みんな元気?ハルたんは元気!元気!
……自分でやっといてあれだけどキモイね。
まぁそんなことはどうでもいいんだよね!
だって……
切奈に噛んでもらったからね!!
痴情のもつれというか、すれ違いというかなんというか……まぁ色々あって噛んでもらったんだ。
いやぁ嬉しいよね!僕なんてあれから、噛み跡をオカズに███ーしてるからね!
昨日なんて5回もしちゃった!珍珍痛い!
ごめんね切奈でもこれが僕なんだ。
さていきなりエンジン全開で話しちゃったけど、皆引いてない?
まぁこれ読んでる人がこの程度で引くわけないか!
というかそんなことはどうでもよくて、いやどうでもよくはないけど、今日はあのオールマイトが授業をしてくれるんだ!
性癖が目立ってるせいで、意外かと思われるかもだけど僕だってヒーローに憧れている。
……あの子に会うためなんて、自分勝手な理由はあるけど、それだけがヒーローになる動機じゃない。
この“個性”なら自分だけじゃなくて、誰かを守れるって思ったら自然にヒーローを目指していた。
というわけで、僕も例に漏れずにオールマイトが好きだ。
クラスメイトの緑谷くんに比べたら、熱量はダンチだけどね!
「わーたーしーが!!!普通にドアから来た!!!」
わぁド派手!
シルバーエイジのコスに身を包んだオールマイトが、バリエーション豊富な登場時のセリフと共に、教室に入ってくる。
オールマイトをこんなに近くで見たの初めてだ!画風ヤバ!筋肉スゴ!オーラギラッギラ!
さてと語彙力のない感想でゴメンね。憧れの人を目の前にして舞い上がっちゃった。
「早速だが今日はコレ!!戦闘訓練だ!!」
僕が舞い上がっている間に、オールマイトは今日の授業内容を説明する。
戦闘訓練……まじで?
基礎もなにもないのに、いきなりドンパチするの?
「そしてそれに伴ってこちら!」
僕の疑問をよそに授業は進んでいく。
前から思ってたけど、雄英ってすごいお金かかってるよね?
なんで教室の壁が展開して、僕たちのヒーロースーツが収納された棚が出てくんの?
あれかなスパイ映画に憧れたのかな?……駄目だこの前見た【スパイシャーク】*1思い出して笑っちゃいそうだ。
「入学前に送ってもらった《個性届》と《要望》に沿ってあつらえた……
棚から取り出したケースには17がデザインされており、僕のケースだと一目見てわかる。
「着替えたら順次、グラウンド・βに集合だ!!」
「「「「「はい!!!」」」」」
「ハル君!その怪我はどうしたんだい!」
コスチュームに着替えるために、男子更衣室に移動した僕たち。
各々が自分にコスに着替える中、近くにいた飯田くんが、僕の肩に貼られた大きめの絆創膏を見て、心配してくれる。
優しいね。ありがとう大丈夫だよ。
これはね幼なじみに浴室で噛まれて、できた傷なんだ……なんて言える訳もなく、見た目ほど酷い怪我じゃないから安心してと誤魔化しておく。
「……ハルってさ着痩せするタイプ?」
「俺も思った。制服の時ヒョロイなーって思ってたけどしっかり筋肉ついてんだな!」
「まぁパルクールとかダンスとか色々やってたしね」
「ダンスできんの!?」
「うん、姉さんがしてたからそのついでにって感じで習ってたよ」
「姉いんの!?」
「いるよ3人」
「「「3人!?」」」
「ハルぅ!!裏切ったのかぁ!!!」
「別に裏切ってないし、姉なんてろくなもんじゃないよ」
「持たざる者に喧嘩売ってんのか!?」
なんで僕に姉が3人いることに驚いてるのか知らないけど、そんな羨ましいもんじゃないよ。
血涙を流す峰田くんを宥めながらコスに着替える。
「格好から入るってのも大切な事だぜ少年少女!!自覚するのだ!!!今日から自分はヒーローなんだと!!」
コスに着替えた僕たちを、オールマイトが激励と共に迎えてくれる。これだけで雄英に来た甲斐があるよね!
「ハル……あんたのコスそれ?」
「ん?似合ってるでしょ」
「そりゃもうバッチリだけど……私服っぽくない?」
「それ耳郎さんが言う?」
「ウチはほら足にサポートアイテムがあるからさ」
「ホントだ!よく考えてるね!」
ちょうど同じタイミングで合流した耳郎さんとコスについて話しながらオールマイトの元に向かう。
耳郎さんに言われた通り、僕のコスは私服っぽい……というか私服だ。
白のジャケットに黒のシャツに黒のスキニーパンツ、緑のラインが入った黒のスニーカーに、黒の指ぬきグローブ。
どこからどう見ても私服だ。
まぁ似合ってるからいいよね!
……ちょっと待って、ちゃんと考えてるから!
私服っぽいデザインにしたのは、目立たないため都市迷彩というやつだよ。
ザ・ヒーローみたいなコスもいいけど、僕はあえてそれにしなかった。
だって目立たず犯人に接近して仕留めるってカッコよくない?
そんな感じで、僕はこのコスをデザインした。
ちなみに私服っぽいけど、なかなか高性能で防弾防刃等の各種耐性がしっかりあり、腰のケースにはワイヤーや医療キットが入っており、臨機応変に対応できるようにしてある。
ほら!ちゃんとしてるでしょ!
見た目はそうでもなくても、機能は一級品なんだから!
……さて僕のコスについてはこの辺りで、終わりにしようか。
僕が皆にコスの説明をしている間に、戦闘訓練についてオールマイトが説明してくれたから、要約して話すね。
今から目の前にあるビルの中で二対二のチーム戦をするみたい。
ヒーローチームと敵チームに別れて戦うんだけど、ビルの中にはハリボテの核が置かれていてる。
ヒーローチームは核の回収or敵チームを全員確保することで勝利して、敵チームは時間まで核を守りきるorヒーローチームを全員捕まえることで勝利する。
そしてチーム分けはくじ引きで決めるみたい。
「というわけでよろしくね緑谷くん」
「う、うん!よろしね張理有くん!」
「ハルでいいよ」
「えっと……」
「ほら言ってみてよ……ハ・ルって」
「は、ハル……くん」
「よくできました」
「イケナイ関係や」
チームが決まって緑谷くんに挨拶したら、苗字で呼ばれたので名前で呼んでもらう。
なんか後ろの方で麗日さんが、顔を赤くして僕たちを見てたけど……そういう感じ?別にその趣味を否定しないけど、僕は普通に女の子が好きだから、君の期待には答えられないね!ゴメンね!
「それじゃ一試合目の対戦カードを発表するぞ!」
「ヒーローチームA!敵チームD!」
「かっちゃん!?」
「クソデク」
「よろしくね飯田くん」
「こちらこそよろしく!」
というわけで、僕たちが最初に戦うみたい。
敵チームの爆豪くんと飯田くんは先にビルに入って、核をどの階に置くのかとかの準備をするらしい、その間僕たちヒーローチームは作戦会議をする。
「緑谷くんは超パワーでいいんだよね?諸刃の剣的なヤツ」
「うん、それでいいよ。まだ制御できてなくて足引っ張るかもだけど一緒に戦ってくれる?」
「良いよ!」
「あ、ありがとう」
「いいってことよ……さて、僕の“個性”について話しておくね」
「確かバリアだっけ?」
「正確には“絶対防御”」
「オートガード」
「そう、僕がダメージを負いそうになったら、自動でバリアを展開して守ってくれるんだ。“個性”が判断するから不意打ちも効かないんだよね」
「すごい“個性”だね!」
「ありがと!だから対人戦じゃめっぽう強いよ」
『さて、ヒーローチームスタートだ!』
「行こうか」
「うん」
互いの“個性”について説明し終わると、オールマイトから無線でスタートの合図が出される。
ビルに潜入し、気配を隠しながらどうするか話し合う。
「かっちゃんは間違いなく僕を狙ってくる」
「仲悪いよね」
「う、うん……幼なじみなんだけど色々あってさ」
「じゃあ勝たなきゃね」
「うん」
色々についてあえて聞かず、この試合で勝って見返そうと緑谷を励ます。
「で、緑谷くんを狙ってくる爆豪くんをどうすんの?」
「そ、そうだったね……僕がかっちゃんを押さえるからハルくんは核を回収して欲しい」
「……いいの?」
「うん……思えばいつもやられてばっかりだったから……立ち向かいたいんだ」
「OK!じゃあ背中は任せたぜ相棒!」
「う、うん!」
「それじゃ核を探しますかッ「死ねえぇ!!」……」
BOOOM!!!
「ハルくん!?」
せっかく緑谷くんといい感じに友情を育んでいたのに……無粋だねぇ。
「これが首席かよ」
あ、それ気にしてたんだ。
まぁあの試験僕にはちょー有利だったもんね、向かってくるロボをバリアで壊しまくってたもん、じゃんじゃんポイント稼げて笑っちやったよ。
「次はデク!お前だ!」
「か、かっちゃん」
「あのさぁ……僕抜きで楽しそうなことしないでよ!」
「なっ!?」
煙が晴れると、そこには無傷の僕がいた。
爆豪くんは自分の“個性”に自信があったみたいだけど、僕には効かなかったみたいで驚いてるみたいだ……ウケる。
「確実に入れたはずだ!なんで効いてねぇんだ!」
「君が弱いからじゃない?」
「クソが!!」
BOOOM!!!
僕の煽りにキレた爆豪くんは、爆破で勢いよく接近してまた僕を攻撃する。
でも、それは僕には届いていない。
爆豪くんの掌の前に、赤黒いオーラが広がり展開されたバリアによって、爆破は僕に当たることはなかった。
「ゴメンね!対人じゃ負け無しなんだ」
「だったら壊れるまで爆破してやる!」
「僕に構ってていいんだ?」
「はァ?」
「こっち見ろかっちゃん!!」
バリアを壊すことに躍起になった爆豪くんの頬を緑谷くんの拳が打ち抜く。
「じゃあ頑張ってね!」
「うん!ハルくんも気をつけてね!」
戦闘訓練は始まったばかりだ。
参考までに、オリ主の容姿はチェンソーマンの吉田ヒロフミをイメージしてます。