「フハハハハ!!ようやく決着を着けるときが来た!我が破壊と稲妻の剣を受け、今度こそ貴様をあの世に送ってやろう!!」
「お前なんかに負けるか!」
大鎌を振るうジャック・オー・ランタンを操り、狭い車両内でカピタン・グランツィアーノと戦う勝君の事を応援しながら飛び交う剣閃を見据える。
やっぱり以前は我流の大振りだったけど。今は私のプログラムして連結していた糸色流剣術の動きに近しく、さっきまで戦っていた糸色姿様を模造していた
「どうした!先程の吼えは偽りか、人間!」
荒々しく剣を振るうカピタンの挑発めいた言葉に勝君は乗り、彼の懐に向かってジャック・オー・ランタンを飛び込ませ、素早く引き戻す。
「なんだ?」
「これで席も天井も無くなった!」
その一言に私も周りを見る。確かに天井も席も私の腰掛ける一角を除けば何もかも切り裂かれ、破壊されて綺麗に何も無くなっていますね。
「フン。今更空に逃げるつもりか?」
「違うよ、もう逃げない」
「フ、フフ、フハハハハハハ!!ならば我が愛剣を以て貴様を断つ!受けよ、其処の糸色を倒した我が伝統ありし剣技ッ、その名も゛ぉ?!」
「お前の伝統なんて一秒で忘れてやる」
股下から脳天まで真っ直ぐ綺麗に両断されたカピタン・グランツィアーノの姿に思わず、私はキョトンとする。まさか勝君が
「ミコトさんがお前なんかに負けるもんか」
そう言ってくれる勝君に嬉しくなりますけど。なんだか騙しているみたいで、申し訳ない気持ちになる。私は、勝君にそんな風に褒めて貰っていいのでしょうか。
私の功績は全て糸色景様の遺してくれた大百科に頼っているものですし。
「マサルうぅぅ~~~っ!!!すげえ、すげえよお前!あんなゴリマッチョに勝つなんて!!」
「オレらも動けたら良かったのに、悪い!」
「ノリさんヒロさん!?わわっ、ミコトさんまでどうしたの!?」
みんなに抱き付かれている勝君を私も抱き締める。あのとき、あの屋敷で抱き締めたときより大きく強くなった弟の成長に私は幸せを感じます。
しかし、勝君は無茶しすぎです。
「勝君、治してあげますから」
「いやっ、その……いいの?」
「フフ、良いんですよ♪︎」
壊れた列車の瓦礫を退けてもらい、ポンポンと私は自分の太股を軽く叩いて勝君を招き、ゆっくりと彼の頭を撫でながら『並行世界の転写』を使い、勝君が傷付いていなかった瞬間を重ねる。
フェイスレスと戦うとき、私も行きますからね。
もしものときは鳴海お兄さんと一緒にスペースシャトルで向かってくださいね。