もしもデクが個性を持っていたら   作:フィル

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今回はAIのべりすとを使っています。


010 個性「動体視力」

 

 

 

始まりは中国の地方で発光する赤子が生まれたというニュースだった。

 

今では、報告事例が最初というだけであって、これより前から、個性の発現者自体はいたと言われている。

 

以降、各地で超常は発見され、今でも原因は判然としない。

 

いつしか超常は日常に、架空は現実に、

 

世界の総人口の八割が特異体質者となった超人社会、ある職業が脚光を浴びていた。

 

それはヒーロー活動だ。

 

 

 

 

 

 

ある世界において緑谷出久と呼ばれる無個性がいた。彼はオールマイトからワン・フォー・オールという受け継ぎ、世界を救った。

 

しかし、数多ある並行世界の一つ結果だ。

 

緑谷出久が世界を救う世界は多いだろう。しかし、その道は多くの分岐が存在する。

 

これはその多くの分岐の物語だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬だった。

 

最初に仕掛けてきたのは、巨大な斧を振りかざした大柄な男。風を切るような勢いで迫る刃に対し、出久は眉一つ動かさなかった。

 

「――そこだね」

 

パンッ!

 

乾いた銃声と共に放たれたゴム弾が、斧の柄の根元を見事に捉えた。男の握力では抗えぬ衝撃に、斧は呆気なく彼方へ飛んでいく。

 

「なっ……!? 奴の動きが見えただと……!?」

 

動揺するヴィラン達を前に、出久は既に次の獲物へ狙いを定めていた。

 

次の標的は、巨漢のヴィラン。全身に肉をまとったような男が「ブッ潰す!」と雄叫びを上げながら突進してくる。

 

「……甘いよ」

 

出久は最小限のステップでそれを回避すると同時に、ゴム弾を男の足元へ数発叩き込んだ。パニックになった巨漢は「うわぁああ! 足がぁ!」と叫びながら自ら地面に転がり、自重で悶絶している。

 

休む間もなく、筋骨隆々とした男が凄まじいスピードで背後から掴みかかろうとする。

 

「もらったァッ!!」

 

しかし出久はその殺気を完璧に察知していた。振り向きざまに男の脛を蹴りつけ、怯んだ隙に懐へ飛び込むと、渾身の力を込めた掌底を腹部に叩き込む。

 

「ぐふぉっ!?」

 

吹き飛ばされたムキムキ男は壁に激突し、沈黙した。

 

最後に残ったのは毒ガスマスクの男だ。

 

「クソッ……全員やられたのか……!? こうなったら……皆殺しだァ!」

 

取り出した小型のボンベを地面に叩きつけようとする。だが――。

 

パンッ! パンッ!

 

出久の放った二発の弾丸は正確無比にボンベを打ち抜き、中身のガスを空虚に撒き散らすだけに終わった。

 

「……まだやるの?」

 

出久がゆっくりと銃口を向ける。その静かな威圧感に、ガスマスクの男は完全に戦意を喪失したように膝をついた。

 

わずか十数秒の出来事。

 

五人のヴィランは一人残らず地面に伏せていた。誰一人として死んではいない。だがそのダメージは深刻であり、当分まともに動ける者はいなさそうだ。

 

出久は軽く息をつくと、慣れた手つきで銃をホルスターへ滑り込ませた。その表情には疲労の色もない。ただ純粋な作業が終了したかのような平静さがある。

 

「さて。そろそろ警察の人が来てくれる頃かな。それまで君たちは大人しく待っててね」

 

返事を待たず踵を返す出久の後ろ姿を見て、瓦礫の中で呻いていた斧男がかすれた声で呟いた。

 

「……なんだあのガキ……人間じゃねえ……」

 

その言葉には、圧倒的な恐怖と畏怖の感情が滲んでいた。

 

出久は何も答えず、現場を後にする。胸中で今日もまた一つ、「任務完了」と小さく呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個性「動体視力」

 

元ネタ「リコリス・リコイル」「錦木千束」

 

 





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