私の心臓とゾナハ病の進行を止める方法を直接フェイスレスに聞くためスペースシャトルを使用する。ただ、スペースシャトルに乗るのは鳴海お兄さんだけ。
フウおじいちゃんは嫌がらせや冗談で言っている訳ではなく、鳴海お兄さんの強さを知っているから彼に託すしか無いのも私も分かっています。
「しかし、理解と納得は違います」
「私達の身体を治す理由はナルミのためか」
「ワシの片腕を奪ったアシハナをもう一度襲うかも知れないとは思わないのか?」
「アルレッキーノ、パンタローネ、貴方達はエレオノール姉さんのために戦うと決めているのでしょう?それなら万全の状態でなければいけない」
コロンビーヌは勝君についている。
おそらく大丈夫だと思うけど。やっぱり、ほんのちょっとだけ心配だ。いくら勝君が強くても戦えるのは人形を使っているときだけ、素手では劣ってしまう。
「どれお前で試し撃ちをしてやろう」
そう言うとパンタローネは右腕を突き出し、私の顔を狙うものの、直ぐに手を握って空気弾を撃たず、そのまま屋敷を覆うゾナハ病の「銀の煙」を蹴散らしに向かってしまいました。
いったい、何がしたかったのだろう。
「パンタローネの右腕に仕込んだ発明品、アレはお前の使っていた扇子のはずだ。アレを渡してしまえばお前は本当に戦えなくなるのではないのか?」
「そうですね。ですが、私は才賀の娘ですけど。これでも糸色家の娘でもありますから、最期くらい蛮竜を使おうと思っているんです」
私の言葉にアルレッキーノは
───ですが、限界まで熱量を上げてしまうと自壊する可能性もある。そうなったら如何に最古の四人でも修復することは不可能です。
「いつかお前にリュートを聴かせてやろう」
「……フフ、楽しみにしています」
アルレッキーノの激励めいた言葉にクスクスと笑った瞬間、彼の目が僅かに動いた。笑顔。そういえばフランシーヌ人形を笑顔にするために旅をしていたんでしたね。
もっとも私の笑顔では意味はないけど。
彼も戸惑っている。
「笑顔を見るのは、二度目だ。だが、あの少女とお前では違ったようにも感じる」
「笑顔は人其々ですよ」
私の笑顔は無理に笑っているように見えたかな?と小首を傾げながら頬っぺたを揉み、レッシュさんに治して貰った右腕を動かす。
……この腕で誰かを助けることが出来た。
お母様とお父様の自慢になれたでしょうか?