鳴海お兄さんと同じ拳法の流派の梁明霞と王張腱という二人と二度目の挨拶を交わし、鳴海お兄さんを信用しきれていない二人に私が勝君と一緒に襲われ、大変な事件に巻き込まれた時の話も頑張って伝える。
「
「そうです!」
私の言葉に怪訝そうに鳴海お兄さんをみつめる二人に「だから、その時の事は覚えてねえんだよ」と鳴海お兄さんは頭の後ろをポリポリと引っ掻く。
でも、鳴海お兄さんが助けてくれたのは本当です。
阿紫花のお兄さんもそうですが、貴方達が居なかったら私も勝君もしろがねさんもみんな燃える屋敷の中で死んでいたかも知れない。
「……
「むう、どうしたら信じて貰えますか?」
「そもそも人形がゾナハ病の原因というのが分からん上に日本人の学生が一緒に戦っているというのも信じられない状況なんだが」
「王さんも信じてくれない……」
しょんぼりと肩を落としながらキャンピングハット内の料理メーカーを使用して出てきたステーキを七枚も食べている男の人達を見つめる。
私ももう少しお肉を付けた方が良いのかな?
「まあ、信じようが信じまいがナルミがこの子を助けたのは事実なんだろうね。ギイも決死の覚悟で救い出す程に胸打たれたらしいからね」
そうなんですか?と小首を傾げながら、ワイングラスを揺らしているルシールおばあさんを見る。……そういえばツカサ君の持っていた写真の一枚をまだ持っているから、聞けるかも知れない。
「ルシールおばあさん、話は少し変わるんですけど。この写真の女性を知っていますか?」
「知っているも何もお前のご先祖様さ。糸色景、あたしが百年前に欧州圏で出会った日本人であり、今にして思えば世界の変革にはあの子が関わっていたのかもね」
「……じゃあ、この人が高祖母様?」
ひとえお婆様としとりお婆様のお母様であり、私の持っている『癒やしの力』を最も強く発現し、未来や過去を観る事も時を超える力を持っていたとも言われる。
「綺麗な人ね」
「いや、何か悪そうな雰囲気もあるぞ」
むっ、なんですか?
王さんは私の高祖母様が歴史上の偉人として載っている本を知らないんですか?確かに「明治日本を操っていた」とか「世界を手玉に取る妖女」とか言うつもりなの?
「そういや俺も学校で聞いたことあるな。『糸色財閥は怪しい力を持ってる』とか『秘密組織』とかなんとか。まあ、さすがに嘘だろうが……」
「…………」
その言葉に私は顔を逸らしました。