───日本帰国、数日後。
東京都みかど市になります。
回生の楔 序
命の馬鹿者は加藤鳴海に着いていった。
機巧人形の残骸は一つ残らず回収したものの、唐倶利武者の残骸は見つかっていない。おそらく事前に脱出していたのだろうが、フランシーヌ人形の創造主が絡んでいるのは明白だろう。
「オイ。白面、何しみったれた顔してんだよ」
「朝から嫌なものを見せるな、糟が」
「目上は敬えや、タコ!」
「いぎっ!?」
寝室の窓をすり抜けて、我が物顔で入ってきた糟のゴミみたいな顔を直視し、全身から妖気を放って威嚇するも拳骨を叩き込まれ、私は蹲ってしまった。
お、おのれぇ…!
我は人に生まれ変わっても貴様を苦しめた白面の者ぞ容易く屠ってやろうかと睨み付ける。しかし、シャガクシャは我が物顔で私の寝具に座る。
やめろ、臭くなるだろう!!
「…………貴様、脇に抱えたそれは」
「儂のメシだが?」
「私の作った野菜だ、痴れ者がァ!!」
「ケケケッ。怒ってやんの」
「許さぬぞ、シャガクシャアァ……!!!」
髪を振りかざして窓をすり抜けて、空に逃げるシャガクシャを押さえつけようとしたその時、シャガクシャよりも高く飛び上がる人影が───愛する
「クク、残念だったな」
「巓、貴女も人の事を言えないわよ。とらも野菜が欲しいときはお願いするように言ったわよね?」
「け、家来の反乱か?」
「私はお前の家来ではない」
そもその約束を交わしたのは十何年前だ。私は無関係の筈なのだが?と小首を傾げながら、野菜を取り返す。蒼月潮にタカれば良いだろう。
「儂のメシはどうするんだよ!」
「真由子に言え」
「……い、今はダメだ」
お前、また約束をすっぽかしたのか?という視線を愛する
全く蒼月潮のほうがまだマシだな。
「母様、助かった」
「ハハハ、気にしなくて良いわよ。それより私が個展を開いている間に勝手に結婚していた話を教えてもらえるかしら?ママはとっても怒ってるわよ」
「安心しろ、私は」
ポッと頬を染めてそう伝えると袈裟を着た
「ちゃんと成長しているのね。嬉しいわ」
そう言うと愛する
嗚呼、本当に心地好き……。