そのキバで僕を噛んでくれ!   作:松田ゐふ

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楽しいショッピングと思っていた時期が僕にもありました

 やっほー!反省文10枚書いたハルくんだよ!

 ものすごく絞られたから、あんなこと二度とやらないよ!

 

 さて、赤点は出たものの期末試験は無事終了して、あとは夏休みを待つだけだ。

 皆は夏休み中にある、合宿にワクワクしてるね。

 当然、僕もワクワクしてるよ!

 

 あ、そういえば今僕が何をしているのかまだ言ってなかったね……この導入も何回目になるんだろうか……ま、気にしたら負けだ!

 

 じゃあ現実に目を向けるね。

 

「こんな場所に初めて入ったが、なかなかいいな」

 

「……陽キャの巣窟に入ってしまった……」

 

『このキャラメル○キアートというもの……なかなか美味しいですね』

 

 

 

 ……変態共と、ス○バにいます。

 


 

「何はともあれ、全員で行けて良かったね」 

 

「一週間の強化合宿か!」 

 

「けっこうな大荷物になりそうだね」

 

「暗視ゴーグル」

 

「俺、水着とか持ってねーや、色々買わねぇとな」

 

「あ!じゃあさテストも終わったことだし、明日みんなで買い物行こうよ!」

 

「おお良い!!何気にそういうの初じゃね!?」 

 

「おい爆豪!お前も来いよ!」 

 

「行かねぇ」

 

「轟くんも行かない?」

 

「悪い、休日は見舞いなんだ」

 

 期末試験の赤点発表のあったHRが終わると、合宿のしおりを見て、話に花を咲かせていた。

 

 ……僕はそれを遠巻きに見ていてたよ。

 

 なんでかって?相澤先生の捕縛布にぐるぐる巻きにされて、職員室に連行されていたからね。

 

「僕も行くから!後で詳細送って!」

 

「おい、自分で歩け」

 

「うわぁ……!」

 

 

 

 ということがあった翌日。

 

「ってな感じでやってきました!県内最多店舗数を誇る、ナウでヤングな最先端!木椰区ショッピングモール!」

 

 ……ナウなヤングってきょうび聞かないよね。

 まぁいいや、芦戸さんが楽しそうだしわざわざ指摘して空気悪くするつもりもないし。

 

「腕が6本のあなたにも!ふくらはぎ激ゴツのあなたにも!きっと見つかるオンリーワン!」

 

「ふむ」

 

「“個性”の差による多様な形態を数でカバーするだけじゃないんだよね。ティーンからシニアまで幅広い世代にフィットするデザインが集まっているからこの集客力」

 

「よせ、幼児(おさなご)が怖がるぞ」

 

「お!アレ、雄英生じゃん!?1年!?体育祭ウェーイ!!

 

「ウェーイ!!」

 

「まだ覚えてる人いるんだ……ハルくんノリノリやね」

 

「とりあえず、ウチ大きめのキャリーバッグ買わなきゃ」

 

「あら、では一緒に回りましょう」

 

「俺、アウトドア系の靴ねぇから買いたいんだけど」

 

「あー私も私もー!」

 

「ピッキング用品と小型ドリルってどこ売ってんだ?」

 

「目的バラけてっし、時間決めて自由行動すっか!」

 

 皆で来たのに、早速解散して、各々が必要な物を買いに行く。

 僕もトイレに行ってから、気になってた服を見に行こうと思う。

 顔もスタイルも良いから、何着ても似合うんだよね!だから、服見るの結構好きなんだ!

 

 

 

 

「ふースッキリした」

 

 変な意味じゃないよ?用を足したからスッキリしたってだけで、下ネタでもなんでもないよ……勘違いしないでね。

 

「さて、服見たあとはどうしよっかな?峰田くんの買い物にでも付き合おうかな?」

 

『なら、私たちと少しお話しませんか?』

 

「なっ!?」

 

「久しいな、我が弟子よ」

 

「会うのは初めてじゃないけど……話すのはこれが初めてですね」

 

 トイレから出た僕に、誰かが話しかけてくる。

 特徴的なノイズ混じりの声、なぜか耳に残るその声を、忘れるわけがない。

 見なくてもわかる、アイツら(“解放の園”)だ……最近出すぎじゃない?人気だからって味占めないでよ。

 

「それでなんの用?」

 

 コイツらキャラが濃いから、1人だけでも胃もたれするのに、3人一気に来やがった。

 ……なんで、カレーにハンバーグとチーズのせて出してくるんだよ!

 

『そこまで警戒しなくても大丈夫ですよ。今日は何もしませんから……本当にただお話がしたいだけですよ』

 

「俺も暴れないと誓おう、マスターからも直々に言われているしな」

 

「私も同じです……特にめぼしい男女もいませんしね」

 

「はぁ……ス○バ行く?」

 

『ぜひ』

 

 行くのかよ……絵面がすごいことになりそうだ。

 


 

 というわけで、冒頭に戻るんだけど……。

 

 赤スーツの男。

 

 筋骨隆々のゴリラ。

 

 怪しい糸目の兄ちゃん。

 

 そして僕。*1

 

 はっきり言って目立つはずだ、なのにお客さんも店員さんも誰一人として、注目しない。

 

「……Mr.Y……これもあんたの“個性”か?」

 

『いえ。私はY談以外で“個性”を使うつもりはありません……ただのご都合展開でしょう』

 

「すごいね……ご都合展開って」

 

「ふむ、チャラついた店だと思っていたが、なるほど……なかなか良いな!Mt.レディも通っているようだし、俺も贔屓にしよう」

 

 営業妨害だからやめた方がいいよ。

 なんて言いそうになるけど、めんどくさい事になりそうだから黙っておく。

 

「ス○バ……陽キャ……私……陽キャ?NO!」

 

 もう一人の糸目……僕とリューキュウを閉じ込めた敵は、ス○バの雰囲気にやられていた。

 

「それで、話って?」

 

『我々、“解放の園”の成り立ちとその目標……そして貴方の勧誘です』

 

「帰っていい?」

 

 どうやら僕は、また面倒に巻き込まれるようだ。

 というか、次回もコイツらと一緒なの?

 切奈とトガちゃんとイチャつかせろ!!

 そろそろ皆も待ってるぞ!!

 え?無理?……クソがよ。

 

次回もよろしくお願いします。

 

お前が締めんな!!

*1
女殴ってそうな顔

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