────決戦から二日後。
地球の終わりは訪れず、静かに穏やかに二日が経過し、勝君のおかげでゾナハ病を散布していたアポリオン達は機能停止し、今まで活動していた
ただ、フェイスレスは死んでしまった。最後まで彼の本心を聴くことは出来なかったし、貞義のおじ様としてまた過ごすことは出来ない。
「命、心臓の具合はどうだ?」
「上々ですよ。勝君と巓ちゃんのおかげです」
「フン。アイツの頑張りに報いてやっただけだ」
そう言う巓ちゃんは不満そうに顔をしかめつつ、ボロボロになったお見舞い品のフルーツを丁寧にカットしてくれるけど。どうして、こんなにボロボロに?
私の疑問に答えるように「シャガクシャに途中で襲われたからだ」と教えてくれました。シャガクシャ。とらのおじ様のあだ名なのでしょうか?
「ほら、リンゴだ。喰え」
「いただきます」
果物ナイフを突き刺したリンゴを差し出す巓ちゃんに顔を近付け、シャクリと瑞々しく甘いリンゴを齧る。リンゴは家庭菜園の範疇に収まるのかな?
「一年半、本当に面倒事に巻き込まれた」
「でも、楽しかったです」
「お前は鑑みる事を学べ。類とじじいが心配して私の方まで何度やって来たと思っているんだ」
「フフ、ありがとう♪︎」
「……お前の手術は明日だったな」
「うん。レッシュさんが主治医を受けてくれてね。お母様も補助についてくれるから安心です」
そう言って微笑む私に巓ちゃんは「余命は伸びるが、病気は治らないのか?」と問い掛けてきた。その問い掛けの答えは分かっているのに酷いです。
「二十歳まで、なんとか持つそうです。大人になったら一緒にお酒を飲みたいな」
「───なら、待っていてやる。しっかりと身体を休めて長生きする事だけ考えておけ。それにアシハナとのやや子が欲しいなら我慢は覚えろ」
「あうっ、そ、そう、ですね……」
そう、そうですでね、どうしましょう?
ちょっとだけ不安になりながら巓ちゃんを見れば自信満々に薬指の指輪を見せてくる。むぅーっと頬っぺたを膨らませて不満げに顔を逸らす。
「なんだ?拗ねたのか」
「……英良さん、来てくれないんです」
「まだ二日しか経っていないだろう。仕事や後始末の話をしているだけだ」
でも、鳴海お兄さんやレッシュさん達は来てくれたのに英良さんだけ来てくれないんですよ?なにかあったのかと心配になるんです。
大好きな人を信じているはずなのに、不安になるのは悪いことなのでしょうか?