この作品もオリ主はA組として進んでいきます。
ハイ!皆!元気かな?僕は全然元気じゃないよ!
タイトルの通り切奈とクラスが別々になったからね。おかしいな……当初の予定ならB組のはずだったんだけど、
良かったね円場硬成くん、君は雄英生になれる。
……クソが
失礼、
気を取り直して、皆はなんで僕がギザ歯や牙で噛み付いて貰いたいのか、気になるよね?
え?気にならない……。
勝手に話すから適当に聞き流しといてね!
僕は昔からサメが好きだった。
水族館に行った際に見た、サメがカッコよくて一目惚れだった。
正直な話、ここで魚フェチに目覚めなくて良かったと思うよ。
否定するつもりはないけど、魚フェチだったら、切奈と今みたいな関係には、なれなかったと断言できる。
魚フェチの話はどうでもいいんだ。
話を戻すと、サメが好きなった僕は、その歯にカッコよさが詰まっていると考えて、注目するようになった。
今になって思う、この辺りで歪み始めたんだろうね。
サメの歯から始まり、ライオンや狼の牙が好きになり、人間に移った。
動物から人間に変わるきっかけも当然あった。
あれは小学校に入学してすぐのことだった。
切奈が私立のいいところに入学したから、離れ離れになった。僕も公立の小学校に入学したばかりだから、遊び相手もまだいなかったある日。
チウチウ
カアイイねぇ
公園で出会った女の子。
名前も知らないあの子との出会いが、僕を目覚めさせた。
『明日も僕と公園で遊ぼうよ!』
確か……そんな約束をした気がする。
結局、あの子は来なくて泣いたっけ。
あれから会えてないけど元気にしているんだろうか。
思い出したら、興奮してきた。
あの子の歯……発達した犬歯が今でも脳裏に焼き付いている。
ほとんど消えかけてるけど、まだうっすらと腕に残る跡を見て、偶に致してると知ったら、あの子はどんな顔をするのだろうか。
僕がヒーローになって有名になったら連絡くれないかな……その時は切奈と一緒に噛んで貰いたい…………今日のオカズは決まった。
さてと、現実逃避はここまでにして、教室に向かうとしようか。
「じゃあまた後でね」
「入学式のスピーチ楽しみにしとくね」
「任せなよ!大爆笑をかっさらってやるさ」
「でっかぁ……」
教室に着くと、まず扉の大きさに驚く。
“個性”によっては体が大きくなる人もいるし、バリアフリーというやつだろう。
「さてと……一発かましますか」
入学初日、最初の挨拶。
これによってこのクラスでの立ち位置が決まるといっても過言ではない。
ならば全力で僕という人間を知ってもらい、尚且つインパクトがある挨拶がいい。
「おはようございます!」
勢いよく扉を開け、元気に挨拶をする。
当然、これからクラスメイトになる人達から一斉に視線を向けられる。
今回は無難に普通の挨拶だったけど、できるなら「おきんたま入店」とか「Hey guys, we have a gift for you!」くらいは、言ってみたかった。
もしこのクラスに、切奈に匹敵する素晴らしい歯の持ち主が、いるかもしれないと考えたらヒヨっちゃった。
まぁでも掴みは重畳、そして小中と磨き上げていた僕の自己紹介を披露する。
「僕は張理有ハル!今をときめく男子高校生さ!好きな映画は【シャークオブシャーク】*1と【ヘルシャーク】*2!サメ映画に詳しいから気になる人はメッセージ交換しよ!これからよろしく!」
シーン
おっかしいな、中学じゃウケたんだけどなぁ……。
クラスメイトは自己紹介をした僕を見て固まっている。
……なんか時間停止モノみたいでワクワクしてきた。今のうちにクラスに好みの歯を持ってる子がいないか見て回ろうかな。
「えっと……俺は
「ありがと……苗字で呼ばれるの、堅苦しくて苦手だからハルでいいよ。これからよろしくね」
「おう!よろしくなハル!」
友達ゲットだぜ!*3
話しかけてくれた切島くんと友達になると、あることに気づいた。
切島くん……なんて素敵なギザ歯なんだ!
なかなかの高得点だよ!因みに切奈が100点だとすると、75点くらいかな。噛んで欲しいとギリギリ思わないくらいって言った方がわかりやすいかな。
とにかくこのクラスで、できた初めての友達が素敵な歯の持ち主だったことに感動した。
「お前モテるだろ、顔見りゃわかる」
「ありがとね、君だって愛嬌あるしモテるかもよ」
「フォローすんなよ!オイラが負けたみたいじゃねぇか!」
「なんの勝負に負けたのさ……それより君って
「……モロチンさ」
切島くんの次に話しかけてきたのは、二頭身の男の子。
僕の顔がカッコよくて嫉妬したみたいだけど、直感でエロ話できることを察知すると、すぐに仲良くなった。
「オイラ
「よろしくね峰田。有意義な意見交換ができることを願ってるよ」
「それはオイラもさ、とりあえず後でお宝見せ合いっこしようぜ」
「OKメッセージに送っとくよ」
いい感じに友達を増やしていると、廊下の方から声が聞こえた。
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
寝袋に入った不審者がいた。……今思ったけど、あの角度だと目の前の女の子のスカートの中見えたりしないかな。
「なぁ峰田……あれスカートの中見えてるよな」
「この状況でよく喋れたな!」
「そこら辺は調整してるから安心しろ……。俺は担任の相澤消太だ。よろしくね」
寝袋からでてきた不審者は自らを担任だと言う。
多分、本当のことを言ってると思うけど、見た目の怪しさから信じられない。
「早速だが、
寝袋から取り出した体操服を教卓の上に置くと、そのまま教室を出ていく担任こと相澤消太。
いくら待っても本当の担任は来ないみたいだし、相澤先生の言うことを聞いて、グラウンドに行くことにするか……それにしても本当にこれ着るの?
「とりあえず、あの人の言うことを聞いてグラウンドに行こうか」
「それもそうだな」
皆もなにがなんだかわからないようだけど、担任の指示に従うことにしたみたいだ。
僕たちは更衣室に向かい着替えると、グラウンドに集合するのだった。
そしてこの時の僕は気づいていなかった。
首席合格者による新入生代表スピーチ、つまり僕の素晴らしいスピーチが、披露されることなく入学式が終わることに……。