そのキバで僕を噛んでくれ!   作:松田ゐふ

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僕のヒーローアカデミア、アニメ完結おめでとうございます。

本当に最高でした!!


体育祭始まると思った?残念、特訓回でした!

「緑谷くん!“個性”がぶれてるよ!気をつけて!」

 

「うん!」

 

 おはやっぷーハルくんだよ!

 今、僕は緑谷くんと組手をしてるんだよね。

 汗が噛み傷に染みて痛いんだけど、これも愛ゆえの試練と思えば、段々と気持ちよくなってくるんだ!

 

 さて、皆はなんで僕と緑谷くんが組手をしているのか考えてるね。

 もったいぶる必要もないから教えてあげるね。

 

 あれは昨日のこと……

 


 

「雄英体育祭が迫っている」

 

「待って待って!敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」

 

「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が磐石だと示す……って考えらしい。警備は例年の五倍に強化するそうだ。何より雄英(ウチ)の体育祭は……()()()()()()()、敵ごときで中止していい催しじゃねえ」

 

「いやそこは中止しよう?」

 

「峰田くん……雄英体育祭見たことないの!?」

 

「あるに決まってんだろ、そうゆうことじゃなくてよ……」

 

 相澤先生が体育祭について説明してる後ろで、峰田くんと緑谷くんが話してた。

 ……そういえば去年の体育祭見てなかったなぁ。

 確か……去年の体育祭は、実家の近くでリューキュウが敵退治してたって、情報を聞いたから……会いに行ってたんだよねぇ。

 サインと握手してもらって嬉しかったなぁ

 ……ちょっと待って!?

 去年の体育祭見てたら、トガちゃんともっと早く会えたんじゃ……!?ごめんよトガちゃん……僕は君よりリューキュウを優先しちゃった。

 

 最低だ……僕って。

 

「ウチの体育祭は、日本のビッグイベントの一つ!!かつてオリンピックが、スポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今走っての通り、規模も人口も縮小し形骸化した……そして日本に於いて今、()()()()()()()()()()に代わるのが、雄英体育祭だ!!

 

 ごめんよトガちゃん……僕は最低な奴だよ……性癖だって捻じ曲がってるし……特殊性癖のクソ野郎だよ。

 

 ……歯フェチって特殊性癖か?

 いや違うと思う。*1

 噛まれたいって思うことの、どこが特殊なんだろう。素晴らしい歯を見たら噛まれたいって思うでしょ。*2

 鋭い歯に噛みつかれて、皮膚が破ける瞬間なんて全人類が、興奮する瞬間でしょ*3

 

「年に一回……計三回だけのチャンス。ヒーローを志すなら絶対に、外せないイベントだ!」

 

 ……なんか自問自答してる間に話し終わったぽい。

 要はあれでしょ……プロヒーローがスカウト目的で見るから、目立てってことでしょ?任せなさいな!僕が目立ちに目立ってやるからさ!

 

「張理有、お前は放課後職員室に来い」

 

 え?

 

「ケッ……ついにやったか」

 

「爆豪くん!?僕はナニもやってないけど!?」

 

「どうだかな」

 

 ~放課後~

 

「というわけで、首席のお前には選手宣誓をやってもらいたい。ちょっとしたスピーチもしてもらうから、考えとけよ」

 

「わかりました」

 

「くれぐれも変なことは言うなよ」

 

「やだなぁ……そんなこと言うわけないじゃないですか」

 

「スピーチによっては除籍も考えることにしよう」

 

「横暴すぎません!?」

 

「真面目に考えればいいだけだ……戻っていいぞ」

 

「信用ないなぁ……わかりましたよ」

 

 というわけで、なんか知らんけど目立つチャンスを得たハルくんです。

 首席とかに興味はなかったから、爆豪くんとかに押し付けられないかなって考えてたけど、ヒーローが見てるなら僕がやろうって感じです。

 リューキュウ見てくれるかな。

 

 そんなことを思いながら教室に戻ると、緑谷くんと鉢合わせた。

 

「うわっ」

 

「お?」

 

「ご、ごめん」

 

「大丈夫だよ。緑谷くんこそ怪我してない?」

 

 ちょうど扉を開けた時に、緑谷くんが僕の胸に飛び込んできた。

 ごめんね緑谷くん、僕が美少女だったら峰田くんが嫉妬する、ラッキースケベになったのに……。

 

「怪我してないよ」

 

「それなら良かった。じゃあまた明日ね」

 

「うん……あ、そうだ。ハルくんさえ良かったらさ……僕に戦い方を教えてくれないかな?」

 

「ん?いいよ」

 

「突然こんなこと言っても迷惑だよね……え?いいの!!」

 

「うん、僕で良ければ緑谷くんの力になりたいな」

 


 

 ってことがあったからなんだ。

 え?余計なものまで回想するなって?

 いいじゃんサービスだよ。

 というわけで緑谷くんと、放課後に体育祭に向けて特訓してるんだ。

 

「緑谷くん、動きが良くなってるね!」

 

「そう?実感湧かないや」

 

「僕が言ってんだから自信持ちなって」

 

「ありがとう」

 

 特訓は至って単純で、緑谷くんが逃げまくる僕に攻撃を当てるだけ、パルクールとかやってた僕に追いつくことで、立ち回りを強化するんだって。

 

「それにしてもなんで僕なのさ?」

 

「えっと……USJの時、脳無相手に凄い動けてたから……参考にしたいなって」

 

「嬉しいこと言ってくれるじゃん!」

 

「あはは……それでどうかな?僕強くなれそう?」

 

「なれるさ!こんなに頑張ってんのに、報われないわけがないよ」

 

「ありがとう!……でも思ったことは言って欲しいかな……」

 

「ん~じゃあ一つだけ」

 

「うん」

 

「緑谷くんってさ……なんで“個性”をミッションで動かしてんの?」

 

「へ?」

 

「ごめんわかりにくかったかな?……えっと僕から見て緑谷くんは、“個性”をいちいち手動で操作してる感じなんだよね。一回攻撃したらオフにして、またオンにするみたいな感じ」

 

「えっ!?」

 

「自覚なかったか……僕の“個性”はさ、基本的に全自動なんだよ。オーラの放出もバリアの展開も“個性”に任せてる。そこにプラスして任意で使うようにしてるんだ」

 

「全自動……オンオフの切り替え……任意発動……」

 

「緑谷くんみたいな増強型って一部に発動するより、全身に使った方がより強力になるんじゃないかな?ほら、僕の“個性”みたいに全身に纏う感じで……って言ってもすぐには無理かな?」

 

「いや、やってみるよ!」

 

 休憩中に、緑谷くんの動きを評価していると“個性”の話になった。

 ずっと感じてた、無駄の多さを指摘すると、緑谷くんは自覚してなかったみたいだったから、アドバイスしてみたんだ。

 

 緑谷くんは僕のアドバイスを元に、全身に“個性”を発動したみたい。

 緑色のオーラ的なものを纏った緑谷くんは、明らかにパワーアップした感じがする。

 

「特訓再開といこうか」

 

「うん」

 

「僕のことは、手軽なサンドバッグと思っていいから、遠慮なく殴っていいよ……その方が身になるしね」

 

「何から何までありがとう」

 

「いいってことよ」

 

 僕たちは特訓を再開した。

 吸水スポンジのように、教えたことを分析してすぐに実践する緑谷くんとの特訓はとても楽しかった。

 

 体育祭まであと1週間と数日。

*1
いや特殊性癖ですよ

*2
あなただけです

*3
少なくともお前だけだぞ




前書きの後で書くようなことではないですが、作者はアイカツの藤堂ユリカ様で八重歯、ギザ歯に目覚めました。

当時小学生の私は、ユカリ様の『血を吸うわよ』を直視して、扉を勢いよく開けました。
今でも大好きなキャラクターの1人です。
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