翌日のお昼時、私はお父様と一緒に晴れて綺麗な空を楽しむ暇もなく勝君の写真を手に街の中を歩いていると幾つか話を聞くことが出来た。
厳つい顔の男と、銀色の綺麗な髪をした女の人と一緒に何処かに向かっていたそうです。おそらく、厳つい顔の男の人は鳴海お兄さんでしょうね。
私との約束を守ってくれたんですね。
「目付きが悪く、ガタイの良い男か」
「お父様、昨日お話しした人です。けほっ」
「ああ、確か加藤鳴海だったね」
「はい。ゲホッ、ごほッ」
少しだけぼんやりとする頭に私は手のひらを当てて、ひんやりとした冷たい手で熱を冷ましながら、お父様と一緒に鳴海お兄さんの家か銀髪のお姉さんの家を探すことにしました。
鳴海お兄さんのお家の場所を聞き、お父様と一緒に歩いていると喧騒が聴こえ始める。まさか、また勝君を狙っている人達の攻撃が?と不安が募る。
───けれど。その不安は簡単に打ち砕かれた。
「ピーチクパーチク喧しいッ!!要するにてめぇらは寄って集って小さな子供をブッ殺そうとする悪いヤツって事だろうが!!」
巨木のように力強く地面を踏み締め、全身の関節は無駄を一切省き、滑車のごとく繋がっている様な鋭く重いパンチが人形の顔を打ち、拳が深くめり込み、人形の頭部を粉々に破壊した。
その動きが伯母様の一瞬だけ重なる。
「……二重の極み…?」
ううん、今のは違う。
あれは純粋な打撃技だった。
「チッ。人が来やがったか……って、アンタ、才賀んとこの社長さんじゃねえですかい」
「お前は、黒賀の……いや、それよりもやはり勝を狙っているのはあのワルガキ共かッ!?」
お父様の怒鳴る声にビクリと身体を震わせて、殴り合いを続けている鳴海お兄さんとくろが?の人達を止めようと一歩前に踏み込んだ瞬間、片腕を失った黒い人形が目の前に現れる。
「へ?」
「ばっ、ソイツは違うやつだ!」
鳴海お兄さんの声が聞こえた瞬間、大きな人影に私は包み込まれ、うっすらと見えるのは銀髪のお姉さんが「しまった」と焦る表情だった。
黒い人形が襲われると思ったその時、私の身体は大きな手に引き寄せられ、黒い人形の振るう片腕を槍に見立てた一撃を、頭を砕かれて失ったばかりの人形が助けてくれた。
人形の衣装は引き裂かれ、歯車が舞う。
「───全く、あたしはブッ殺しに来ただけなのにお嬢さんを守ることになるなんざ想定外でさあ。それに才賀の
「あ、えと、ありがとうございます」
自分の人形を身代わりにしてまで私を助けてくれたロングコートにスーツ姿の男の人にお姫様抱っこされたままお礼の言葉を伝える。
ど、どうしましょう。
いつも発作の時に感じる痛みと違う。なんだか胸の奥がポカポカと熱く高鳴るようなドキドキとした鼓動に顔まで熱くなってしまう。
一体、どうしてこんな風に?