そのキバで僕を噛んでくれ!   作:松田ゐふ

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この展開に色々言いたい方もいると思いますが、当初から予定していた事ですので、ご了承ください。


【悲報】僕の“個性”絶対防御じゃなかった!?

 タイトルでネタバレしていくスタイル、個人的には好きだよ!

 どうも、ハルくんです!

 

 お風呂から上がった後、女子の視線が僕に向いていたたまれなかったです。

 切奈はごめんちゃいって謝ったけど……可愛かったから許したけど!

 

 まぁいいんですよそんなことは、あの後就寝時間まで皆から質問攻めにされたり、女子部屋に潜入しようとして相澤先生に簀巻きにされたけど、それは一旦置いといて、今日から本格的に合宿が始まった。

 

「本日から本格的に強化合宿を始める。今合宿の目的は全員の強化及びそれによる“仮免”の取得」

 

 今のご時世、ヒーロー活動を行うにも資格がいる。

 まぁ同然といえば当然だ。

 

 医療行為を行うにも、車の運転をするのにも、免許がいるのだ。命に関わるヒーロー活動もまた免許が必要になる。

 “個性”が発現した当時は、法整備も十分でなく“個性”持ちが悪さをし、それを止めるために自警団が結成された。

 そこから、法を整え“個性”を資格制にし、現代の職業ヒーローに繋がった。

 

 相澤先生の言う“仮免”はプロ資格の一歩手前のようなものだろう。

 

「具体的になりつつある敵意に立ち向かうための準備だ。心して挑むように」

 

 相澤先生は合宿の目標を伝えると、爆豪くんにボールを投げ渡す。

 

 懐かしいな……あれから三ヶ月も経ったんだ。

 ……え!?もう三ヶ月!?僕のスピーチが飛ばされてから三ヶ月!?*1

 

「というわけで爆豪、こいつを投げてみろ」

 

「これ……体力テストの」

 

「前回の……入学直後の記録は705.2m、どんだけ伸びてるかな」

 

「おお!成長具合か!」

 

「この三ヶ月、色々あったからな!1kmとかいくんじゃねぇの!?」

 

「いったれバクゴー!」

 

「んじゃ……よっこら」

 

 

「くたばれ!!!」

 

 

 ……くたばれ。

 入学から何も変わらないね。まるでダ〇ソンだ。

 

「709.6m」

 

「「「「「!!?」」」」」

 

「あれ?思ったより?」

 

「……爆豪くん……調子悪い?昨日のことまだ気にしてる?」

 

「死ね」

 

「暴言で草」

 

「静かに……約三ヶ月間、様々な経験を経て確かに君らは成長している。だがそれはあくまで精神面や技術面、あとは体力の的な成長がメインで“個性”そのものは今見た通りで、そこまで成長していない」

 

 

「今日から君らの“個性”を伸ばす!死ぬほどキツイがくれぐれも死なないように」

 


 

 というわけで、“個性”を伸ばす訓練……“個性”訓練が始まったわけだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは地獄かな?

 

 周りを見渡せば、阿鼻叫喚の嵐。

 

 皆、各々の“個性”を伸ばすために、走ったり、転がったり、洞窟にひきこもったり、チョコ食べたり、風呂入ったり、声を出したり……挙げればキリがないくらい、色んなことをしている。

 

 そんな中、僕は相澤先生とプッシーキャッツの一人……ラグドールに呼び出され、少し離れた場所で正座していた。

 

「……先生、僕はなぜ正座させられているのでしょうか?」

 

「分からないか?」

 

「そういう聞き方嫌いでーす……ごめんなさい余罪が多くて分かりません」

 

 少し、ふざけてみたらこれだ……ユーモアがないね!

 

「……お前“個性”を偽ってたのか?」

 

「え、なんですかそれ?」

 

「は?」

 

「え?」

 

「……にゃ」

 

 カワイイ!……じゃなくて、僕が“個性”を偽ってるなんですかそれ?初めて知りましたけど?

 

「……ラグドールさんの“個性”でお前の“個性”をサーチしてもらった」

 

「そしたら、そしたら!事前に貰ってた資料と全然違うの!それでね……君の“個性”なんだけど““圧縮”だよ!」

 

「……やっぱり」

 

「さっき知らないって言ってなかったか?」

 

「いえ……どこから説明したものか……」

 

「とりあえず、思い当たる節は全部説明しろ」

 

「はい」

 

 というわけで、僕は全部話した。

 張間歐児の子孫であること、叔父が敵であること、母方の実家がクソだったこと……全部話し終えて、少しだけ頭の中が整理できた。

 

 なんで、実家の奴らが僕に、張間歐児を継ぐ素質があると言ったこと……その言葉の本当の意味が理解できた。

 

 思い返せば、僕は普段からエネルギー……オーラを圧縮してバリア展開していた。()()()()()()()()()()

 

 実は、僕の“個性”が絶対防御だって知ったのって、両親が教えてくれたからなんだよね!

 つまり、病院で検査とかしてないんだ!

 なんとなく理由もわかる、姉弟で唯一の母似の僕、嫌な予感がしたんだろうね……僕が知らないうちに、検査でもして本当の“個性”を偽ったんだろう。

 

「ちなみに張理有くんって何世代目?」

 

「6世代です」

 

「なるほど……だから他の子よりも混ざってたんだ」

 

 ラグドールが言うには、僕は母さん(“圧縮”)父さん(“バリア”)おばあちゃん(“エネルギー”)の3つが、より深く混ざった“個性”なんだとか。

 

 母さんは触れた物質のみ、叔父さんは触れることができるものに対して、僕は……体から放出したエネルギーに触れていれば、生物物質問わず圧縮可能らしい。

 

「いやぁ……まさかまさかですね!」

 

「それはこっちの台詞だ……とりあえずお前は、“個性”伸ばしと併用して圧縮も使えるように訓練しろ」

 

「……はい」

 

「使えるものを使わない……なんて非合理的だ、事情は理解したがそれとヒーロー活動に関係はない」

 

 相澤先生はこう言ってるのだ、“個性”を知った今、使わないなら除籍にすると……まぁいいよ。別にそこまでショックでもないし、むしろさらに強くなれそうでワクワクしてきた。……別に戦闘狂ってわけでもないんだけどね!

 

 さぁ……いっちょやりますか!

*1
まだ根に持ってます




張理有ハル

“個性”絶対防御→圧縮

母の“圧縮”と父の“バリア”に祖母の“エネルギー”が混ざった6世代目の“個性”

体力を消費して生成したオーラ(エネルギー)を、体外に放出し、オーラに触れたものを、生物物質問わず圧縮できる“個性”
圧縮できるものの中に、自身のオーラ(エネルギー)も含まれており、圧縮することでバリア(高密度空間)を展開できる。

オートバリアは父の“個性”からの遺伝。
オーラ(エネルギー)は祖母の“個性”からの隔世遺伝。

両親からバリア系の“個性”と教えられ、そのイメージのまま成長したことで、特に疑問も抱くことはなかった。
オリ主は“個性”どうこうよりも、性癖に夢中だったため途中で気づくこともなかった。
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