マッドピエロ
散歩をしよ
思い立ったは金曜日、夜に響くは土の音
トリニティを歩くのは私
ここで一句
(ここに一句を挿入)
明日、私は休みではない。正確にいうと学校は休みではある
これを踏まえていうと、明日、私は休みである。厳密にいうとシャーレの業務により休みではない
これを踏まえていうと、明日、私は休みではない。正確にいうとシャーレの業務を除けば学校は休みではある
これを踏まえていうと、明日、私は休みである。厳密にいうとシャーレの業務を除けば学校は休みではあるがシャーレの業務により休みではない
シャーレの業務を除けば学校は休みだがシャーレの業務により休みではない私の学校は休みであるが休みではないシャーレの業務により休みではないのは明白である
"あれ、こんな時間にどうしたの?"
(ここに先生を挿入)
業務。
↑誤り
明日というのは、実は明日ではない
さっき言った明日というのは昨日の明日のことだからである
「先生こんにちは、先生こんちは!」
"こんにちは、ってもうこんばんはじゃないかな?"
選外。形而上学的嗅ぎタバコ入れを垣間見る。あらゆる人間に存在する部位だよ
(ここで先生に挿入)
先生と私の間に東風(tong poo)が抜ける。私は気狂いピエロだ。中国女はいない(3つ揃うのはよろしくないから)
今更ではあるが、気狂い(ひらがなで書くのはちょっと恥ずかしい)というのは少し不適切じゃない?教授(先生ではない)に倣い、マッドピエロとしておこう。
"何してたの?"
「散歩!」
私の横を並び歩く彼は先生(同様に、教授ではない)。人のことを気にかけすぎるきらいがある
公務員は大変そうなの
私たちは公園に辿り着く。私たちというのは私と彼(総員2名)
ところで、ここで豆知識を3つ披露します
1.アサガオとして知られる、蓄光性のある瓜科の野菜は、夜ひとりでに歩き出す。この現象は回遊と呼ばれ*1、自然淘汰の過程で定着したと考えられている*2。
2.毒きゅうりには毒がある*3。対して、白きゅうりは毒性を持たないことには留意が必要である。
3.ない
満足いただけましたか?
"これって、どこかに向かってる途中かな?"
「うん」
目的地に着けば、私はベンチに腰掛ける
「公園にいるって内緒だよ?」
"わかった"
同意が得られた。先生も横に。
ここは私にとって縁のある場所ではない。意味のある場所でもない。しかしアスファルト道との決定的な差異はベンチという構造体
座れるという機能において床と変わらないにも関わらず、休息の場という意味がそれに床とは全く違う役割を与えた
先生も同様であろう。構造的な差異を持たないその身体は、異なる意味によって生徒の前に立つ
スーツの彼もそんな感じのことを言ってた気がする。言いそう
ほとんど無意味な時間を過ごす。有意義な生活においては忘れ去られた虚無だ
なんとも喜ばしいことじゃない?
"前はもっと活動的だったって聞いたよ"
「そうかも……」
"何か心当たりはある?"
「うーん」
「うーーーん」
「深く考えることが減ったかな」
"それはどうして?"
「わかんない」
"そっか"
前よりかなり気楽かも。数少ない言えることだ
"最近、楽しいこととかあった?"
「そうだなあ」
「えっと」
「ないかも」
"え 散歩は?"
「なんていうか 楽しいっていうか
心安らぐ?」
"安心するんだ"
「うーん」
この問いは、徒に答えを出していいものだろうか。なんだか根源的
"散歩の話、聞いちゃった手前ヘンだけど……
きっと答えを出さなくてもいい話だったかもね"
「そうかも」
時間が流れる
答えなら知っているんです、先生。教えます、タンパク質です。ははは。
面白くないね?面白い答えじゃないから。面白い答えを考えるのは友人たちに任せた。