「はあっ!」
「病に侵されて尚も駆けるか!」
私の持つ電光丸は自動的に最適解を導きだし、アルレッキーノの攻撃を防ぎ、高電圧の衝撃を叩きつける。しかし、電光丸はあくまで護身用の発明品であり、殺傷能力は感電する程度に設定している。
リュートを盾にして電光丸の電圧打撃を受け止めるアルレッキーノを見上げるように睨み、鍔迫り合いの間合いで四次元ポケットに左手を差し込み、鞘を振りかぶって帽子を払い落とす。
「ヒューッ、やるじゃねえか」
「ナルミ、感心するより先に倒せ」
「お嬢さん、ご無理はしちゃダメですぜ!」
私の事を褒めてくれるのは嬉しいですけど。
早くそっちにいる
「その剣技に見覚えがあるぞ。ヒテン……そう、飛天御剣流と名乗る剣士がいた。
緋村家と結婚したのは叔母様の曾祖母様です!!私の曾祖母様は別の方とご結婚していますし、そんな不貞行為を糸色家は致しません。
とんでもない勘違いです。
「ヒテン……嗚呼、あの坊やだね。私も剣の手解きを受けたものさ、確かにあの子なら
「(うぅ、何だか知りたくない母方の交流関係に不安を抱いてしまいます。一体、どうすれば誤解を解けるのでしょうか。いえ、そもそも誤解なんですかこれ?)」
そう思いながら電光丸を鞘に納めて充電する。まだ私の作った刀は十秒毎に充電していないと使えず、もっと実用性を高めるために改造しないといけない。
「ゲホッ…ゴホッ、ゔぇッ…!」
ベチャッ…!と口許を押さえて電光丸を落としてしまった瞬間、私は地面に濁った血を吐き出して、ボタボタと鼻血が落ちる自分の顔が血の中に見えた。
やだなあ、死んじゃうよ、こんなの……。
「お嬢さん、無茶はダメって言ったでしょうが。アルレッキーノさん、あたしの大事なものを傷付けるなら相手になりやすぜ」
「いや、不要だ。いずれまた相見えるとき、糸色の姫君はフランシーヌ様と出会うことになる。それは否が応でも変えられぬ運命だ」
うんめい?
じゃあ、私の運命の分岐は鳴海お兄さんですね。あのとき、飛び込むと決めたとき、私はもうこうなることが決まっていたんでしょうね。
しかし、それは私の意志で決めました。