽っ。女の子ってそんな感じにお泊まりするんだ。

 

 

「カルアちゃんは...一緒に泊まりますか!」

 

 

どうやら私も泊まることになったらしい。やったね

 

 

 

 

ベッドがある部屋はカエデちゃんのともう1つ客室用があったらしく、そこに私とモエちゃんは泊まることになった。

 

てか普通にお風呂に入る時にモエちゃんが「ほら!行きますよ!」と手を引っ張って一緒に入っちゃったんだけど。

私がいまは美少女だから許されている事だろう。役得役得。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人が寝静まった深夜12時くらい?私はふたつのベッドの奥側の方を使ってまだ眠れないでいた。

 

寝返りを打ってみるけど普通にこれまで気絶でしか意識がなくなっていないから寝方が分からない。

 

うんうん悩んでいると、突然頭の中からぷつん、と音がした。

直後、私の隣に質量が増える。

 

 

「...アルカ」

 

どうやらやっと停止状態が解除されたらし___い?

 

また雰囲気が違う。月の光で照らされたその目はまた琥珀色でなくなっている。

 

カラン、と3つの賽が雰囲気が違うアルカから地面に投げられ、その動きが止まった。

 

あれ、この音って.....

 

 

 

 

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