さて……なんかきな臭いけど、やるからには全力を出そうと思ってるハルくんだよ!
前回、サラリーマン風の男性に挑戦とやらを受けることになって、プレハブ小屋に入ったんだけど……。
「驚く程にピンクだね」
なんというか、ラブホみたいだ……入ったことないけど。
中は思ってたより広く、8畳くらいありそうだ。部屋の中心にソファーがあり、それ以外に家具のようなものはなく、壁や証明以外は殺風景だ。
『どうぞ、ソファーにお座り下さい』
どこかに設置してきたのか、スピーカーから声が聞こえる。
とりあえず、指示に従いソファーに座る。
『それでは始めましょうか……ドキドキ♡カップルチャレンジ!?ポロリもあるよ!』
帰りたい。
タイトルコールが始まり、もう嫌になってきた。
隣を見ると、切奈も同じみたいだ。
……トガちゃんはなんか楽しそうだ。
あの人は質問に答えるだけって言ってたけど……本当かなぁ……。
『それでは早速初めて行きましょう!全員でチャレンジに挑戦していただきます!』
「はい!」
「「はい……」」
『それでは行きますよ!』
Q1.お名前は?
「
「
「……
Q2.年齢は?
「15歳」
「16歳です」
「15歳」
Q3.誕生日は?
「11月8日、いい歯の日だよ」
「8月7日です」
「10月13日」
「じゃあぼくが一番下なんだ……」
「嫌ですか?」
「嫌じゃないけど……妹が欲しいなって」
「あぁ、お姉さんたちがいるもんね……」
Q4.出身地は?
「せーの」
「「「埼玉」」」
「まぁ私は、小学校の頃に引っ越したので、あまり地元って感じしませんけど」
Q5.3人の関係は?
「恋人」
「恋人です!」
「恋人だね」
仲がいいんですね。
「「「はい」」」
Q6.告白はどなたから?
「一応は僕からかな」
「そうですね」
「うん」
Q7.恋人の好きなところをどうぞ
「……僕の趣味を受け入れてくれるところ」
「私を受け入れてくれるところです」
「……一緒にいると安心するところ」
Q8.じゃあ恋人の体で好きなところは?
「急にぶっ込んできたね!?言わなきゃダメ?あぁそう……切奈は口、トガちゃんはお尻かな」
「えっちですね///」
「ハルは口が好きなんだぁ」
ちなみになんで好きなんですか?
「これも答えなきゃダメ?……切奈はその舌が長いから、キスが気持ちが良くて……トガちゃんはその……シてる時の掴み心地とか密着感が好きです……///」
「そ、そうなんだ///」
「ちょっと恥ずかしいですね///」
「ほ、ほら次は切奈たちの番だよ」
「私は……やっぱり顔かな。ストライクゾーンど真ん中で、何時見ても飽きないんだよね」
「私は……その腕が好きです。着痩せするので分かりずらいですが、筋肉がついていて男の子って感じがして好きです」
「あ、ありがと///」
ご馳走様です。では次にいきますね!
Q9.どこまでいきましたか?
「アクセル全開だね……そのCまで///」
「なんか恥ずかしいね///」
「ですね///」
Q10.自分は攻めですか?受けですか?
「受けだね……いつも押し倒されてる気がするよ」
「攻めです」
「攻めだね」
「一回だけでもいいから、交代してみたいんだけどね」
「なら今度してみる?」
「頑張ってくださいね!」
「……///」
Q11.ちなみになぜそうなったのですか?
「……なんでだろ?」
「初めての時、私たちから押し倒しましたからね」
「そこからずっと同じような感じだもんね」
「僕は嬉しいんだけど、2人は大丈夫?」
「はい、気持ち良くなったハルくんのカァイイ顔を見れるので、良いです!」
「私も、蕩けたハルの顔が好きだから、今のままでもいいよ」
「じゃあ、交代はやめとく?」
「それは嫌です。ハルくんの頑張ってるところみたいので」
「あ、はい。わかりました」
Q12.恋人としてみたいことは?
「……旅行はしてみたいよね」
「それいいですね!私も旅行で!」
「け、結婚……///」
「切奈……///」
「切奈ちゃん……///」
本当に仲がいいんですね。次に行きますね。
Q13. 恋人としてみたいプレイは?
「……オイルはやってみたい」
「……一度は2人っきりで、シたいです」
「……生かな?……結婚できるようになったらだけど」
「切奈……」
「それもいいですね!」
「トガちゃん!?」
Q14.今、何問目?
「これ、そういうのじゃなくない?……14問目」
「14ですね」
「14だね」
Q15.お互いの良いところは?
「切奈はしっかり者で頭がいいでしょ。僕も何度も助けられたよ、ありがとう。トガちゃんは純粋で可愛いでしょ、癒されるんだよね」
「どういたしまして」
「えへへ」
「じゃあ次は私。トガ先輩は、ふわふわしてるけどしっかりしてるところもあって、尊敬してます。ハルは……顔で誤解されたりするけど、優しくてかっこいいところが良いかな」
「えへへ」
「なんか照れるね」
「最後は私ですね!切奈ちゃんはしっかりもので、私たちのこと支えてくれています。ハルくんは、私の普通を受け入れてくれたところです。あの日出会わなければ、このような関係にはなってなかったと思います」
素晴らしい関係ですね。それでは少し休憩しましょうか。
休憩を挟んだこの後も質問は続き、普通なものからエッチなものまで色々あった。
普段言わないようなことも、質問によって知ることができて、僕らの仲も深まった気がする。
それではこれが最後の質問です。
Q100.あなたたちは幸せですか?
「はい!」
「もちろん!」
「はい!」
お疲れ様でした。これで質問は全て終わりです。外に出て、案内係から賞品を受け取ってください。
チャレンジに参加していただいて、ありがとうございます。
「こちらこそありがとうございます。おかげでもっと仲良くなれた気がします」
「楽しかったですね」
「そうだね……2人のこともっと知れたしね」
プレハブ小屋を出ると、見知った男が僕たちを出迎えていた。
『お疲れ様です皆様』
「お前はMr.Y……何しに来たんだ!」
『そう興奮しないでください。今回のチャレンジは私が考えたものです……良いものを聞かせていただきました』
「最悪だ……」
「ハルこの人は?」
「ハルくん?」
「こいつは敵だよ……それもタチの悪いタイプのね」
「「ッ!?」」
『嫌わてますね……まぁいいでしょう。ではこちらが賞品となります』
「変なものじゃないよね」
『ご協力していただいた方々に失礼を働くほど、私は終わってません』
Mr.Yはそう言うと懐から封筒を取り出す。
『近々、I・アイランドで行われるI・エキスポのプレオープンチケットです。旅行したいんですよね?どうぞご活用ください』
僕に賞品を渡すと、Mr.Yは踵を返して去っていく。
『それではまたどこかで会いましょう……“強制Y談”!』
油断した!?
またこれか!?
「切奈!トガちゃん!噛んでくれ!なんなら噛みちぎってくれ!」*1
「ハル?」
「ハルくん?」
『ガァガガガガガァッ!やはりあなたは面白い!』
Mr.Yは今度こそ姿を消した。
「くそったれ!……あ、戻った」
「なんか、大変だね」
「そうですね……後、お腹がすきました」
「そうだね……ハル!ご飯食べに行こ!」
「え、あぁうん!行こう!」
最後の最後でどっと疲れたけど、2人が無事ならまぁいいか。
僕たちは、小屋を後にした。
『やはり……ハル、貴方は素晴らしい』
『私の“個性”に対する先天的な耐性があり、それでいて、あの2人と違いY談を忌避しない』
私の脳裏に2人の姿が過る。
象徴と魔王。
かつてY談を話させようとして、失敗した2人。
ハルと違い、私の“個性”が全く効かなかった2人。
倫理観が低下したこの世界で、衰えることのない正義感と、私が干渉していないのに生まれ持っていた底なしの悪意。
『この2人と同じ、世界に違和感を持つハル……貴方は耐性がありながら、ごく普通の価値観を持つ稀有な存在……“解放の園”を任せるのに必要な存在』
『次は貴方です』