そのキバで僕を噛んでくれ!   作:松田ゐふ

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ザ・修羅場3~これって賛美で合ってる?~

 数時間ぶりだね!ハルくんだよ!

 前回を見てなくてもわかるあらすじはっじまるよー!

 

 怒りますよ。

 

 トガちゃん!?なんで僕と()()の精神空間に!?

 

 愛ゆえです。

 

 愛かぁ……ならしょうがないよね!

 というわけで、なぜこうなってるかは前回を見てね。

 

「それでちゃんと説明してくれるんですよね?今、私は冷静さを欠こうとしています」

 

 真顔で淡々と詰めるトガちゃん、目の前には正座した僕(服きてる)と切奈(上ブラのみ)がいた。

 トガちゃんは、いつものカァイイ笑顔を一切見せず僕たちを見下ろす。

 なんだろう……修羅場多すぎない?今週入って二回目だよ?

 

「……ハルの童貞貰おうとしました」

 

「切奈ッ!?」

 

「……抜けがけはダメって約束しましたよね?」

 

「ごめん」

 

 笑顔のないトガちゃんの圧に、あの切奈が負けた!?

 飄々としている切奈を謝らせるなんて……僕にはできないことなのに、それをいとも簡単にやってのけるなんて……トガちゃん恐ろしい子!

 

「ハルくん」

 

「はい!」

 

「切奈ちゃんから聞いてると思いますが、私たちはハルくんが好きです。そしてこの状況を見るに、ハルくんも私たちが好きなんですね?」

 

「はい!その通りです!」

 

「……ならちょうどいいですね」

 

「は?」

 

「別にハルくんに怒ってませんよ?勝手にハルくんの前からいなくなったのは私ですし……他に好きな子が出来たかもって思ってましたし……まさかハルくんが私のことも好きだったのは驚きでしたけど」

 

「あの……なぜ服を脱ぐんです?」

 

「今からエッチするからです」

 

「ふーん……は?」

 

「だって私たちの気持ちを知っているならもういいでしょう」

 

「2話続きでこれなのかよ!?」

 

「何言ってるか分かりません」

 

「なんでわかんないの!?」

 

 そりゃそうか……それ知ってるの僕だけだもん。

 

「さてシましょうか」

 

「待ってくれませんか?」

 

「待ちません」

 

 僕の抵抗も虚しく、再びベッドに押し倒され上に乗られる。

 おかしいなぁ……こういうのって僕がリードするもんじゃないの?まぁいいけどさぁ。

 

「トガ先輩ずるい」

 

「抜けがけしようとした悪い子はお仕置です。そこで私たちのイチャイチャを見ていてください」

 

 トガちゃんは、有無を言わせず切奈を正座させると、僕の服を捲り指でなぞる。

 白の下着に身を包んだトガちゃんは、とてもカァイイくて大変エッチだった。

 

 僕はもう口では抵抗していたが、心の中では……

 

「峰田すまんな!先に童貞卒業させてもらいますわぁw」

 

 と調子に乗っていた。

 

 僕も非童貞かと、15年間連れ添ってきた童貞に別れを告げて、新しい人生を歩もうと考えていると、トガちゃんから冷えきった声が聞こえてきた。

 

「は?」

 

 トガちゃんは僕の()()を掴んでいた。

 勘のいい皆さんなら分かると思うけど、左腕にはかつてトガちゃんがつけた噛み跡があった。

 

 そう()()()のだ。

 

 雄英に入学してすぐに切奈に噛まれて、傷跡が上書きされた箇所だ。

 

「……これなんですか?」

 

「噛み跡だね」

 

「誰のです」

 

「……切奈の」

 

「……そうですか」

 

「あのトガちゃん……なんで僕の右腕を掴んだのかな?」

 

 ハイライトの無い目で、僕の右腕を掴んだトガちゃん……正直な話何をされるかはわかっていた。

 当然、僕が止めるわけがない。むしろバッチコイって感じだ。

 

「ん……ん……チウチウ」

 

 右手首に鋭い痛みが走る。

 トガちゃんの犬歯が僕の皮膚を貫く痛みだ。

 血がドクドクと溢れるが、トガちゃんはそれを飲んでいく。

 その姿がとても妖艶で美しく、かつての思い出が蘇ってくる。

 

「トガ……ちゃん」

 

「チウチウ……チウチウ……ぷはっ……ハルくんもっとして欲しいですか?」

 

「うん……好きなだけチウチウしていいよ」

 

「ハルくん……大好き」

 

 僕とトガちゃんは二人の世界に入った。

 このままベッドを血で染めて、その上で交わるのも悪くないかな、なんて思っているとふくらはぎに痛みが走った。

 見なくてもわかる切奈だ。

 鋭いギザ歯がはふくらはぎに刺さり血が滴る。

 

「ハル、私もいるから!」

 

「邪魔しないでください」

 

「そっちこそ!初恋だかなんだか知らないけど……ハルを独り占めなんてさせない!」

 

「先に独り占めしたのはそっちですよね」

 

「そ、それは」

 

「じゃあ、今からハルくんのことを二人で噛んで、どっちが一番か決めてもらいましょう」

 

「それでどっちがハジメテを貰うか決めるってことね」

 

「そうです」

 

 ……僕は今日死ぬんだろうか。

 母さん、父さん今までありがとう。

 姉さんたち……僕のことを着せ替え人形にしたり、ピアス穴を開ける練習に使ったりしたけど、自慢の姉だよ。

 叔父さん、どこで何をしてるのか知らないけど元気でね。

 

 心の中で家族に挨拶を済ませると、僕は満々の笑顔で2人に言う。

 

「是非お願いします!」

 

 この日、僕はこれ以降の記憶はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに僕はまだ童貞だった。

 峰田、僕たちは親友だ。

 


 

「おっはよーうございまーす!」

 

 僕は張理有ハル、童貞を卒業出来なかった哀れな男さ。

 でも悲しくないんだ、なぜなら……

 

「ハル!おはよってぇぇ!?なんだその怪我!?」

 

 切奈とトガちゃんに沢山噛んでもらったから。

 首から下を余すことなく噛まれて、傷だらけだ。でも、この傷一つ一つに2人が僕を思って噛んだと思うと……興奮するよね!

 心の珍珍は昨日からMAX状態を維持している。

 

「気にしなくていいよ!昨日ちょっとドジっただけだからさ」

 

「お前がそういうならいいけどよ……」

 

 僕の怪我について話していると、予鈴が鳴り席につく。

 

「お早う」

 

「「「「「相澤先生復帰早えええ!!!」」」」」

 

 野生のミイラ……相澤先生が現れた。

 あまり記憶はないけど、ワイルドなギザ歯の持ち主だった脳無とかいう敵にボロボロにされていた先生は、全身に包帯を巻いた状態で、普通にHRを始めた。

 

「俺の安否はどうでもいい、何より戦いはまだ終わってねぇ」

 

 復帰した相澤先生はまた不安を煽るように話し始める。 

 

「戦い?」

 

「まさか……」

 

「また敵が!?」

 

 不安を煽るような言い方をしてから、皆に緊張が走り教室の空気が張り詰める。

 

 

「雄英体育祭が迫っている」

 

「「「「「クソ学校っぽいの来たあぁぁ!!」」」」」

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