「あ、まだ自己紹介してなかったわねえ」
そう言うと彼女は、くるりと私達に振り返った。
「私の名前は」
「コロンビーヌでしょう。知っています、ちゃんと話は聞いていましたから覚えていますよ」
「あら!あらあらあら!マサルちゃん、聞いたぁ?あの糸色命が私の事を覚えているって言ってくれたわ。うふふふ、何だか不思議な気分かも♪︎」
嬉しそうにクルクルと回って笑うコロンビーヌに「まだ勝君は知らないから自己紹介はして下さいね」と伝えると、また笑顔になる。
本物に見えるけど、機械と人工皮革だ。
「最初の相手は彼、トルネード・ラプソディー!」
「来たか。対戦者!」
コロンビーヌの言葉に従って現れたのはラッパのような長髪を揺らす。風の流れが変わった?……違う、あのラッパに風が吸われているんだ。
「ミコトちゃんは此方の子が相手よ」
「抜かるなよぉ~~、兄弟」
彼の背後から現れたのは同機同種の
それに電光丸で防ぎきれるのかも分からない。
「それじゃあ、ゴォーーーーッ!!!」
ふざけた開戦の合図を聞くと同時に駆け出してきたトルネード・ラプソディーの胴体に巨大なプロペラみたいなものが飛び出し、急速回転を開始する。
成る程、切断技を得意とする
「刻んでやるよぉ~!」
「生憎、私を抱擁していいのは家族だけです!」
電光丸を引き抜いて高圧電流を叩きつける。
しかし、私の電光丸は弾けた。
「……まさか、ゴムの皮膚?」
「如何にも!オレの身体はお前のチャチな玩具でぶっ壊れないようにフェイスレス様に調整して戴いた特注品だぜ。他に手段がねえなら仏陀斬ってやるよぉ!!」
その言葉に思わず、小首を傾げてしまう。
「ゴムなのは、貴方の皮膚だけですよね?そのプロペラ状の武器は鉄製の物質。この電光丸が当たれば内部に高圧電流は流し込めますよ?」
それに、さっきの甘酒を飲んだときに分かった事を確かめるには良いかも知れません。ゆっくりと目を閉じて、ゆっくりと目を開ける。
『並行世界の転写』を、この世界に使う。
「糸色景様の神通力に準えるならば───」
「───天眼通なんて、どうでしょう♪︎」
ガシャン…!と彼の身体が地面に落ちる。
「ば、ばかなァ…!?」
そう言い残して、トルネード・ラプソディーは動かなくなった。しかし、勝君の方はまだ戦っている。加勢するのは、ダメですね。