そのキバで僕を噛んでくれ!   作:松田ゐふ

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初めましての方は初めまして、松田ゐふと申します。
ヒロアカでもう一つ作品を投稿していますが、そちらとは違いギャグメインのオリ主が書きたくなり投稿しました。


ギザ歯が好きでなにが悪い!

 “個性”……大昔、中国で“光る赤子”が産まれそれに呼応するように、世界各地で何らかの特異体質を持った存在が確認されていった。

 かつては“異能”と呼ばれたその力は、世界を停滞させるには充分すぎる程、強力で特異だった。

 昔の偉い人が「超常が起きなければ今頃人類は恒星間旅行を楽しんでいただろう」という言葉を残すくらいには、世界は超常に適応するまで時間がかかった。

 争いが起き、混沌の時代が到来した世界で()()は誕生した。

 

 “異能”は“個性”と呼ぶようになり、それを悪用する者が好き勝手に暴れる。

 そんな者に対して“個性”を用いて戦う自警団が現れた。

 

 やがて自警団(彼らは)ヒーローとして呼ばれるようになり、職業として受け入れられるようになった。

 

 職業としてのヒーローが脚光を浴びる現代、多くの少年少女は憧れを胸に夢に向かって進んで行くのだ。

 


 

 皆さんには性癖がありますか?

 

 性癖……生まれつきの性質や性格、行動の偏りや癖を指す言葉だが、()なんて文字がつくからか、何時しか性的嗜好を意味するようになっていた。

 性的嗜好……フェティシズム、フェチ等色々呼ばれるが、要は自分が何に興奮するかだ。

 

 え?違う?うるせぇノリと勢いがあれば間違ったこと言っても誤魔化せるんだよ!マジレスすんな!ばーか!

 

 ゔうん……失礼。

 

 性癖は人それぞれだと思う。誰かに迷惑をかけない限りはどれだけ歪んなものであれ、好きにすればいい。

 

 ロリ、妹、ショタ、姉、王子様系、メスガキ、イケおじ、ハーレム、エルフ、わからせ、曇らせ、人妻、おばあちゃん、メガネ、メカクレ、チラリズム、巨乳、貧乳、デブ、ガリガリ、ケモノ、ドS、ドM、NTR……ここで挙げたもの以外にも沢山の性癖がこの世に存在している。

 それがどれだけ酷いものでも、僕は尊重する。

 

 原作の真面目なあらすじから、唐突に性癖について熱く語る、僕の独白(モノローグ)が始まって温度差で風邪を引く人が現れるかもしれないし、本題に入ろうと思う。

 

 僕は歯に執着している。

 より具体的に言えば、ギザ歯や発達した犬歯……牙が好きで好きで堪らないのだ。

 あの鋭い歯を見るとゾクゾクして高揚してしまう。

 

 今の話を聞いて引いた人がいるなら、すぐにブラウザバックして他の作品を読むといい、この作品より面白いものが巨万とあるだろう。

 

 それでもここに残ると言うなら君は同士だ。

 僕の物語をぜひ見てくれ。

 

 

 

 話を戻そう、つまり何が言いたいかというと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「切奈!一生のお願いだ!頼むその素敵なギザ歯で僕を噛んでくれ!!」

 

 

 

 

 

「イヤ」

 

「お願いします!!」

 

「拒否しまーす」

 

「そこをなんとか!!」

 

「ムリ」

 

「もう一声!!」

 

「ム」「リ」

 

「一生のお願いだから!!」

 

「それ8回目ね」

 

 そこには幼なじみに向かって、土下座をする僕がいた。

 僕は張理有(ばりあ)ハル、今をときめく男子中学生さ!

 そんな僕の目の前で、僕のベッドで寝転びながらお菓子を食べているのは、素敵なギザ歯の持ち主兼幼なじみの取蔭切奈(とかげせつな)だ。

 

「なんでさ」

 

「なんでってこっちが聞きたいよ」

 

「切奈ってギザ歯じゃん」

 

「気にしてるから言わないで」

 

「とってもかわいいから気にしなくていいと思うよ。ハルくんポイント1万点あげちゃう」

 

「全然嬉しくない」

 

「だからさ、僕に噛み付いて欲しいんだよね!」

 

「飛躍しすぎ」

 

 顔を上げて、切奈を説得するが一向に首を縦に振ってくれない。

 僕のポテチをギザ歯を使って噛み砕く様子を見ながら、昇天しそうになるのを堪えて、説得を続ける。

 

「1度でいいんだよ」

 

「その1回が嫌だって言ってるの」

 

「……勉強教えて」

 

「いいよ。どこがわからないの?」

 

「なんでそれはいいのに、噛むのはダメなんだよ」

 

「だって……一緒の学校行きたいじゃん」

 

「……頑張ります」

 

 いつもひょうひょうとしてるくせに、こういうこと言うのはズルいと思う。

 今日は説得を諦めて勉強でもしよう。せっかく切奈が教えてくれるんだから、志望校に合格しないと申し訳なさすぎる。

 

「そういや推薦どうだったの?」

 

「んー結果待ち」

 

「合格してるでしょ」

 

「なんでハルが自信満々なんだよ」

 

「切奈が落ちるなんて有り得ないから」

 

「あっそ……ありがと」

 

「なんで僕に推薦来なかったんだろ」

 

「普段の行いでしょ」

 

「失礼な……切奈以外に頼んだりしないよ」

 

「私にも頼まないで……ってそうじゃなくて日常生活とかの話。ハルって朝早くから“個性”使ってパルクール?だっけ、そういうのして何度か警察に怒られてたでしょ」

 

「仕方ないじゃん、“個性”を鍛えようと思ったら部屋の中じゃ狭いし……他の人に迷惑かけないように、わざわざ朝早く起きて練習してるだけなのに融通効かないよね」

 

「はい、失言」

 

「揚げ足取りやめてよね」

 

「今のは言質取り」

 

「煎餅食べる?」

 

「他にないの?」

 

「男子中学生のおやつに何を求めてんのさ……」

 

「可愛さかな?」

 

「あっそ……」

 

「どこ行くの?」

 

「台所……ケーキ取ってくる」

 

「あるじゃん」

 

 二月上旬……一足先に入試が終わった切奈は、僕の一般入試を応援してくれる。

 なら頑張らないといけない、ヒーローになるためにも一緒の学校に行くためにも。

 ケーキを持って部屋に戻るとまた勉強を再開した。

 

 

 

 

 

これは、少し性癖が歪んでいる僕が立派なヒーローになるまでの物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 と言うとでも思ったか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、僕が理想(ギザ歯)の幼なじみに噛み付いてもらうまでの物語だ!!!

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