Fate/stay night×星のカービィ(仮)   作:ドコモ

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3:そらごと

遠坂凛は、ひどく混乱していた。

その原因は目の前で会話?をしている二つの影によるものだ。

 

「エッ!ジャア、カービィがボクを呼んだのはタダのジッケンってコト?」

「ぽよ!」

「エェ……。カービィ、マエも言ったケド、ボクってコレでも忙しいんダヨォ……」

「ぽよぉ……」

「マ、マァ、ボクはカービィのベストフレンズだからイツ呼ばれても全然イイんだけどネッ!」

「ぽよぉ!!」

「ジャア、ボクはモウ帰るヨォ。ツギは呼ぶタイミングをモウチョット考えてネ、カービィ」

「はぁい!」

 

どうやら、凛と会話ができそうな方の影は帰ろうとしているようだ。

せっかくカービィのことが聞けそうな相手が現れたのに帰られてはたまらないと、凛が声をかける。

 

「ちょ、ちょっと!待ちなさい!!」

「……ジャア、帰るヨォ」

「待ちなさいってば!!」

「…………アーモウ、しつこいナア。サッキからキミは何なんダイ?」

「それはこっちのセリフよ!アンタは一体なんなの?カービィと関りがあるの?」

「ハァ、ボクはカービィのベストフレンズ、マホロア。コレでいいカイ?」

 

マホロア、そう名乗る球体は気だるげに凛に返答した。

 

「コノ星に降りるトキにチカラも大幅にセイゲンされたし、ハヤク帰りたいんダヨォ。ヨウジがあるならサッサと言ってくれナイ?」

「アンタ、カービィの宝具で召喚された英霊よね?なら、聖杯戦争で私に協力する義務があるはずよ」

「マッタク、キミは心配性ダネェ。いくらコノ星がセイゲンしているとはイエ、“星のカービィ”がイレバ十分ダヨォ」

「何を言ってんのか全っ然わからないけど、カービィとは会話ができな……い……って――――」

 

唐突に凛を強力な睡魔が襲う。

抗することができないほどの睡魔に凛の意識は急速に闇に沈んでいく。

 

「クックック、ザンネン、時間切れダヨォ。モウ夜も遅いし、ボクがネムらせてアゲるネェ」

 

マホロアは、凛を小馬鹿にした笑みを浮かべながら凛にそう語りかける。

それに対して凛は一言、英霊召喚からの苦難への恨みを込めたかのような口調で言った――――

 

「この…………イカサマタマゴが……」

 

その言葉を最後に凛の意識は暗転した。

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

――――凛が眠ったあと

 

「……フウ、ヨウヤク帰れるヨォ。というか、カービィは彼女を助けなくてヨかったノ?」

「ぽよ?ぽよぽよぽよ?」

「……マア、彼女に危害をクワえるツモリは無かったけどネェ」

 

カービィとマホロアは、眠る凛を横目に会話を続ける。

 

「ジャア、今度こそボクは帰るんだケド……、カービィひとつ聞いてもイイ?」

「ぽよ?」

「――カービィは、この儀式がドウイウ物か分かっているのカイ?」

「ぽよ」

 

真剣な様子のマホロアの問いに、カービィは特に気負った様子なく答える。

 

「………………カービィ、ホントにキミはお人よしダヨォ……」

 

マホロアはそう言い残して、ブラックホールのようなものの中に消えていった。

その言葉には、呆れ、後悔、羨望、様々な思いが乗っていた。




カービィ:プロフィール

第五次聖杯戦争における最大のイレギュラー。聖杯戦争で犠牲になった名も無き誰かの嘆きが、天文学的確率の果てに楽園の星で微睡む“彼”のもとに届いた。そしてそれは“彼”が、聖杯戦争に訪れるには余りにも十分すぎる理由だった。
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