もしもデクが個性を持っていたら   作:フィル

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今回はAIのべりすとを使っています


08 個性「制空眼」

 

 

 

始まりは中国の地方で発光する赤子が生まれたというニュースだった。

 

今では、報告事例が最初というだけであって、これより前から、個性の発現者自体はいたと言われている。

 

以降、各地で超常は発見され、今でも原因は判然としない。

 

いつしか超常は日常に、架空は現実に、

 

世界の総人口の八割が特異体質者となった超人社会、ある職業が脚光を浴びていた。

 

それはヒーロー活動だ。

 

 

 

 

 

 

ある世界において緑谷出久と呼ばれる無個性がいた。彼はオールマイトからワン・フォー・オールという受け継ぎ、世界を救った。

 

しかし、数多ある並行世界の一つ結果だ。

 

緑谷出久が世界を救う世界は多いだろう。しかし、その道は多くの分岐が存在する。

 

これはその多くの分岐の物語だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これほどまでに——」

 

出久の眼前に広がる光景は信じがたいものだった。神々の義眼は単なる視力向上ではなく、常識を超えた知覚を可能にする。透視能力で敵の骨格を捉え、動きを予測。視界内の速度差を利用した時間停止効果で敵の攻撃を遅延させることができる。

 

「『千里眼』発動!」

 

出久の眼球が一瞬青白い光を放ち、周囲200メートル以内のヴィラン全ての位置と動きが脳内マップとして展開される。

 

「左前方32度に4名、右後方17度に2名……」

 

正確無比な動きで一人ずつ倒していく出久。彼の動きはもはや人間の限界を超え、まるで未来を見通す予言者のようだった。

 

「ふっ……やはりな」

 

「……あとは貴様だけだ」

 

出久の目の前に立っていたのは小柄で痩せた男だった。見るからに下級ヴィランといった風貌で、個性らしきものも感じられない。

 

「お前が噂の……ヒーロー志望のガキか」男は震える声で言った。「俺たちをここまで追い詰めるなんて……ただ者じゃないな」

 

出久は冷静に応じた。「もう終わりにしよう。抵抗しなければ命までは取らない」

 

「へへ……甘いな」男は歪んだ笑みを浮かべた。「これが最後の抵抗さ……」

 

その時だった。男の体が突然青く光り始めた。しかし—

 

「視認不能」

 

神々の義眼は即座に異常を察知した。通常であれば見えるはずのない「何か」が男の中にある。それは人間の細胞構造ではない……まるで機械のような精密さを持った「存在」だった。

 

「お前……何をしている?」出久は警戒しながら尋ねた。

 

「教えてやろう!私はネクサス計画の試験体だ!」男の体が変形し始めた。「最強の兵器となるはずだった……だが失敗作扱いされたんだ……」

 

彼の腕が金属のような質感になり始めている。明らかに人工的な改造が施されているようだ。

 

「個性操作実験か……」出久は呟いた。「そんなことは許されない」

 

「黙れ!」男は叫ぶと同時に跳躍した。「死ねぇ!!」

 

神々の義眼が警告信号を発する。「高速接近。防御姿勢をとれ」

 

出久は反射的に身を翻した。男の金属化した拳が空を切る。

 

「当たらんよ」出久は静かに言った。「僕の目は全てを見通している」

 

「未来予知」モードに入った。出久の視界に複数の可能性が映し出される。このまま逃げれば確実に捕まるが、正面突破すれば勝機はある。

 

「決めた」出久は静かに構えた。

 

試験体ヴィランが唸りながら襲いかかる。「死ねぇぇぇ!」

 

「未来選択——勝利へ」

 

出久の動きが変わった。相手の拳を紙一重で避けながら、肘関節を狙ったカウンターブローを叩き込む。

 

「ぐぁっ!?」

 

金属化した腕が砕け散った。それでも諦めないヴィランは口から煙を噴出させる。

 

「毒ガス!だが無駄だ」出久は既に透視で気管支の位置を把握していた。「弱点は——そこだ!」

 

掌底が鳩尾に命中する。試験体ヴィランは膝から崩れ落ちた。

 

「終わりだ」出久は言った。「君を元に戻せる方法があるかもしれない。だから抵抗しないでくれ」

 

---

 

「出久くん!」ミリオと通形先輩が駆け寄ってくる。「大丈夫か!?」

 

「はい。でもまだ終わっていません」出久は背後を指さす。「あいつらの仲間です」

 

建物の陰から二人の人影が現れた。恐らく残りのヴィランだろう。

 

「ミリオ先輩、通形先輩は捕虜を拘束して下さい。僕が彼らを迎え撃ちます」

 

「分かった!気をつけろよ!」ミリオが親指を立てた。

 

---

 

出久が待ち受けると、二人組のヴィランが姿を現した。片方は巨大な斧を持つ大男、もう一方は細身で杖を持つ男だ。

 

「まさか試験体がやられるとはな」杖の男が冷たく笑った。「だが我々は違うぞ」

 

「試験体?」出久は眉を寄せた。「さっきの彼のことか」

 

「そうだ」男は答えた。「ネクサス計画の産物だ。お前の個性も似たようなものだろう?」

 

出久の表情が険しくなった。「違う。神々の義眼は……借り物だ」

 

「なら遠慮はいらんな」斧使いが突進してきた。「その目を奪ってやるぜ!」

 

出久の義眼が輝きを増す。「予測完了。反撃開始」

 

斧の軌道を読み切り、出久は最小限の動きで回避。続いて足を払ってバランスを崩させると、首筋に軽く触れるだけで意識を刈り取った。

 

「次は貴様だ」出久は杖の男に向き直った。

 

男は苦笑した。「流石だ……だがな」その瞬間、地面が揺れ始める。「地属性の個性だ。お前もただじゃ済まんぞ!」

 

大地が裂け、巨大な岩の槍が飛び出してくる。出久は跳躍して避けたが—

 

「上だ!」空中で振り向くと、先ほどの斧使いが復活して待ち構えていた。「もらった!」

 

斧が頭上から迫る。しかし出久の口元には微かな笑みがあった。

 

「見えていたよ」

 

空中で体を回転させ、逆に斧の軌道を利用して男の後頭部へ蹴りを入れた。完璧なタイミングで斧が通過し、男は地面に沈んだ。

 

「地属性使いさん」出久はゆっくり着地した。「君の番だ」

 

杖の男は顔色を変えた。「嘘だろ……こんな簡単に……」

 

出久は穏やかな表情で近づいた。「降伏してくれ。無駄に傷つけたくないんだ」

 

男は諦めたように杖を落とした。「わかった……降参だ」

 

---

 

「全員確保完了です」出久は通信機に向かって報告した。

 

「良くやった」相澤先生の声が返ってきた。「すぐそちらに向かう。それから……」

 

一瞬の沈黙の後、「エンデヴァーも向かっている。説明が必要だな」

 

出久は小さく息を吐いた。「わかりました。待っています」

 

拘束されたヴィランたちを見渡し、出久は静かに思った。神々の義眼……この力にはまだ分からないことが多すぎる。でも今は—

 

「帰ろう」仲間たちのもとへ歩き出した。朝日が昇り始めている。

 

新しい一日が、始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個性「制空眼」

 

元ネタ「血界戦線」「神々の義眼」

 

 

 

 





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